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2012年02月13日
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カテゴリ: 日々徒然
今年も恒例の?母校(高校)でのワークに行ってきた。
ウチの高校では家庭科の授業で親学習を取り入れていて、
部外者である私たちに一コマ授業をさせてくれる。
家庭科の先生たちの「出来るだけ実社会のことを知ってほしい」という
願いから実現できた授業。
私にとっては、仕事としてだけではなく、母親としても貴重な体験になっている。


昨年は 卵のワーク をした。
今年は別のアプローチでと通常のテキストを使って


高校一年生つまりは16歳の思春期真っ只中の生徒に
直球で「親」とぶつけても、いったいどうなんだろう。
でも、身近すぎて普段は考えることもないだろうと思って、
強制的にならないように向き合ってもらった。

いつも通り、エピソードの親子のやり取り(帰りが遅くなった子どもに
親が注意する場面)をグループで読んでもらい
気づいたことをシェアしてもらう。
「遅くなるときは、ちゃんと連絡するように」と子どもの話を
聞かずに一方的に注意する親に、
「貴方なら親にどういう風に返事しますか」と聞いてみたら、
大体の生徒は「わかったよ」とか「次から気をつけるよ」とか


「ほんとに納得してる?」と聞いてみたら、やっぱり
本心は『うるさいなあ』とか『べつに、おしゃべりしてただけやん』とか
腹には思ってるよーと表情が緩んだ。
でも、あえて本心は話さず、衝突を避けたいのだという。

まあ、自分の子どものころを振り返ってみても、

「わかってもらえない」自分は、寂しくもあり、でもどこか「自分だけの『自分』な
気がして頼もしくもあり。そういう年頃なんだなあと。

自分が親の立場で考えると、寂しい気もするし、もっとぶつかりたい気もする。
でもまだまだ「自分製造中」の中途半端な彼らだからこそ、逃げたり甘えたりの
中途半端も認めてあげないといけないのかもなあ、って。

たまたま去年に高校の同窓会があって、皆でアルバムをめくったり、懐かしい映像を
見たりしたけど、自分が「高校生」だった頃って、正直はっきり思い出せない。
とにかくどうしようもなく何かに夢中だったり、理由もなく可笑しくて、楽しかったり。
不必要なほど、自信がなくなったり。漠然とした不安をその場しのぎでも誤魔化したり。
かなり、カラフルであることは確かだけど、どこにもはっきりとした焦点を結ばなくて、
キラキラしている。出来ればたまにしか開けたくないような、宝箱みたい。

確かに、目の前に居た高校生たちは、子どもでもなく、大人でもなく。
その中途半端さには、全く気づいていない。
もちろんその時期しかない輝きにも。
でも、そのままでいいよ。

最後に短い時間だけど、私自身の「親」との距離が、高校を卒業して22年経った今
どんな風に変わったかを話した。
普段はファシリテーターが自分のことを話すことはないのだけど、授業としては
経験談、体験談は貴重だという事で。
「卒業生です」、と自己紹介したので、その辺のおばさんよりは親近感を持って
聞いてもらえたかな。皆しんとして耳を傾けてくれた。
私も高校生の頃は親に背を向けていた事や、その後も大きく変わる親との距離、
今はとても小さく頼りなくなった親についての気持ちを話した。
今はわからなくても、どこかでまた思い出してくれたらいいかな。


ただ、ひとつだけ気になったことが。
今回、うちの高校には「文理コース」なるものが新設されたらしく、
(受験的に言えばそちらの方が、偏差値が高いらしい)
私は普通コースのクラスと、文理コースのクラスと両方に入ったのだけど、
明らかな違いが。

文理の生徒たちの方が、なんと言うか「斜に」構えていて、
ワークもサクサクこなすのだけれど、
次の授業の単語テストの内職も見事な手さばきで同時進行。
でも、悪びれもせず、私たちのワークにも
それはそれで参加してくれている。
器用でり、どこか冷めてもいて。
先生に聞けば、一年生の時点で、受験する大学や学科が決まってる子が多くて、
受験に関係ない授業に手を抜く生徒が多いと。
それって、どうなんだろう。

私が好きだった、勉強もクラブも行事も全力投球!な校風が変わってしまわないかと
少しだけ不安になりつつ、母校を後にした。

来年も機会あれば、またワークできるといいな。





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最終更新日  2015年03月11日 11時51分48秒
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