■昨日(10月17日)、法政大(対早稲田大)と立教大(対慶應義塾大)が勝ち点を奪い、いよいよ優勝争いは明治大と法政大の2校に絞られた(慶應はなぜか失速)。といっても、来週、明治大が対戦するのは東京大、法政大は立教大である。 結果は見えたも同然・・・とも思うが、
東京六大学野球連盟のHPには優勝の行方が紹介されていたので、以下に引用する。
【東京六大学野球連盟HPより】
(1)明大が東大から勝ち点→明大優勝
(2)立大が法大から勝ち点→明大優勝
(3)法大が立大から2勝0敗で勝ち点、東大が明大から勝ち点→法大優勝
(4)法大が立大から2勝1敗で勝ち点、東大が明大から2勝0敗で勝ち点→法大優勝
(5)法大が立大から2勝1敗で勝ち点、東大が明大から2勝1敗で勝ち点→明大・法大で優勝決定戦
はてさて結果はどうなりますか? ボクが東大への期待を込めて予想するのは(5)なのだけど。
■東都大学リーグ、東洋大の 高橋昭雄
監督が501勝目を挙げ、駒澤大の 太田誠
・元監督の勝利記録に並んだ。プロ野球と違い、年間20~30試合しかない大学野球においては気の遠くなるような数字だ。
東京六大学の最多勝利監督は、明治大の 島岡吉郎
・元監督で435勝。早稲田大の 石井藤吉郎
・元監督や 森茂雄
・元監督も多そうだけど勝利数は分からなかった。
■ここまで書いて思い出したのは、早稲田大の初代監督・ 飛田穂洲
氏のこと。読売新聞の記者をしていた飛田は、野球部が専任の監督を探していると聞きつけ、妻子がある身ながら記者の職を捨てて、自ら志願したのだ。1919年(大正8年)のことである。以下、『ニッポン野球の青春』(菅野真二著、大修館刊)より引用。
これまでの収入でさえ家計は赤字続き。さらに収入は2/3に減ることになる。記者の同僚からは「いまさらベースボールでもあるまい。職を捨てて監督になることが、そんなに有意義なことだろうか」と忠告も受けた。
しかし飛田の意志は堅く、「親子4人、カユをすすっても、どうか私の夢を叶えさせてくれまいか」と言って、妻を説得した。
■大学野球部の監督が追い求めるのは、今も昔も「お金」とか「出世」とかではなく、ロマンと言うか、信念と言うか、母校愛と言うか、そういった類のもののように思える。現代においても大学からは無給の監督が少なからず存在すると聞く。その走りが飛田氏だったわけだ。
飛田氏は自著『野球人・漫筆』(人文書房、昭和6年刊)の中で、大先輩の老人から野球部の監督は「道楽」といわれたと嘆いていた。
関東大震災後(大正12年)、監督4年目を迎えていた飛田とその老人が再会した。
老「雑誌も新聞社も目茶目茶のようだな。平生勝手な熱ばかり吹いているから天罰を蒙るんだよ」
飛「天罰を蒙ったのはそれだけではありませんよ。誰だって蒙っていますね。ことに財産を擁していい気になっていた人々のみじめさは言外でしょう。そこへ行くと私のように脛一本、腕一本のものは安気ですね。これ以上失うものがないですから」
老「うむ理屈はつけようさ、しかし太平にかえると金が欲しくなる」
飛「欲しくなったって出来やしませんから大丈夫ですよ」
老「諦めがいいな、その位の度胸がなければ若い学生の仲間に入って野球道楽は出来まい」
飛「そうです。野球をやっていれば、社会的の野心も何も忘れています。いたずらに享楽を追うわけではないのですが、私の人生観とでもいうべきものがそこにあるのです。私は野球を単なる道楽とは考えていません。教育の一部とも宗教の一部とも相当に意味づけて考えていますが、他人はいい年をして馬鹿馬鹿しい道楽だと言うのでしょうね。私は野球宗といいますが、この宗教を一般に広めようというようなこ考えは持っていません。野球宗は私一個の宗旨であって私自身がそれによって安心立命すれば足りるのです」
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