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2006.09.25
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カテゴリ: 政策全般
遅い夏休みを取って妻と長崎へ行って来ました。



長崎と言えば『軍艦島』です。


数年前の火事以来、不法上陸に対する監視も厳しくなったようですが、今は定期観光航路もあるので簡単に島を見ることが出来ます(もちろん上陸は出来ません)。



初日、出島ワーフへ夕食を取りに行くと、いきなり目の前に軍艦島クルーズの看板をつけた船がありました。

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■軍艦島クルーズのマルベージャ号

予想以上に大きな船です。

「これなら船酔いも大丈夫そう!」
と思ったのですが、私の申し込んだツアーは定員10名の小規模ツアーですので、この船じゃなさそうです。

今回私は今年の春から10月まで開催中の『長崎さるく博』という長崎で大々的に行われているツアーに申し込みました。

■長崎さるく博公式サイト




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■竹島丸(撮影地は高島の港)

この竹島丸は普段、長崎~伊王島・高島を結ぶ地元の方々の交通手段として使われている船で、今回のさるく博では、「軍艦島ツアー」として、一部時間貸し切りで使用とのこと。小さな船なので少し揺れますが、船酔いはしませんでした。


船は伊王島を経由し、高島へ。


まずはこの高島で、軍艦島(端島)について学びます。


このツアーはさるく博の「学さるく」というコースの一つで、単なる「軍艦島を見る」ツアーではなくて、歴史的な背景などを学べる内容になっているのです。


~高島についてちょっとメモ~

現在は長崎に吸収されていますが、高島と端島(軍艦島)、中ノ島、飛島の4つの島からなる高島町は合併前は、日本で一番小さな町だったそうです。

ここはかつて炭坑の町で、1868年にグラバー氏(長崎の観光名所グラバー園のグラバー氏です)が炭鉱開発を始めました。

最盛期には高島、端島合わせて約22000人が住んでいたそうですが、現在の高島の人口は760人ほど。典型的な過疎の島ですね。




で、高島にある炭坑資料館で軍艦島の模型を見ながら各建物の細かい説明を受けました。

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■軍艦島の模型



現在軍艦島は海の上から眺めることしか出来ませんが、島の中の建物達がどのような繋がりを持って建てられているのか、こうしてレクチャーを受けることで深く軍艦島を知ることが出来たと思います。

「ここの地下に市場があって~」
「ここに住んでる人は雨が降るとここを通って~」
「この螺旋階段の意味は~」
「ここの穴は山向こうの炭坑からボタを運ぶベルトコンベアーが~」


などなど軍艦島の建築物についての細かい説明ももちろんのこと、軍艦島の成り立ち、炭坑経済と世界経済の関係、戦争のこと、その他もろもろを学ばせていただきました。


レクチャーが終わると、島に3件あるという食事処の一つ「小林食堂」で昼食です。

ヒラメのお刺身定食で、こりこりしたエンガワなども美味しくいただきました。

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■小林食堂とガイドさん


この食堂で「軍艦島ストラップ」を発見!

あさい「これはレアアイテムなのでは!?欲すぃ!」

と反応したのは私だけで、一行12名は誰も反応しませんでした(笑)。


「こ・・・これはどこで買えるのですか?」とガイドさんに聞くと、向こうのお土産屋さんにあるとのことで、急いで食事をしてダッシュで買いに走りました(ツアー中の単独行動は迷惑です)。


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■えびす屋

ここが島で唯一のお土産屋、えびす屋さんです。最初思いっきり通り過ぎ、海沿いにある大きな温泉施設へ入ってしまいました。

売っているのは
・軍艦島ストラップ650円
・軍艦島マウスパッド500円
の二つ(笑)。

ストラップとマウスパッドをセットで買うと、合わせて500円。

危うくストラップだけ買ってしまうところでしたが、どんな値段設定かと(笑)。



昼食が終わると、いよいよ軍艦島へ!

と、その前に、もう一カ所だけ見学地があります。


ここ高島は軍艦島と違って炭坑の閉鎖後も人々が住んでいましたので、当時の建物はほとんど取り壊されてなくなっていますが、軍艦島と同じ時期の建築物が三棟残っているそうです。そのうちの高層マンションの一棟を見学するわけです。

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■炭坑当時からあるマンション内部

両側に部屋があります。軍艦島のマンションも同じ造りのものがあったそうです。スロープや階段の取り方など、軍艦島の内部は見られませんが、ここで雰囲気を味わえます。ちなみに、部屋に風呂はないので、ベランダに風呂をつけているところもあるようです(すごい)。


さぁ、高島を出航すると割とすぐに軍艦島が視界に入ってきました。


ちなみに、今回どの程度島に近づくのか不明でしたので、デジカメ(olympusミュー720sw)とは別に荷物にならないように小さめの一眼EOS7に300mmをつけて持っていきましたが、興奮してどっちのカメラで撮ればいいのかよく分からず、どっちのカメラも中途半端な結果に・・・orz

※楽天日記の画像は全部デジカメです。


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■前方に軍艦島発見!


