音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2016年11月27日
XML



 1995年の 『アメリカン・バビロン』 から3年後にリリースされたジョー・グリュスキー&ザ・ハウスロッカーズ(Joe Grushecky & the Houserockers)の5枚目(前身も入れると通算9枚目)となるのがこの『カミング・ホーム(Coming Home)』というアルバムである。以前にも書いたとおり( 参考過去記事 )、メインストリームからは“時代遅れ”と化した直球のアメリカンロックの脈流は、こういうアーティストによって1990年代以降も流れ続けた。

 前作ではB・スプリングスティーンがプロデュース・共演していたが、本作でもいくつかの曲(2.,6.、7.、10.)でスプリングスティーンが共作している。スプリングスティーンは1949年、グリュスキーは1948年生まれという、同世代の二人は、一方が華やかなロックスター街道、他方が地道なロッカーと歩んだ道は異なるものの、根本では同じ方向を向いたアーティスト同士である。

 注目したい点は2つある。1つ目はソングライターおよび語り手としてのジョー・グリュスキーの魅力が表現されたナンバーが優れている点。2.「1945」や9.「ソウル・サバイバー」にこうした側面が見られる。そしてもう1点として、ロックらしさ全開で押すナンバーが随所に見られる。4.「フィーリング・ベター・ナウ」や10.「イディオッツ・デライト」がその代表例と言える。

 50歳を迎えようという年齢の時点で制作・発表されたこのアルバムは、もはや力技だけで押すものでもなく、だからといってただ詞的世界に入り込んでおとなしくなるわけでもない。ある意味、いいバランスの上に成り立っていると思う。上で挙げなかった曲を追加しておくと、1.「エヴェリシングズ・ゴーイング・トゥ・ワーク・アウト・ライト(すべてはうまく行くだろう)」は、肩の力が適度に抜けた部分を含め、いい意味でのリラックス感があり、個人的には特にお気に入りのナンバーである。それから、貫禄あるタイトル曲の8.「カミング・ホーム」は、“押す”のだけれど、勢いで押すだけではない、気持ちに余裕のあるロック・チューンというのがいい。



[収録曲]

1. Everything's Going to Work Out Right

3. It's a Hell of a Life
4. Feeling Better Now
5. Gone But Not Forgotten
6. Cheap Motel
7. I'm Not Sleeping
8. Coming Home
9. Soul Survivor
10. Idiot's Delight
11. Touch the Rain
12. In Our Little Room
13. Innocence Is Beautiful







  下記ランキングに参加しています。
  お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします!
        ↓           ↓ 

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ ブログランキング・にほんブログ村へ









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016年11月27日 06時55分40秒
コメントを書く
[洋ロック・ポップス] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: