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国産牛の交雑種の新鮮なモモ肉を使ってみた。牛のタルタルステーキは要するに生のひき肉で作る刺身ですね。韓国ならユッケ、マグロで作ればネギトロですね。フランス人は、タルタルステーキが大好き! 普通のスーパーに行っても、タルタル用のひき肉は売ってますしカジュアルなレストランやビストロなどでは定番メニューになっている。 フランスのカジュアルな食堂では例えばサラダなどもてんこ盛りの野菜とオリーブオイルの瓶にワインヴィネガーの瓶に塩コショウが出てくるだけというのが、結構ある。 タルタルステーキの場合も薄く味をつけた生のひき肉と、ウスターソース、タバスコ、卵黄、玉葱やエシャロットやニンニクのみじん切り、ケーパーやピクルスやオリーヴの塩漬けなどが添えられて出てくるのが普通だ。お客さんはサラダにしてもタルタルステーキにしても、自分の好みで味をつけて食べるのだが、、。 ただ、そのように調味は自己責任というやり方では、レストランとしてはいかがなものか?ということで少しお高い店では、タルタルステーキをワゴンで持ってきて、ギャルソンが目の前で作るというやり方をとることが多い。この場合はサービス料とか取られちゃうお店なんですね。 私の場合は、もしお店で出すならしっかり味をつけて出したいと思います。だいたい、タルタルステーキなんて普通の日本人はあまり食べませんよね!だからご自由にどうぞといっても無理だと思います。 まあ、牛肉のネギトロですね!意外にさっぱりしてます。合わせるワインは、南仏の辛口のロゼとか、軽いシェリーなんかも良いですね。 近々、登場するかもしれません。予約の時にリクエストしてくれればできるかもしれません。前菜です。
Jan 29, 2009
畑から届いたばかりのラディッシュ。これあなたならどうやって食べますか?マヨネーズ?塩をちょいとつけて、又は味噌なんてのもありかも、、?まあ、色々あるでしょうが、ラディッシュに生のバターをのせて食べるなんて考えた人はいますか?まずいないと思うのですが、、、フランス人は、新鮮なラディッシュにバターをつけて塩を少しつけて食べるのが常識。(南仏のほうは別として、、)ドイツの人は塩だけでビールのつまみにする。 ところで、5周年記念コースが明日で終了するのだが、、、今回のコースはあまりヒットしなかった。と言うかヒットしなかったのは狙い通りで、メインを鳩にしたのもあまりヒットして欲しくなかったからなのだ。5周年の感謝を込めて考えたメニューなので、はっきり言って原価と手間がかかっているから、常連さんだけに食べていただきたかったのだ。そういう意味では大成功!
Mar 30, 2006
ボジョレーはリヨンの地酒。と言うことでリヨン風の前菜がこれ。たっぷりの自家菜園のサラダにロースハム(もちろん私の作ったもの)と先日話したアンドゥイエットのテリーヌに地鶏のレバーのソテーを添えてある。これで本場のリヨンならニシンの燻製がつくところだ。 アンドゥイエットのテリーヌのアップ。本来のアンドゥイエットは腸の腸詰なのだが、腸詰にするのは大変なので豚の小腸と豚のひき肉でテリーヌに仕立てた。ほんのりとモツの香りがする四角いソーセージと言った趣。 これはオニオングラタンスープ。この料理の本場はリヨンで、別名グラタン・リヨネーズと言うくらい、、。リヨン風(リヨネーズ)と言うと良く炒めた玉葱がつき物なのだ。このスープの玉葱は、自家菜園のものを40時間以上炒めたもので信じられないほどの甘みとコクがある。 メインはこれ。ウサギのモモ肉のローストのフランボワーズヴィネガー風味。リヨン風のポテトのガレットと自家菜園の温野菜とフォアグラのソテーを添えてある。ウサギのソースはウサギを焼いた鍋を少しのボジョレーヌーボーとフランボワーズヴィネガーでデグラセ(鍋にこびりついた旨味をこそげとる)してフランボワーズの果肉も加えて仕上げたもの。イチゴや木苺の香りがするボジョレーヌーボーにはぴったりの味わいだ。 さらに詳しくは、、、サンク・オ・ピエホームページ
Nov 19, 2005
アンドゥイユって知ってますか?腸の腸詰めなんです。(超腸美味しい!)作り方は色々あって、フランス各地に名産があるんですが、大腸に小腸や胃袋その他の臓物や肉を詰めたのがアンドゥイユ。似たようなもので小腸詰めにしたのがアンドゥイエット。どちらもボイルしたものを焼いたりして食べることが多い。物が物だけに下手が作るとモツの癖が出て、臭みやいやみが出てしまって食べられたものじゃなくなってしまうのだが、上手に作るとワインのつまみには最高の料理になる。アンドゥイユといえば、リヨンがつとに有名で合わせるワインは当然ボジョレーになる。今回画像は無いのだが、ボジョレーヌーボーにあわせてアンドゥイユ風のテリーヌを開発した。詳しくは、サンク・オ・ピエホームページ 。
