書評日記  パペッティア通信

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Sep 3, 2005
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カテゴリ: 政治
gedai

(承前)

意外に感じませんか。

松尾武・元総局長の積極的な姿に。本田雅和記者の「子供だまし」(BY 安倍晋三)のテクニックに引っかかったわけでもなければ、本田雅和記者の「ねちっこい取材に口を開いた」(BY 魚住氏の評価)訳でもありません。

あるときは、本田雅和記者と意気投合して、「熱いジャーナリスト」のような姿さえ示し、あるときは、のらりくらりと一線を画して、本田記者に言質を与えない。その固有の論理とは、いったい何か。そのことを考えながらよむと、NHK首脳部の伝えたかった一貫した論理が、鮮やかに浮かびあがってきます。それは、

NHKは、どのように政治家と戦ってきたのか

ではなかったか。

<続き>

本田
そういうことがあったとして、中川さん、安倍さんが松尾総局長や野島さんに説明に来いと言って説明させたうえで、言ったことというのはあまりにもひどすぎる 。放送中止を求めましたよね

松尾
覚えていない。 はっきり言って覚えていない。

本田
松尾さん。ここが一番大事なところだと思うのですが、これだけはお約束します。松尾さんがクオート(実名で引用)しないでくれ、メモもするなと言われれば、僕もまさにここ(で約束します)。クオートしに来たというより、松尾さんがどんな気持ちでその(安倍、中川両氏の)言葉をお聞きになったのか(を聞きたい)。まさにそれはそうだったけど、NHKの番組を守らなければいけないから、自分の判断でやっぱり削ったほうがいいと(思ったのか)。

松尾
国会議員は作品は見ていない。ただ、噂でこんな番組を取り扱っているのではないのかと。私は見せる気もないし、説明する気もない。 「私たちを信じてください」としか言いようがない。 自民党は 「(放送を)やめろ」とか「何とかせい」とかいろんなことを憶測で言います。 それは知らない人が言ってることですから。

本田
「天皇有罪にしてるじゃないか」とか一つひとつ(言ったのか)

松尾
あった、ないの議論はしたくない と。

(ここで高田記者はメモをとるのをやめて、メモ帳をポケットにしまった)

松尾
このことを目くじら立ててやった結果、NHKに何のプラスになるのか。 いい番組をつくりたいという気持ちがしぼんでしまう 。それが悲しい。

本田
しかし「若手議員の会」は教科書会社各社を呼びつけたことがある。中川さん、安部さんが何の権限があって野島さんや松尾総局長を呼びつけるのかと思う。

松尾
要するに1月、2月の時期は予算について理解を得るのに、何があってもなくても説明する時間は当然とっておく。そこにたまたま政治状況が加わったという程度にしか受け止めていない。 壁になって立っているのだから、相手が何を言おうと「僕に任せてください」と言って帰る しかない。

本田
でも相手は「任せない」と言っている。「放送させない」とも。

松尾
任せないと言っても任せてもらうほかない。 強権発動はできない。

本田
(放送後の2月9日に開かれた)自民党総務部会で、 中川さんは「こんな偏った番組を作るNHK予算は通すな」と発言 したらしい。とんでもないことだ。中川さんや安倍さんが野島さんや松尾さんを呼んだのは党総務部会として呼んだのか。それとも「議員の会」として呼んだのか

松尾
党総務(部)会を控えて関心のある人という位置づけだと思う。電波メディアは許可(制)だから。出版事業と電波事業の違いの本質はここだと思う。対抗できるものがないと電波文化はできない。 電波に政府がどれだけ介入してきたか。利権の巣窟 だから。

本田
だからこそ批判する記事を書くことは必要と思いませんか。たとえば「俺の言ったことを絶対クオートするな」と、いまから言うことについてはね、それをはっきり言ってくだされば約束を守ります。自分の談話としてこれなら書いていいよときちっと区分けしていってくださればありがたい。一番聞きたいのは29日に何があったかということ。中川さん、安倍さん(がしたこと)。実はそこに同席した自民党議員の話も聞いている。「あれは言いすぎだ。こんなひどいことも言っていた」とも言ってくれている。

松尾
もう一人か二人いなかった?

本田
誰がいました?

松尾
忘れた。本当に。安倍さんの部屋に誰がいたってこと?安倍さんは国会、自民党本部…。議員会館じゃなかった。そのときに誰がいたか覚えていない。二分か三分の間でやるわけだから。その間に言いたいこと言われて、こっちも言いたいこと言った。私が言ったのは「私に任せてください。私は総局長です」と。まして(直接)来て説明しているわけだから 。「私が責任もってきちんとやりますから」と、「憶測は関係ない」 と。ワーワーいろんなことを言った。ゴチャゴチャ言った。

<魚住氏は、ここで、本田記者は「中川・安倍両氏のいる部屋に呼びつけられた」という断片的情報を自民党議員から得ていたので、「同じ部屋」という前提で話しており、松尾氏が安倍・中川氏以外の政治家を回っていることをこのとき気付いていない、という注を入れている>

本田
「天皇有罪判決を(番組で)流すと大変なことになるぞ」とか?

松尾


本田
「天皇有罪の民間法廷のような番組はやめろ」というのは(右翼の)西村さんの言い分。中川さん、安倍さんの言い分でもあった?

松尾
そこまで強いものではなかった。同席した人がどういう情報を出したかは知らないが、「一方的な報道だけはするな」ということを言われた。 「客観性をもってものを論じろ」「わかっているだろう、お前。それができないならやめてしまえ」というような言い方はあった と思うが、ただ「やめろ」というのは(29日)夕方の時点では出ていない。

本田
そこにいた議員が話してくれたのは「あれは言いすぎだ」と。「ヤクザだと思った。自民党にはそういう人が多いのか」と思ったと。

松尾
北海道のおじさん( 中川議員 をさす)は凄かったですから。そういう言い方もするし、口の利き方も知らない。 どこのヤクザがいるのかと 思ったほどだ。

本田
(自民党議員は)「本当に放送への介入だ。あそこまで言ってはならないと思った」とも言った。松尾さんの言葉は絶対クオートしません。自民党で証言してくれる人がいれば、それでいいわけだから。僕らはサポートがほしい。松尾さんに思い出してもらって、放送に介入する言葉は具体的にどうだったか…。

松尾


本田
同席した自民党議員の言葉だけでは弱い。松尾さんが(29日の)夕方、NHKに疲れた様子で戻られたと、みんな言っている。よっぽどひどいことを言われて苦労したと思う

松尾
本当にアホなのかもしれないが、根に持っていてはやってられない。一人ひとりの意見に対して 右から左へ流していかないと、大問題だと認識してしまうとエライことに なる。だから記憶してない。ただぐちゃぐちゃ言われたことは事実

本田
具体的にここを削れとか。

松尾
そういうことは向こうは知らない。

本田
噂で知っているだけ?

松尾
そうだ。

本田
天皇有罪の部分とか。

松尾
先生はなかなか頭がいい。 抽象的な言い方で攻めてきて、いやな奴だなあと 思った要素があった。ストレートに言わない要素が一方であった。「勘ぐれ、お前」みたいな言い方をした部分もある。(「先生」が誰をさすのかはこの時点でははっきりしないが、この後のやりとりで安倍氏のことだとわかる)

本田
「天皇有罪の放送するなら予算を通さない」と言った?

松尾
ストレートに言ったかどうか。 安倍さんをかばうつもりはないが、ないことを言うのはよくない。要するにあるグループからのご注進で聞かされてるから、「自分としてはご注進が事実とすると心配があるよということを伝えたい」ということがジェスチャー的にあった。

本田
心配な部分というのは?

松尾
右翼が言ってきた民衆法廷のストレートなPR番組ではないかと。その通りなら一方のプロパガンダに乗っかるようなことをNHKはやるのかと。 私はそういうつもりはない、バランスをとることは必要だと。

本田
「北海道のおじさん」と言ったが、中川昭一さんのことですよね。

松尾
そうだ。

本田
中川さんは天皇の扱いがそうならこんな放送やめてしまえと松尾さんに言ったんですよね。

松尾
あったかもしれないが、それはコメントとしては絶対にできない

本田
松尾さんの言葉をクオートするのではないですから。

松尾
そういう雰囲気はあった と僕は言っている。言葉の一つひとつを言われると、僕の記憶にない、本当に。全体の雰囲気として人から聞いたことを真に受けて「注意しろ」と、「俺が目をつけているぞ」「見てるぞ」と。 力によるサジェスチョン 。それを一方的に与える。要するに「間違っても一方的な攻め方(プロパガンダの意味か)はしないでほしい」というような形だったね。時間としたら5分くらい。


(続く)

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Last updated  Dec 3, 2005 08:34:06 PM
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