音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2011年12月03日
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 シカゴ(Chicago)は、1969年にデビューしたアメリカのロック・バンド。その前身はデビューのさらに数年前から存在し、イリノイ州シカゴにあるデ・ポール大学の学生バンドであった。“ザ・ビッグ・シング(The Big Thing)”という名だったこのバンドは、デビュー時には“ シカゴ・トランジット・オーソリティ(Chicago Transit Authority) ”を名乗るも、シカゴ交通局からのクレームでバンド名を“シカゴ(Chicago)”に変更した。

 シカゴは当初、ブラス・ロックと呼ばれるジャンルに分けられていたが、70年代後半から政治色を薄め、バラードもヒットさせるようになる。さらに、80年代にはAOR化しラヴ・バラード路線を突っ走った。そんな彼らのキャリアを振り返って見ると、ライヴで鳴らしたバンドでありながら、案外にライヴ盤が少ないことに気がつく。

 1999年にリリースされた本盤『シカゴ26~ライヴ・イン・コンサート(Chicago XXVI: Live In Concert)』は、バンドにとってかなり久々のライヴ盤であった。これ以前の正式リリースのライヴ盤としては、第4作(1971年)があったが、作品におおむね通し番号をつけてきた彼らのディスコグラフィーの上では、20枚以上、30年近くの時間が空いたことになる。ちなみに、日欧限定のライヴ盤(1972年、番号入りのシカゴ作品としてはカウントされず)、本作よりも後にリリースのライブ盤(ただしこちらの内容は70年代のライヴ音源)もある。

 いずれにせよ、リリース時点では久々のライブ盤で、“シカゴの今”を伝えるアルバムになるはずであった。けれども、セールス面では燦々たる結果に終わった。いくつも理由が考えられるだろうが、主なところを考えてみると、次のような具合だろうか。

・80年代以降、ラブバラード中心のAOR系のイメージがついたため、ライブ盤を出したところで聴きたがる客層が少なかった(きれいなバラードであればあるほどスタジオ録音の方がいいと思われがち)。
・70年代はライブ、ツアーで鳴らしたバンドであったが、世紀も末のこの段階では、そんなことはもう忘れ去られていた。
・ピーター・セテラ(1985年に脱退)色を消そうとした選曲が失敗に終わった(古くからのファンを惹きつけられなかった)。





[収録曲]

1. The Ballet: Make Me Smile/ So Much to Say, So Much to Give / Anxiety's Moment / West Virginia Fantasies / Colour My World/ To Be Free / Now More Than Ever
2. (I've Been) Searchin' So Long
3. Mongonucleosis
4. Hard Habit To Break
5. Call on Me
6. Feelin' Stronger Every Day
7. Just You 'N' Me
8. Beginnings
9. Hard to Say I'm Sorry/Get Away
10. 25 or 6 to 4

12. If I Should Ever Lose You
13. "(Your Love Keeps Lifting Me) Higher and Higher

1999年リリース。





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