音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012年07月26日
XML




 本名モーナ・アン・マレー(Morna Anne Murray)ことアン・マレー(Anne Murray)は、1945年、カナダ東部のノバスコシア州出身の女性シンガー。今となっては、セリーヌ・ディオンに象徴されるように、カナダ出身の女性シンガーが全米で人気を博すのはごくごく普通のように思えるが、彼女が出てきた頃はそうではなく、全米で1位をとったのも、全米でゴールドディスクを獲得したのも、70年代にカナダ人女性シンガー初の快挙を成し遂げたのがこのアン・マレーという人であった。

 1968年にレコード・デビューを果たし、翌年のセカンド・アルバム『ディス・ウェイ・イズ・マイ・ウェイ』からカットされて1970年にヒットとなったのがこの「スノーバード(Snowbird)」という曲だった。カナダではシングルチャート2位(アダルト・コンテンポラリーおよびカントリーのチャートではそれぞれ1位)、全米チャートでは8位(イージー・リスニング・チャートでは6週連続1位、カントリー・チャートでもトップ10入り)だった。上述のように、カナダ人女性シンガーとして初めて全米でのゴールド・ディスクをこの曲で獲得した。

 筆者はリアルタイムで聴いたわけではなく、記憶は定かではないのだけれど、たぶんその10年後ぐらいにふとラジオで耳にし、その歌声の虜になってしまった。下のビデオを見るとわかるように清楚なお嬢さま的風貌に、カレン・カーペンターを思い起こさせるような明瞭な発音と伸びやかな歌い方。曲調はカントリー的でありながら、いい具合のポップな感じに仕上がっている。そして、さらりと歌われている詞の内容が美しく、人生の傷心の苦悩を自然の風景に重ね合わせ(その接点がスノーバードと呼ばれる小さな鳥)ている。ひとまずは、懐かしのこの曲をご覧あれ(どちらの動画も曲の内容は同じ)。


↓オリジナル・ヴァージョンをアン・マレーの姿とともにどうぞ。↓




↓同じ音源ですが、英語・日本語の対訳詞つきのビデオです。↓




 後に知ったのだが、この曲は別の大物たちによってもレコーディングされていた。様々なアーティストによる「スノーバード」の吹き込みがある中、有名どころと言えば、ビング・クロスビー(1972年のアルバムに収録)、エルヴィス・プレスリー(1971年のアルバムに所収)だろう。ビング・クロスビーの「スノーバード」は大幅にテンポを落とし、いかにも“ビング・クロスビー節”でまとめている。他方、筆者が結構気に入っているのが、プレスリーのヴァージョン。プレスリーは有名どころのヒット曲を聴くと“カッコいい”とか“キマッテる”といった印象が先に来るのだけれど、この「スノーバード」みたいなのを聴くとそうじゃない認識を新たにさせられる。プレスリーという“ヴォーカリスト”は実に渋い。いや、“渋い”というのがあまり適切じゃないならば、“深みのある歌手”でもあったと表現すればよいだろうか。とにかくプレスリーの偉大さを再認識できる1曲に仕上がっている。







↓とにかく渋い! エルヴィス・プレスリーの「スノーバード」です。↓






[収録盤]

Anne Murray / This Way Is My Way (1969年)






  下記ランキングに参加しています。
  お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします!
        ↓           ↓ 

にほんブログ村 音楽ブログへ 人気ブログランキングへ








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012年07月26日 07時03分58秒
コメント(2) | コメントを書く
[洋ロック・ポップス] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: