1979年に結成されたバンドのサス(ZAS)、後にミゲル・マテオス/ZAS(Miguel Mateos/ZAS)は、黎明期の1980年代アルゼンチンのロック・シーンの立役者となった。さらに、それだけではなく、“ロック・エン・トゥ・イディオマ(自分の言語でロックを)”というスペイン語圏諸国でのロック音楽の普及のムーヴメントを代表する存在の一人にもなった。1986年に発表されたこのバンドの第6作『ソロス・エン・アメリカ~孤独のアメリカ(Solos en América)』は、こうした役割を担った彼の代表作と言える。