打った瞬間、それは「まさか!」のサヨナラ本塁打だと、
観ていた人はだれもがわかるほどに快心の当たりだった。
9回裏、スコア2-3。
走者一人を置いて明治大・ 荒木郁也
(2年、日大三高)が
ライトへ放った大飛球。ライトの守備につく早稲田大・ 松本啓二朗
(4年、千葉経大付高)が追うのを諦めて見送ったボールは、
勢いよくスタンドに突き刺さった。
マウンドから本塁打を見届けた 松下建太
(3年、明徳義塾高)、
帽子を剥ぎ取って、だれにともなくベコリと頭を下げた。
そして、うつろな表情で頭をかきむしる姿は、
「こういった時に自分がとるべき態度」を懸命に思いめぐらせて
いるように見えた。
今日の姿はあまりに対照的だった。
この時、ボクはとても不思議な光景を見た。
それは、所在なげにマウンド付近に立ちすくむ松下に、
駆け寄って声をかけるチームメイトが誰もいなかったということ。
勝利が当たり前の最強チームとはいえ、あまりに冷たくないかぁ?
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早大 010 010 010 =3
明大 000 010 003X=4
【明大】岩田-柴田-野村
今季初めて観戦した東京六大学リーグ。
この試合は、完全に早稲田大のペースで進んだ。
9回表が終了時点した時点で、早稲田の勝利は9分9厘
確定しているように思えた。
だから、ボクは帰り支度にとりかかっていた。
明治大・ 佐々木大輔
(4年、日大三高)の復帰した姿と
野村祐輔
(1年、広陵高)を観ることができたのが、
せめてもの収穫と思いつつ・・・
もちろんヒーローは荒木だけど、
他にも2人いる。
まず明治大の先発・ 岩田慎司
(4年、東邦高)。
直球のスピードはあまりないけれど、「落ちる変化球」を巧みに使う
投球で早稲田打線を翻弄し続けた。
もう一人は早稲田大・ 應武篤良
監督。
その理由は、先発の 斎藤佑樹
(2年、早稲田実)を
6回途中で代えたことにある。
斎藤の調子は良かった(ようにボクは思う)。
昨年よりも一層の安定感が加わったように見えた。
なのに、相次ぐ継投策が逆に墓穴を掘ったように思える。
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