音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2016年07月08日
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テーマ: 洋楽(3388)
ファンキーとルーツとドクター・ジョンの個性


 ドクター・ジョン(Dr. John)の第6作目のアルバムにして、セールス面でも成功を挙げたのが、1973年発表の本盤『イン・ザ・ライト・プレイス(In The Right Place)』。彼のアルバムとしては、本作が初めて全米100位以内のチャートインを果たし、最高24位を記録した。また、1.「ライト・プレイス・ロング・タイム」もシングルチャートで9位に達した。

 ニューオーリンズのファンク/R&Bバンドであるミーターズが参加し、ファンク色の濃い作品となっている。上記のヒット曲1. 「ライト・プレイス・ロング・タイム」 のほか、4.「クォリファイド」や6.「ピース・ブラザー・ピース」のノリ具合はその傾向をよく示している。そんな中、前作に当たる『ガンボ』でドクター・ジョンが示したニューオーリンズの多様な音楽的ルーツとそれを消化した彼の個性がうまく組み合わされたのだな、と思わされる部分がある。要は、ただ“ファンキーに仕上がりました”というのではなくて、この部分があるからこそ、今も名盤と呼ばれ、聴き続けられるアルバムになっているのだろう。

 以上のことは、上記1.でもそうだし、7.「ライフ」や、シングル曲にもなった8. 「サッチ・ア・ナイト」 なんかにもよく表れているように思う。ドクター・ジョンの真骨頂が、音楽的に豊かなバックグラウンドを持つニューオーリンズの、いい意味での“雑種性”にあるのだとすれば、本作はファンクな作品とういよりは、もう少し正確に言うと、ファンクを軸にしつつも結局はその“雑種性”が活かされているところにあるのではないだろうか。



[収録曲]

1. Right Place Wrong Time
2. Same Old Same Old

4. Qualified
5. Traveling Mood
6. Peace Brother Peace
7. Life
8. Such a Night
9. Shoo Fly Marches On
10. I Been Hoodood
11. Cold Cold Cold

1973年リリース。






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