音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2019年07月13日
XML
本音が言える社会…


 世の中、政治が話題になっている時期だからという訳ではないのですが、少し前から思い出したように聴いているナンバーを、突発的ですが取り上げてみたいと思います。

 「アイ・シャル・ビー・リリースト(I Shall Be Released)」は、ザ・バンドによる演奏( 参考過去記事 )がよく知られていますが、ボブ・ディランが作ったナンバーです。元の詞は、刑務所の中の人物が1人称になっていて(表題は“われは解放されるべし”といった意味)、その内容は様々な解釈がなされてきているようです。

 1980年代後半、これに日本語詞を付けてカバーしたのが、RCサクセションの忌野清志郎(2009年没)でした。その詞の内容は、多義性や多様な解釈の余地のない、実にストレートなものでした。少しだけ引用すると、“頭の悪い奴らが 圧力をかけてくる”、“はめられて消されたくはない”、“頭のいかれた奴らが世の中を動かして、このオレの見る夢を力で押さえつける”といった具合。詞の中ではいちおう未来の希望も示されていて、“日はまた昇るだろう、このさびれた国にも”、“いつの日にか自由にうたえるさ”というもの(ちなみにいちばん最後だけは“自由に”ではなく、“自由を…”と歌っています)。

 このカバーが発表されたのは、今からもう30年も前の話ですが、社会は何にも変わっていない気がします。否、言論の自由という意味では後退すらしているかもしれないと懸念したくもなります。“本音と建前”は昔からあったのでしょうが、何かと説明責任が求められるご時世となり、近頃では、いっそう本音が包み隠される傾向すらあるように思えてしまいます。表面的には美辞麗句で飾りつつ、裏でこそこそと行動し、上に忖度して変なことを押し通す大人が闊歩できる社会になってしまうならば、本音を言いたい人は結果的に押さえつけられてしまう。波風を立てたくない大人は、あえて本音を言わなくなり、結果的に多様な見方や違った見解に不寛容な世の中へと向かっていってしまう…。未来を予言したわけではないでしょうが、キヨシローという人は、あの当時の体験を通してそんなことを見据えていたんでしょうかね。

 ともあれ、歌のシーンを2つご覧ください。1つめは、ライヴ盤となった1988年のライヴ(日比谷野外音楽堂)の映像、2つめはチャボ(仲井戸麗市)とのデュオでのテレビ共演の映像です。











RCサクセション / 『コブラの悩み』(1988年リリース)




 ​
コブラの悩み/RCサクセション[CD]【返品種別A】




  下記のランキングサイトに参加しています。
  お時間の許す方は、バナーをクリックして応援いただけると嬉しいです!
        ↓           ↓ 

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ ブログランキング・にほんブログ村へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019年07月13日 12時02分53秒
コメントを書く
[邦ロック・ポップス] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Free Space

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ

にほんブログ村 音楽ブログ ワールドミュージックへ
      ↑        ↑
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックで応援お願いします!
      ↓        ↓
人気ブログランキングへ



↓相互リンク↓

ちょっと寄り道 [音楽の旅]




Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: