音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2011年11月08日
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 パティ・スキャルファ(Patti Scialfa)は1953年ニュージャージー生まれの米国人シンガー。“誰それ?”という声も聞こえてきそうだが、あのブルース・スプリングスティーンの奥方にして、E・ストリート・バンドのメンバーの女性と言えば、心当たりの人も多いかもしれない。

 E・ストリート・バンドが5名ものシンガーを抱える豪華なバンドであることは過去記事( 「イフ・アイ・シュッド・フォール・ビハインド」 )で述べたとおりである。このスプリングスティーンのバンド・メンバーとしてふだんはバックでコーラスなどやっている4人はいずれもピンで活躍できるレベルのヴォーカリストで、パティ・スキャルファはそのうちの一人である(残りは、ニルス・ロフグレン、リトル・スティーヴン、そして先日亡くなった クラレンス・クレモンズ )。

 パティはこれ以前には1993年と2004年にアルバムを制作しており、本作『プレイ・イット・アズ・イット・レイズ(Play It As It Lays)』は2007年発表のサード・アルバムとなる。時期的にはバンドの方ではB・スプリングスティーン名義の 『マジック』 と同じ時期に並行してソロアルバム制作をやっていたようで、『マジック』がスプリングスティーン節全開のアメリカン・ロック・サウンドであるのに対し、こちらのパティのソロ作品の方は、落ち着いた雰囲気とアメリカン・ミュージックの深さが前面に出た対比的な仕上がりになっている。

 実はE・ストリート・バンドだけを見ていると、パティが実力者であるのかどうかはよくわからない(そもそもコーラスばっかで紅一点ぽい扱いに見えてしまうこともしばしばある)。けれども、こうしてソロ作を聴けば、まずはその歌のうまさに感動させられる。歌がうまいという表現はいい加減なもので、もう少し正確に言えば、ファルセットやビブラートの技術面と、情感豊かに伝えるという表現面がどちらもハイレヴェルで、しかも実にいいバランスで表れている。

 最初に本盤を聴いた時の印象は、“スプリングスティーン色が濃い”と思った。それは別に“男くさい”とか“いかにもアメリカン・ロック”とかいう意味ではない。スプリングスティーンとE・ストリート・バンドがその背後にしょっているアメリカ音楽の伝統みたいなものが、そのまま本盤の主題になっているという意味においてである。でも、繰り返し聴くうちに、やっぱりこれはパティにしか表現できないものだったんだと気付いた。それは上で述べたパティのヴォーカルと不可分な形で音づくりがなされているからだ。





[収録曲]

1. Looking For Elvis
2. Like Any Woman Would
3. Town Called Heartbreak
4. Play Around
5. Rainy Day Man
6. The Word
7. Bad For You
8. Run, Run, Run
9. Play It As It Lays
10. Black Ladder








Patti Scialfa / Play It As It Lays 【CD】







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