《櫻井ジャーナル》

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2011.10.15
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 テレビ、新聞、雑誌・・・いわゆる報道機関が触れようとしない領域は原子力だけではない。政治、経済、外交、軍事、情報・・・あらゆる分野にタブーはある。映画の「マトリックス」では人間の後頭部にコードがつながれていたが、現実の世界では教育と報道が重要な役割を果たしている。

 ニューヨークのウォール街で始まった強者総取りの経済システムに対する抗議活動も大手メディアは無視し続けていた。 そうした活動を伝えたのは抗議活動に参加していた人びと自身 であり、素早く反応したのはロシアのメディアだった。警官隊による暴力行為を撮影して世界に発信したのも彼ら自身だ。

 アメリカにとって都合の悪い支配者の「人権侵害」には敏感に反応し、激しく攻撃するアメリカの政府や大手メディアだが、バーレーンなどの友好国だけでなく、自国での暴力的な弾圧は容認してきた。

していることを知ると、慌てて抗議活動を取り上げるようになった。が、過去は消せない。

 アメリカの大手メディア、そしてアメリカの報道を追いかけている日本のマスコミが積極的に取り上げてきた出来事には、シリアやリビアでの「抗議活動」も含まれている。が、こうした国々で行われている「抗議」の背後にアメリカ、イギリス、フランスなどの工作があることは本ブログでも何度か取り上げてきた。

 特に、リビアの場合は大きな問題がいくつもある。

 リビアが民主的な国でないことは事実だろうが、その国が内乱にいたる過程には元政府高官やフランス、イギリス、アメリカが深く関与している。本ブログでは何度も書いているので繰り返さないが、こうした事実は、少なくとも日本では、無視されている。

 リビアのムアンマル・アル・カダフィ政権がアフリカ中南部の自立を支援していたことも伝えられていない。そうした地域の地下には貴重な資源があり、自立されると米英仏の支配層にとっては大きなダメージになるわけだ。勿論、リビア自体の石油利権も米英仏軍が軍事介入した動機になっている。

国連によると約7000人が劣悪な環境の中、不当に拘束されている という。

 特に肌の色が濃い、つまりアフリカ中南部の出身だと思われる人びとを手当たり次第に拉致しているようだ。その多くは通常の労働者で、事実上の「民族浄化」が行われていると言えるだろう。この件に関しては、 アムネスティー・インターナショナルも報告書を出している

 反カダフィ軍の主力がアル・カイダと緊密な関係にある武装勢力だということも日本では無視されているようだ。その武装勢力とは LIFG(リビア・イスラム戦闘団) 。英仏米は状況次第でアル・カイダを支援するということ。「テロとの戦争」もインチキということだ。この重大な話を日本のマスコミは気にしていない。

 カダフィ体制が崩壊した後、武器庫からさまざまな兵器が運び出されて中東/北アフリカの全域に流れたとも言われている。そうした横流しにアル・カイダのネットワークが関与していた可能性は小さくない。

 もっとも、メディアは昔からプロパガンダ機関だった。アメリカの場合、第2次世界大戦が終わって間もない1948年には組織的な情報支配プロジェクトが始まっている。

 ジャーナリストのデボラ・デイビスによると、その中心人物は4名。大戦中に破壊活動を指揮していたアレン・ダレス(後のCIA長官)、その腹心では破壊工作機関OPCを指揮していたフランク・ウィズナー、やはりダレスの側近で後にCIA長官に就任するリチャード・ヘルムズ、そしてワシントン・ポスト紙の社主だったフィリップ・グラハムである。

 ちなみに、ダレスとウィズナーはウォール街の弁護士、ヘルムズは元記者だが、その祖父は有名な投機家。グラハムの義理の父、ユージン・メーヤーは金融界の大物である。ワシントン・ポスト紙が「有力紙」に成長した理由は、このコネクションにあるとも言われている。ウォーターゲート事件で有名になったキャサリン・グラハムはフィリップの妻、つまりメーヤーの娘である。

 そのウォール街で抗議活動が始まり、その波はヨーロッパにも波及している。ティー・パーティーが「大きな政府」を攻撃し、事実上、大企業、金融機関、投機集団を支援しているのに対し、 ウォール街で始まった抗議活動は金融機関/投機集団を激しく批判している





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最終更新日  2011.10.16 01:58:46


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