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Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2008.07.19
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カテゴリ: 経済・ビジネス

 どれもが、かなり売れているようです。
 私自身も、『社長を出せ』から始まって、何冊か読ませてもらいましたが、
 関根さんの著作も 『となりのクレーマー』 に次いで2冊目になります。

 そして、これまで読んだものは、そのどれもが、
 「世の中には、ここまで言う人もいるのか……」とか、
 「こんなことを仕事にしている人は、本当にたいへんだろうなぁ……」
 ということを、強く感じさせれくれるものばかりでした。


読んでいて「?」と思う部分が、あったのです。
この感覚は、これまで読んできたものでは、あまり感じなかったことがなかったので、
ある意味、新鮮と言えば、新鮮でした。

例えば、p.106の
  Gさんは、典型的な「馬鹿にされていると感じやすい人」だったのです。
と言う表現は、如何なものでしょう?

ことの概略は、次のようなものです。
Gさんは、明らかに店側の不手際で、商品の倍の金額を支払わされます。
Gさんは、帰宅後、不審に思い、店に連絡を入れ、店側も不手際を認めました。
そして、Gさんは、片道20kmの道のりを、過剰に支払った分の返金を受け取りに行くのです。
販売員を見つけた途端、文句の一つも言いたくなるのは、当然でしょう。


後日、店の課長に、謝罪の電話を入れるのです(なかなか出来ることではありません)。
その時、店では定時朝礼が行われており、しかも、課長はその場に不在。
そのことを知ったGさんの「探してくれ」という要請に、
店側の対応は「見つかり次第、折り返し電話をさせます」というものではなく、
Gさんを電話口で待たせたまま、めぼしいところに電話を回し続けたのです。

これなら、普通、誰だって怒ると思うのですが……。
ところが、著者は、この後、この出来事に対し、こんな風にコメントするのです。

  苦情事件になるのは、もちろん店側の対応が悪いのでしょうが、
  「馬鹿にされている」と思いやすいお客様のキャラクターも影響しているようです。
  コンプレックスが強いのだと思いますが、こうしたキャラクターは本来、
  前もって人物情報を得ておく必要があったかもしれません。

これと逆の意味で、「?」と思ったのは、
p.113から始まる歯科医師さんと、患者さんとの間で起こったトラブル。
このトラブルを、著者が仲介し、解決していくことになるのです。
しかし、こじれにこじれたトラブルをおさめるためとは言いながら、
仲介者である著者から、ここまで一方的に歯科医師さんの方だけが不手際を責め立てられ、
患者さんに対し、一方的に謝り倒さなかればいけないのでしょうか?

また、p.165から始まるエピソードの結末を、著者は次のようにしめくくっています。

  長引くかもしれない、と思っていました。
  しかし、この事件の終わり方は意外なものでした。
  このお客様は三か月後、持病が悪化して亡くなりました。
  ご冥福をお祈りいたします。

最後の「ご冥福をお祈りいたします」という一文と、
このエピソードの中で、悩みに悩んで購入商品を決定したお客さんに、
店員が発した「お決まりですか」の一言には、共通するものがあるのでは?
私には、どちらも「嫌み」に感じられます。

  ***

もちろん、本著には気になる部分ばかりがあるわけでなく、
逆に、参考になる部分、新たな気付きをさせてくれた部分の方が、遙かに多いです。
例えば、p.104の次の一文などは、クレーム対応の神髄であると思います。

  苦情ではよくあることですが、「誠意」とは当事者どうしが会って、
  解決に向けて話し合うこと。これに尽きるのです。

また、p.69で、著者自身が「奇跡のようなもの」とする、
Cさんのトラブルを解決したエピソードに対するコメントも大いに共感できました。

  この時の教訓ですが、真正面から向き合えばきっと分かってもらえる、と信じないといけません。
  こちらにも信念がないと、「怖い、排除しよう」で終わってしまいます。
  それでは解決になりません。
  再びクレーマーとして、来店してくるだけです。これではいたちごっこです。

   ***

以上、書いたものを読み返してみると、
私も立派なクレーマー、でしょうか?





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Last updated  2008.07.19 10:25:26
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