乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2012.03.04
XML
カテゴリ: 文芸

 だが、私はスズメバチに対して、特に強い関心を持ってはいない。
 さらには、その他のハチや昆虫、ハ虫類や両生類等々に対しても、
 それほど大きな興味や関心を持ってはいない。

 実際、『ファーブル昆虫記』や『みつばちマーヤの冒険』は読んでいないし、
 『昆虫物語 みなしごハッチ』に対する周囲の熱狂にも、変に冷めていた。
 なのに何故、今、『風の中のマリア』なのか?
 それは偏に、本著が百田さんの作品だからである。

   ***


しかし、私は「ワクワク感」を全く味わえない。
ページを捲る度に、オオスズメバチの生態について、知識は蓄積されていくものの、
お話しとしてはかなり平板、本当に淡々と流れていく感じ。

第一部 帝国の娘「4 恋」(p.103~)において、
マリアが、初めて出会ったオスバチに対し、淡い恋情を抱く場面の描写に対しても、
私は、どこか「シラーっ」とした感じに包まれてしまった。
「何だかなぁ……」なのである。

それが突然、次の「5 女王の物語」(p.134~)から一変。
生命の神秘というものが、本当に強く感じられるようになってくる。
特に、第二部に入ってから展開される、数々の攻防戦、帝国の盛衰の物語においては、
その度合いが、クライマックスに向けて、急速に高まっていく。


自然の営みの驚異、もの凄さを、心から実感させられることになる。
これは、オオスズメバチや他の昆虫たち自身が持つ「生命力」によるものであるが、
それを裏支えしているのは、やはり百田さんの筆力である。

『永遠の0』 で感じた百田さんの力を、本作品においても、再確認することが出来た。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.03.04 11:46:36
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: