

もも肉の自家製スモークハムと一緒に盛り付けます。イノシシの脂は軽くあぶるとじゃ香のような甘い香りがして美味いですよ。ハムは鉄分たっぷりな赤身の味わいです。これには、、
ヴァン・ド・ペイ・ドック・ロゼ、キュベ・トリフィエール、ドメーヌ・ジャン・マルク・ボワイヨを合わせます。もちろんいつもの相川さんのワインです。これはブルゴーニュの名手J.M.ボワイヨが西南フランスラングドックに畑を得て作ったシラー100%の辛口ロゼで結構力強いので、イノシシのパワーにぴったりです。
続いて、前菜2皿目は、Saucisse non skins de Marcassin avec MOSTARDA aux pommes
対馬産イノシシの自家製皮無しソーセージ、リンゴのモスタルダ添えです。
ソーセージというのは、要するにひき肉に塩コショウその他のスパイスやハーブを配合してよく練ったものを腸詰にするんですが、イタリアやスペインの家庭料理では腸詰を省いてソーセージの生地をそのまま整形して焼いたり、わざと崩しながら炒めてラグーソース風にしたりして使います。これもそのスタイル。美味しいソーセージ作りのコツは、とにかく低い温度で肉を練ることです。手が痛くなるくらいじゃないとダメなんです。2℃からせいぜい5℃くらいでやります。そうすると肉自身の決着力がよく出てつながるんです。これはテリーヌやハンバーグや肉団子などひき肉の練り物にはすべて共通しています。
しっかり火は通すのですが、切ると中はほんのりロゼ色くらいです。付け合わせのモスタルダは、イタリアのロンバルディア州のバイオリンの名器の工房があるので有名なクレモナ当たりの食べ物で、甘く煮た果物にピリッとマスタードを利かせるというちょっと変わったものなんですが、これがよく合うんです。ワインは、、、
カシー・ブラン、エクセレンス、ドメーヌ・ラ・フェルム・ブランシュです。南仏プロヴァンスのワインで、普通だったらこういう料理には出てこないんですが、合わせてみるとこれがぴったり!さすがの相川さんセレクトでした。このワインのリンゴ酸の味わいが、リンゴのモスタルダと共謀してうまいことイノシシのソーセージをご機嫌にしてくれます。

次は、幅広パスタマンフレディネにイノシシのラグーソースです。
Pates de Manfredine avec Ragout de Marcassin 幅広パスタ ゛マンフレディネ”、対馬産イノシシのラグーソースです。パスタは生クリームとバターとパルミジャーノチーズで和えてあるところにラグーソースですから、ちょっとラザニア的な味わいです。とても親しみのある料理だと思います。これには、、、
モーラン・ナ・ヴァン、ドメーヌ・ジャン・モルテです。毎年ボージョレ・ヌーヴォーでお世話になっているドメーヌの一番のワインです。ムーラン・ナ・ヴァンはボージョレでもとびきりのワインができるという地区で、中でもこのモルテのワインはいつも高評価です。素朴な煮込みソースにこのワインはとても良く合います。

Cote de Marcassin roti a la Forestiere 対馬産イノシシの背肉(サーロイン)のロースト、キノコのソース、メインディッシュですね。肉をオーブンに3分入れたら5~6分休ませるというようにゆっくり時間をかけて焼き上げますから、見た目は赤くてレアみたいですがしっかり中まで焼けています。ソースはフランス産マッシュルームのソース。そしてワインは、、、
ショレイ・レ・ボーヌ2007、ドメーヌ・ミシェル・マルタンです。渋好み、通好みの地区ですね、ショレイ・レ・ボーヌ2007年は程よく熟成感があり、土やキノコのニュアンスもあるのでマッシュルームのソースには本当に良く合います。ワイン自体実に美味しいブルゴーニュだと思います。
Cake de ferine de chatigne,fruits sec et noix Chocolat au caramel Sorbet de framboises
栗粉とドライフルーツとクルミのケーキ キャラメル・ショコラ フランボワーズのソルベ
ショコラは、これはもう美味いです!ちょっと誰にも真似ができない味だと思ってます。ケーキとソルベはイノシシにちなんで山の木の実をたくさん使いました。これにはもちろん、、
さかもとこーひーのサンク・オ・ピエ、ジビエ尽くしのコース専用ブレンドがあります。先日さかもとさんも召し上がって、そのマリアージュには太鼓判です。あと、デザートに合わせる甘いワインも用意してあります。
何度かお伝えしてますが、今シーズンは北海道の天候不良で鹿の入荷が少なく、鳥インフルエンザの蔓延で野生の鴨の出荷も自粛気味なので、このコースはイノシシ尽くしとなっておりますが,調理法や味付け、また飲む方にはワインとの組み合わせで結構楽しめると思います。2月いっぱいくらいのコースですからお早めにどうぞ!
サンク・オ・ピエ、ジビエ尽くしのコース2017
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