1982年に最初のアルバムをリリースし、国内での人気を高めていった結果、ZASは、1985年には国内でのレコード売り上げ記録(50万枚、それ以外にこの数字を樹立したのは、マルチアーティストのフィト・パエスしかいない)を作った。こうするうちに彼の音楽は他のスペイン語諸国でも認知されるにいたり、ペルーやチリで人気を博した。さらにその人気は南米のみならず、北米のメキシコにまで飛び火し、1986年にはシングル「大人になったら(Cuando seas grande)」が何週にもわたってメキシコのチャートの1位を占め、同国で30万枚を売り上げるヒットとなった。1990年からは完全にソロとして、現在に至るまで活動を続けている。
上記のシングル「大人になったら」は、1986年のアルバム『孤独のアメリカ(Solos en América)』からのシングル曲で、同アルバムの表題曲「孤独のアメリカ(Solos en América)」も同年にシングルカットされた。このアルバムにはシングルヒットが4曲も含まれており、そのどれもが好曲だが、もっとも筆者の気に入っているのがこの表題曲である。