音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2009年09月22日
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テーマ: musica latina(82)
アルゼンチンを代表するロック・アーティストの出世作からのいち推しナンバー


 ミゲル・マテオス(本名ミゲル・アンヘル・マテオス・ソレンティーノ)は、1954年ブエノス・アイレス生まれのロック・アーティスト。ヴォーカルのほか、ギター、キーボードを演奏する。12歳の時にはクリスタルという名のバンドを結成し、数年後には雑誌が企画したオーディションで最終選考に残るほどの実力だった。1980年頃にはサス(ZAS)というバンドを結成し、1981年にQueenがアルゼンチンで大規模コンサートを開いた際に共演したパフォーマンスが評価されて活動の幅を広げることにつながった。

 1982年に最初のアルバムをリリースし、国内での人気を高めていった結果、ZASは、1985年には国内でのレコード売り上げ記録(50万枚、それ以外にこの数字を樹立したのは、マルチアーティストのフィト・パエスしかいない)を作った。こうするうちに彼の音楽は他のスペイン語諸国でも認知されるにいたり、ペルーやチリで人気を博した。さらにその人気は南米のみならず、北米のメキシコにまで飛び火し、1986年にはシングル「大人になったら(Cuando seas grande)」が何週にもわたってメキシコのチャートの1位を占め、同国で30万枚を売り上げるヒットとなった。1990年からは完全にソロとして、現在に至るまで活動を続けている。

 上記のシングル「大人になったら」は、1986年のアルバム『孤独のアメリカ(Solos en América)』からのシングル曲で、同アルバムの表題曲「孤独のアメリカ(Solos en América)」も同年にシングルカットされた。このアルバムにはシングルヒットが4曲も含まれており、そのどれもが好曲だが、もっとも筆者の気に入っているのがこの表題曲である。

 「孤独のアメリカ」の"アメリカ"とは、アメリカ合衆国ではなく、アメリカ大陸のことを指す(スペイン語では"アメリカ"というと大陸全体を指すのが一般的)。静かなアメリカ大陸に夜が訪れるという夢想的なシーンを描いた歌で、サビは次のような詞である。

"ブエノス・アイレス、ハバナ、ニューヨーク
 誰がこの火をつけたのかと俺は自問する
 夜が落ちてきて、太陽が
 俺の祖国を、俺の灰色の街を染めていく

 俺たちがいるのは、孤独のアメリカ…"

 この詞のイメージに合うような幻想的な編曲のスローナンバーで、ミゲル・マテオスの楽曲すべての中で、現在までのところ、筆者がいちばん気に入っているものである。


[収録アルバム]
Miguel Mateos/ZAS  Solos en América (1986年リリース)









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