Nov 12, 2005
フランス人の大好きな前菜といえば、フォアグラ!うちの店では生のフォアグラのソテー(ステーキ)がいつも人気なのだが、このフォアグラに赤ワインをご所望のお客様が多い。もちろん望まれれば赤を出すわけだが、もしフォアグラのソテーに合わせて何かワインを選べと言われたら、私は白ワインを選ぶ場合が多い。この場合フォアグラに付け合せるものによって選ぶ物が、違うのだが、、、まずはそこそこ熟成したブルゴーニュの白、もちろんムルソーやモンラッシュなら言うことなしなのだが、バターの香りが似合うブルゴーニュのシャルドネにはバターを効かせたロブション風のポテトのピュレが合う。りんごのソテーを付け合せるならロワールのヴーヴレイかコート・デュ・レイヨンは鳥肌ものだし、少しエキゾチックなスパイス使って、アルザスのゲヴェルツトラミネールと合わせるのも素晴らしい。これらはフォアグラのソテーの場合。テリーヌとなると冷たい料理なのでまた合わせるワインは違ってくる。フランス人は、ソーテルヌのような貴腐ワインを合わせるのが好きだ。事実この組み合わせはかなり美味しい。フランス大統領晩餐会にもしばしばこの組み合わせは使われている。近頃、ちょいとフランス大統領のエリゼ宮の宮中晩餐会のメニューを研究していたのです。フォアグラとソーテルヌ(それも特別第一級のシャトーディケム)を出しているのは本当にVIPの時だけだ。 今月のコースのフォアグラのテリーヌには、AOCソーテルヌやヴァンドゥーナチュラルのミュスカドリヴザルドなどを用意している。実に美味しい組み合わせなので、試してみてほしい。
Jul 14, 2005
大好評です!やはり美味しいものは皆さん分っていただけますね!今月のコースのシャラン産窒息鴨のフィレ肉です。この皿はサンテミリオンのワインに合わせてボルドーワインとポルト酒のソースを添えた。今夜のお客様も大満足の様子でした。
Jun 17, 2005
フランスでは、豚肉を生から料理することは少ない。ほとんどが塩漬け肉を用いる。ものすごく塩っぱくて塩抜きしなければ食べられないほどの塩漬けから、そのまま焼いてちょうど良いくらいの薄塩まで様々な種類がある。もちろん生ハムも塩豚の一種、後ろ足の塩漬け肉を丸一本乾燥熟成させたものだ。イタリアのパンチェッタ(フランスではラールLard)などはバラ肉の塩漬けでフレッシュなものや乾燥熟成させたものがあり、それを燻製にするとベーコン(ラールフュメLard fume)になる。今日の料理は自家製の黒豚の半塩漬け(ラール・ドゥミ・セルLard demi sel)のグリエ(網焼き)。ごらんのように軽く塩漬けにした豚肉は発色して赤身が強くなる。それから余分な水分が抜けて旨味が凝縮される。さらに数日から一週間ほど熟成させると肉質が柔らかくなり旨味成分が増えるし、塩漬けなので保存性も良い。とても良いことづくめなのに日本では塩豚を作る習慣はないので、自分で作るしかない。もっとも大手メーカーがやりだしたらきっと保存料やpH調整剤旨味調味料発色剤等々嫌なものをたくさん入れるに決まっているからやはり自家製になってしまうのかもしれない、、、。これを網焼きにするのだが、網焼きはまずは強火!炭火なら申し分ないが、いちいち炭を熾しているわけにもいかないので店ではグリルパンを使ってます。網焼きではやはり落ちた脂が煙になって、肉に燻製のような風味をつけながら火を通してゆくのが大切。料理人の中にはフライパンで焼いたあとに焼いた鉄串でジューっと焼き目だけつけるなんてごまかしをやる人もいるが、それでは意味がない。燻された香ばしさと適度に脂が落ちるのが網焼きの良いところなのだから、、。ソースはもうこれはフランスでは定番のディジョン産マスタードのソース。豚に辛子の相性の良さはとんかつで証明済み。リヨンあたりのブラッスリーやビストロで出てきそうな料理だ。
Jun 9, 2005
Raieと書いて、レ と読みます。海の中をヒラヒラとまるで空を飛ぶように泳ぐあのエイです。エイのヒレは平目のえんがわに似た組織で、とても上品な舌触り。日本では大抵煮付けにして食べることが多い。エイは軟骨魚類なので全身の骨格が軟骨なのでコラーゲンが豊富。煮付けはそのまま煮凝りになってしまうほどだ。フランスではなんと言ってもエイはムニエールにする。ムニエールとは、小麦粉をまぶしたバター焼きのこと。a la meuniere、ラ・ムニエールとは粉挽き小屋の娘のこと。粉にまみれている様に例えて、素材に粉をまぶして焼く料理を言う。本格的には、澄ましバターを使うのだが、、澄ましバターとはバターを湯せんなどにかけてバターを溶かすと分離して水分と脂分に分かれる。その脂分だけをスプーンで丁寧に掬い取ったもので、この澄ましバターで焼くと黒く焦げることがない。バターを焼くと黒く焦げ焦げになってしまうのはバターの中の水分に含まれるたんぱく質などが原因。澄ましバターなら200℃を超えても酸化しない。エイのムニエールは、フランスのビストロの定番メニュー。軟骨もコリコリと食べられて結構美味しいものだ。
