音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2016年08月30日
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 チェイス(Chase)という、ジャンル分けするならばブラス・ロックとなりそうなバンドは、その存在期間が短かったこともあり、ブラッド・スウェット&ティアーズ(BS&T、 参考過去記事 )やシカゴ( 参考過去記事1 参考過去記事2 )と比べると圧倒的に知名度は低い。けれども、音楽の内容面での衝撃度はかなり高い。そんな彼らのデビュー作にして代表盤がセルフタイトルの『追跡(Chase)』である。本盤は1971年にリリースされ、全米22位に達した。

 さて、チェイスの特徴はというと、まずブラス・セクションの特異さが挙げられる。一般的なブラス・ロックのバンドとは異なり、トランペットばかり(しかも4人)という特異な編成なのである。この編成は、彼らの真骨頂である“疾走感”の源になっている。特に冒頭の1.「オープン・アップ・ワイド」のスリリングなスピード感は衝撃的である。その一方、このバンドのもう一つの特徴は、“根がロックではない”ところにあるように思う。一般的なロックの流れで考えるよりは、あまりにファンクなのである。彼らの曲ではおそらくもっともよく知られている5.「黒い炎(ゲット・イット・オン)」なんかにもその辺のところが表出しているように思う。あと、アナログB面(LP時代には1.~5.がA面、6.~7.がB面)の大半を占める組曲形式の7.「炎の流れ」も聴き逃せない。このメドレーを聴いていると、上記の二つの特徴を備えつつもそれだけでは終わらない懐の深さを兼ね備えていたバンドなんだと改めて感心させられる。

 本盤リリース後、チェイスは翌1972年にはセカンド作を出すが、メンバーが離散し、バンドは解散してしまう。その後、1974年にメンバーを入れ替えて再結成するも、不幸なことに飛行機事故で主要メンバーが死去し、バンドは消滅した。ちなみに、その飛行機事故を免れたジム・ピートリック(本盤ではまだメンバーではなかったが、収録曲のうち6.を提供している)が本盤でのベーシスト、デニス・ジョンソンと組んで結成したバンドが、1980年代になってヒットを飛ばしたサバイバー(=「生き残った者、生存者」、 参考過去記事 )だったりする


[収録曲]


2. Livin' In Heat
3. Hello Groceries
4. Handbags and Gladrags
5. Get It On
6. Boys and Girls Together
7. Invitation to a River
 a. Two Minds Meet
 b. Stay
 c. Paint It Sad
 d. Reflections
 e. River






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追跡 [ チェイス ]




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Last updated  2016年08月30日 09時05分43秒
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