《櫻井ジャーナル》

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2014.01.30
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 現在の世界では 最も裕福な85人の資産が世界人口の半分の資産合計に匹敵、そうした状態を作り上げた原因は世界のエリートが自分たちの好きなように法を操り、民主主義を蝕んでいることにある

 ところが、このOxfamの大使を2007年から務めてきた俳優のスカーレット・ヨハンソンがイスラエルの SodaStream と広告の契約を結び、問題が起こった。この会社の主力工場はヨルダン川西岸にあるのだ。そこで ヨハンソンはOxfamから批判され ヨハンソンはビジネスを優先、Oxfamとの関係を解消する と表明している。

 1970年代の後半からイスラエルでは、ウラジミール・ジャボチンスキーの後継者たちが主導権を握っている。アメリカの聖書根本主義派(キリスト教系カルト)と手を組むことでアメリカやイスラエルでの影響力を強めたのだが、その基本戦略は「大イスラエル」にある。つまり、旧約聖書に書かれた「約束の地」、ナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域をイスラエルの領土にするつもりだ。

 こうしたジャボチンスキーの系譜にイスラエルの軍や情報機関はつながり、パレスチナとの包括的な和平は考えていない。歴史を振り返ると、シオニストは最初から力尽く。1948年4月4日にシオニストは先住のアラブ系住民を追い出す目的で「ダーレット作戦」を開始、9日未明にはデイル・ヤシンを襲撃して住民を惨殺している。国際赤十字によると、このときに254名が殺され、そのうち145名が女性で、35名は妊婦だった。

 こうした虐殺を見て多くのアラブ系住民は恐怖から逃げ出し、約140万人いたアラブ系住民のうち、5月だけで42万3000人がガザ地区やトランスヨルダン(現在のヨルダン)に移住、その後、一年間で難民は71万から73万人に達したと見られている。



 このジョンソンが開戦を承諾したと言われているが、それはエジプトを攻撃することだけだった。イスラエルのモシェ・ダヤン国防相などはシリアのゴラン高原も制圧するつもりだったため、アメリカが派遣した情報収集船のリバティ号を攻撃、沈没させ、乗組員を皆殺しにしようとしている。事前に、ソ連軍が不穏な動きをしているかのような情報も流していた。

 イスラエル側の予定では、まず船の通信装置を破壊して救援を要請できないようにすることになっていたのだが、リバティ号は何とか至急電を送ることに成功、15分以内に第6艦隊の空母サラトガは4基のA1スカイホークを離陸させた。そばには空母アメリカもいたのだが、この艦長は戦闘機を発進させようとせず、ロバート・マクナマラ国防長官は離陸した戦闘機に帰還を命じている。結局、ホワイトハウスが戦闘機を救援に差し向けると決断したのは至急電を受けてから1時間ほど後のことだった。

 結局、この戦争でイスラエルはガザ、ヨルダン川西岸、シナイ半島、ゴラン高原を占領した。その後、シナイ半島からイスラエル軍は撤退するが、それ以外の地域では占領を続けている。

 この占領に関し、国連の安全保障理事会は1967年11月に242号決議を採択、第3次中東戦争で占領された領土からイスラエル軍は撤退し、交戦状態を終結、難民問題を公正に解決するよう求めている。この決議をイスラエルは現在まで無視、そうした姿勢を支持するグループがアメリカにも存在する。その代表格がヘンリー・キッシンジャーだ。

 現在のイスラエル首相、ベンヤミン・ネタニヤフもそうした考えの持ち主。ベンヤミンの父、ベンシオンはアメリカでジャボチンスキーの側近だった人物で、ジャボチンスキーの死後は運動の中心的な存在だった。そうしたことから息子のベンヤミンはアメリカでジャボチンスキー派の運動を支えていた富豪たちと親しくなっている。

 Oxfamとヨハンソンとの間に持ち上がった問題の根はここにある。イスラエルの「建国」は不公正なものだったが、シオニストはそれでも満足できず、ジャボチンスキーの後継者たちは「大イスラエル」を目指しているわけで、ガザやヨルダン川西岸は自分たちのものだと考えている。しかも、この地域では膨大な量の天然ガスが発見されている。





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最終更新日  2014.01.30 19:06:38


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