May 2, 2005
(看護師Nさんのコメントに答えて)chicoree、シコレはグリーンの縮れたレタスのようなサラダ菜。endive、アンディーヴは白菜の芯のような白くてうす黄色のサラダ用野菜。(アンディーヴは焼いたり煮たりもする)かなり形は違うのだが、もとはまったく同じ植物。アンディーヴは、ウドのように白軟化させたものだ。と、ここまではフランス語の話。これが、英語では名前が逆になるからややこしい。縮れたサラダ菜が、endives、エンダイヴ。白いほうが、chicoris、チコリ。さらに日本の市場では、縮れたサラダ菜が、エンダイブ。白いほうをアンディーブと言ったりチコリといったりするからなおややこしい。Nさん、縮れたほうは、chicoree frisee、シコレフリゼと覚えてね。フリゼは、縮れたという意味ですよ。でも冬になるとchou frisee、シューフリゼ、ちり緬キャベツなんて日本にはないやつも出てくるからまたこれがややこしい。シコレとアンディーヴ、あとで画像を入手してからアップしますね。とりあえず茹でたての筍でも見といてください。
Apr 27, 2005
キャベツというと千切りにしてとんかつやフライの付け合せというのが一番多い使い方なのかな?フランスではキャベツは生ではほとんど食べない。日本のものと品種が違うせいもあるのだが、日本の春キャベツのような柔らかい野菜ではなく、もっとゴツゴツして固いのだが火を通すとものすごく甘みが出る。サンクの畑のキャベツは、フランスものとはまったくタイプは違うのだが瑞々しい上に甘みがある。この画像の料理の原型は、ベルナール・パコーシェフ(三ツ星)の「エイとキャベツのシェリー酒酢ソース」にインスパイアされたもの原型はエイは茹でるのだが、これは目ダイなので、皮をパリッと焼いてある。付け合せは春キャベツのロースト、原型はキャベツを蒸し煮にしてあるが、これは魚を焼いたのでキャベツも香ばしく焼いてみた。
Apr 20, 2005
豚の足、豚足です。前回のハチノスといいちょいと妙なものが続きますが、、。実は私、豚足が小学生のころから大好きでして、亡き父が大の焼肉好きで私も子供のころからレバー刺しやら豚足やらが大好きだったのです。フレンチのシェフのくせに豚足?と思う方もいるかもしれませんがフランスでも豚足は食べます、というか日本よりともっと一般的に食べてます。マルシェに行くと豚屋さん(シャルキュトリー)があって、いろんな豚の部品が売っています。頭丸ごとやら耳だけとかもちろん足、骨付き皮付きの脛など生肉よりも塩漬け肉が多いです。フランスではあまり豚の生肉を料理に使うことは少なくて、もっぱらハムやソーセージやベーコンなどに加工品に使われることが圧倒的に多いのですが、足や脛肉は煮込むとだしがよく出るから結構家庭料理でも使います。安いしコラーゲンたっぷりで美容には良いかも、、。豚足はややくせがあるので、少し小麦粉と牛乳を入れたキュイソンブランという液体で茹でてやります。1時間もゆっくり弱火でゆでればすっかり柔らかくなります。フランス料理ではこれを少し冷ましてから骨を全部取り除いて空いたところに詰め物をしてから豚の網脂(豚の内臓をくるんでいる網状の脂身)でくるんで焼いたりします。確か以前、アラン・シャペル氏がこの詰め物にフォアグラとトリュフを使ってトリュフのソースをかけて仕上げた皿がありました。こうなると豚足も立派な三ツ星料理です。で、私の好きな食べ方は、水に塩を少しと生姜や葱のくずを少し入れて1時間ほど茹でて冷ましたものを冷蔵庫で冷やしてから大雑把に切ってカマルグ産の美味しい塩をつけて齧るだけです。シンプル!!
Apr 11, 2005
春先の畑で取れるラディッシュは柔らかくて好きな人なら葉っぱまで全部食べられる。ドイツ人は塩だけをつけてポリポリ齧りながらビールを飲む。イタリア人はバーニャカウダといってアンチョビとニンニク風味の一種のオイルフォンデュにしたりする。スペインではアリオリソース(ニンニク風味のマヨネーズの一種)で食べたりする。フランス人のラディッシュの贅沢な食べ方と言うと、ノルマンディー産の農家製の発酵バターとブルターニュのゲランド産の最高級の塩をつけて食べることだろうか。よくあるこんなラディッシュの飾り切り、、、。 この切り方は本来この切ったところにバターがうまく詰まるようにするためのもの。日本人は器用だから切り方だけを真似して飾りに使っているが、本来の意味を知っている人は少ないかも、、、。
Apr 5, 2005
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