《櫻井ジャーナル》

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2011.10.23
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 リビアのムアンマル・アル・カダフィが殺されたことに関する ヒラリー・クリントン米国務長官の発言

 紀元前47年、ポントス王ファルナケス2世との戦いに勝ったユリウス・カエサルは、その勝利を腹心のガイウス・マティウスに知らせている。そのときに書いたと言われているのが「来た、見た、勝った」。この言葉をもじっての発言だろうが、品が良いとは言えない。

 インタビュー後、カダフィ親子が「処刑」される様子がインターネットやメディアで流され、クリントン長官にとって最悪の展開だ。残虐な政治家というイメージは当分の間、ぬぐい去ることができないだろう。国務長官としての仕事にも支障をきたすことになりそうだ。

 ともかく、バラク・オバマ政権はこのところ、殺人を好んでいるように見える。9月30日にアメリカ軍は無人機を使い、アメリカ国籍のアンワール・アル・アウラキをイエメンで殺害しているのだが、その際、食事をしていた16歳の息子を含む何人かのティーンエージャーが一緒に殺されたと言われている。

 こうした事件に限らず、アメリカはアフガニスタンやイラクでも多くの市民を殺害してきた。リビアで反カダフィ軍の主力がアル・カイダ系の武装集団である以上、カダフィ親子の処刑は必然的な結果だと言える。

 こうした暴力的な勢力をアメリカは好んで使ってきた。ラテン・アメリカで民主化運動を潰し、大企業にとって都合の良い体制を作るために編成された「死の部隊」もそうだが、タリバンも同じ。

 ソ連軍が撤退した後のアフガニスタンを支配する手先としてアメリカが作り上げたのがタリバン政権。1996年にそのタリバンがアフガニスタンの首都のカブールを制圧した際、ムハンマド・ナジブラー大統領を拘束、大統領兄弟の睾丸を切り取り、ジープで引き回した上で射殺している。イスラム社会はこの政権を支持しなかったようだが、アメリカは石油パイプラインの問題で対立するまで擁護し続けたのである。

 ところで、リビアでは新たな内乱が始まる可能性もあるが、横流しされている武器が中東/北アフリカに流れ、各地で戦闘が激しくなるかもしれない。石油/資源利権で浮かれている場合ではない。





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最終更新日  2011.10.24 03:34:47


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