「な・・なんじゃこりゃ!」

写真では何度も見ている軍艦島ですが、実際に目にするとその異様な姿に驚きが隠せません。


晴天で波も低かったので(とは言っても、床に置いたカメラがズリズリと動いたり、手すりにつかまらないと立っていることは出来ない程度には揺れていましたが)竹島丸は、割と島に接近。

この竹島丸は小さな船なので遊覧デッキのようなものは後部に数名分の椅子しかありません。私は船の前方にいたので、ガラス越しにしか見えないかも・・と危惧していたのですが、船員さんがドアを開けてくれました。

船員「ドア開けますけど、落ちないようにしてくださいね!」


ドアにしがみつきつつ、デジカメと一眼で交互に写真を撮りまくりました。
(今度行くときは自分の眼でゆっくり見ようと思います)



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■69号棟等病院がある側から

島のこちら側には病院などの施設が。
またひときわ大きな高層ビル(屋上に角のようなブロックがある建物)には屋上幼稚園(植樹もされていた)があったそうです。そして、そのビルの屋上に見える角のような四角いブロックは、さらに上階を建て増しするためのもので、こうしたことからも、軍艦島の人口密度がいかに高かったのかが想像出来ます。




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■権力者は上へ、3号棟

軍艦島で一番高いところにあるのが3号棟。ここは高級社員の為のアパートで、軍艦島のアパートでは唯一各部屋に内風呂がついていたそうです。確かに眺めも一番良さそうですね。ちなみに共同浴場は島に3カ所あったそうです(たった3カ所で5000人の人口・・・)。





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■中庭だってあるのよお洒落でしょ、最古の30号棟

画像中央に見える茶色い建物が軍艦島でもっとも有名な30号棟で、これは1916年頃建設の、軍艦島最古の鉄筋コンクリートアパートです。

これは軍艦島最古ってゆーか、日本で最初の鉄筋コンクリ高層建築物と言われています。口の字型の建物で中庭があったりするのでモダンな雰囲気もありますが、老朽化から生活環境は悪く主に朝鮮からの出稼ぎ労働者などが住む場所だったようです(最盛期の人口急増期には上位労働者も住んでいたということです)。






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■ベルトコンベアが通っていた31号棟

赤い丸印のところ。これは建物が崩壊してこういう形になった訳ではなく、ここには元々ベルトコンベアーが海に突き出ていた場所です。山の反対側の炭坑からボタと呼ばれる廃棄炭坑物をここまで運んで海へ捨てていたわけですが、このコンベアの上下左右の部屋の住人って・・・振動と音に発狂しなかったのでしょうか?

さて、「ボタ山」という黒い山が普通の炭坑では見かけられますが、そのボタ山が軍艦島にはありませんでした。狭い島にそんなスペースがなかったのが原因なのか、海に捨てた方が早かったのか?そこのところは私には分かりませんが、今だったら大問題でしょうね。






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■風雨に耐え続ける神社、1号棟

ロケットのように突き出ているのが1号棟である神社です。耐え続けると書いてみたものの、これは昭和11年に立て直されたものだそうです。

それでも長い年月をよく崩壊せずに残っているものです。軍艦島の名所の一つですね。






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■炭坑側より

軍艦島は山を挟んで居留地側と炭坑側に分かれています。炭坑側の建物は三菱がきっちり撤去しているので、あまり面影がありません。煉瓦造りのアーチ型の橋桁跡が素敵です。

写真中央のくの字に曲がった場所にある穴は、海と島をつなぐトンネルになっていますので角度によっては島の中の様子が見えます。





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■学校ももちろんあったよ、70号棟

矢印の場所は、上陸するときの梯子がある場所。不法上陸する時はここからです(やめましょうね)。

で、70号棟ですが、ここは海からの風をもろに受ける立地のため、ガラスなど全てなくなっていて反対側の空が見えます。小学校と中学校に使われていたようで、昭和45年頃で小学校15クラス、中学校6クラスとのことですから、かなり賑やかだったことでしょう。







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■さようなら軍艦島

あっという間の軍艦島ツアーでしたが、晴天に恵まれたので割とゆっくり撮影出来たように感じます。

また、単なるツアーではなく、高島のガイドさんがとても丁寧に詳しく様々なことを教えてくれたので、非常にためになったと思いました。

また機会をつくって、行ってみたいと思います。





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最終更新日  2006.09.26 01:27:45
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