音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年03月06日
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テーマ: 洋楽(3388)




 ロバート・パーマー(Robert Palmer)は、1970年代にUK音楽シーンに登場し、派手なヒットこそなかったものの80年代前半までには、ヨーロッパでは定評あるシンガーとしての立場を確立していた。1985年には、当時人気絶頂だったデュラン・デュランから派生したプロジェクトであるザ・パワー・ステーション(The Power Station)に参加し、世界的ヒットを記録した(パワー・ステーションとしては1996年にも作品を発表している)。さらにこれと同時期には、彼自身最大のヒット曲となる「恋におぼれて(Addicted To Love)」がある。その後は着実にソロ活動を続け、2~5年毎に着実にアルバム発表を続けたが、2003年、滞在先のパリにおいて、突然の心臓発作で亡くなった。

 突然の死により、結果的には遺作の一つ前の作品ということになってしまったのが本盤『リズム&ブルース(Rhythm & Blues)』という作品。筆者がこれを初めて聴いた時にも持った感想でもあるのだが、おそらく、多くの人はこれを聴いて“えっ?どこがリズム・アンド・ブルースなの?”との疑問を抱くことだろう。実はその疑問には、パーマー自身が答えている(以下、日本盤ライナーより)。彼によると、この表題は“ロゴみたいなもの”で、実際にはファンクやポップなどと呼ぶあるいは分類した方がよいものも含んでいる。けれども、本人的には、“カントリーやロックのアルバムではない”という意味での“リズム・アンド・ブルース”なんだとか。

 なるほど、私たちは“ロック”という言葉はしょっちゅう拡大解釈しているけれど、“リズム・アンド・ブルース”という区分けにはわりに狭い枠をあてはめがちである。けれども、ロバート・パーマーの“リズム・アンド・ブルース”は、どうやらまったく定義が違うらしく、“ロック”という単語並みに幅広い解釈を含んでいるというわけだ。

 それにしてもこれが“晩年の作品”になってしまったのは、本当に残念でならない。享年54歳となってしまったため、50歳代前半のロバート・パーマーで私たちの楽しみも途絶えてしまった。もし健在でいたならば、2014年1月で65歳を迎えていることになっていた。60歳代の枯れたパーマーも聴いてみたかったというのが正直なところである。




[収録曲]

1. True Love
2. No Problem
3. I Choose You

5. Sex Appeal
6. Work to Make It Work 98
7. All the Will in the World
8. You're Not the Only One
9. Mr. Wise Guy
10. Let's Get It On 98
11. Captured
12. Spellbound
13. The Long and Winding Road

1999年リリース。






Robert Palmer ロバートパーマー / Rhythm & Blues 輸入盤 【CD】







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Last updated  2014年03月06日 19時30分36秒
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