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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2012.01.28
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カテゴリ: 文芸

 私は最初、余り気にせず読み飛ばしていたのだが、
 これは、きちんと把握した上で、読み進める必要がある。
 なぜなら、このお話、時系列がかなり行ったり来たりするから。

 読み始めた当初は「随分ややこしいなぁ」と思ったが、
 次第に、この時系列が前後するということそのものが、
 このお話の構成において、極めて重要なものであると気付くと共に、
 そのことが、映画を見ているような気分にさせることも分かってきた。

それにしても、なぜ島崎国男は飯場で働こうと決意したのか。

飯場で亡くなった種違いの兄に対しての親しみゆえとは、とても思えない。
「兄の弔い」という言葉は、彼の本心を表現していない。

郷里のあまりの貧しさに、今さらながら衝撃を受け、
大都会の大学院で学んでいる自分自身に「疚しさ」を感じてしまったからか。
それとも、やはり、彼自身が学んでいたマルクスが影響しているのか。
何にせよ、彼が飯場で働いたことが、全ての始まりになっていく。

   ***

  入浴料と洗髪代を払い、中に入った。(p.412)

昭和39年9月22日 火曜日、須賀忠が旧白山通りに面する銭湯に入ったときの描写である。
しかし、私は「洗髪代」という言葉に引っかかった。
確かに、当時、銭湯では「洗髪料」を徴収していた。


調べてみると、東京の銭湯では、 昭和45年 になるまで 「婦人洗髪料」 を徴収していた。
男の長髪ブーム以後は、男性からも洗髪料を徴収したようだ。
しかし、昭和39年段階で、長髪男性から洗髪料を徴収していたかどうかは、


ちなみに、大阪では平成17年まで洗髪料を徴収していたが、
昭和50年からは、男性もその対象に加えていたことが分かった。





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Last updated  2012.01.28 15:19:03
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