《櫻井ジャーナル》

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2025.01.02
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 バラク・オバマ政権がウクライナでクーデターを実行、支配下に置いた理由はいくつかあるが、そのひとつはヨーロッパとロシアを結びつけていた天然ガスの輸送を断ち切ることにあった。クーデター後、ベラルーシとポーランドを経由してドイツへつながるヤマル-ヨーロッパ・パイプライン、ウクライナを経由するソユーズ・パイプラインがまず寸断されている。2022年9月には、ウクライナを迂回し、バルト海経由でロシアからドイツへ天然ガスを輸送する「ノード・ストリーム1」と「ノード・ストリーム2」が爆破された。





 それでも完全に輸送が断ち切られたわけではなかったのだが、1月1日にPJSCガスプロムとウクライナのナフトガスとの契約などが終了、ウクライナ経由でヨーロッパへ運ばれていた天然ガスの供給を停止されたと伝えられている。残されたロシア産天然ガスを輸送するルートはトルコ経由のパイプラインや船で運ばれる液化天然ガスだけになる。

 こうした契約の更新をウクライナ政府は繰り返し拒否していたが、その結果だ。安価なロシア産天然ガスから高価なアメリカ産ガスに切り替えられたとしてもヨーロッパの状況はこれまで以上に厳しくなると見られている。

 ノード・ストリーム1とノード・ストリーム2の爆破はアメリカ政府から予告されていた。例えば、ビクトリア・ヌランド国務次官は2022年1月27日、ロシアがウクライナを侵略したらノード・ストリーム2は前進しないと発言、同年2月7日にはジョー・バイデン大統領がノード・ストリーム2を終わらせると主張、記者に実行を約束している。

 事故の可能性は小さく、ロシアには破壊する理由がない。​ 調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは2023年2月8日、アメリカ海軍のダイバーがノルウェーの手を借りてノードストリームを爆破したとする記事を発表した ​。工作の拠点はノルウェーだという。

 ハーシュによると、ジョー・バイデン米大統領は2021年後半にジェイク・サリバン国家安全保障補佐官を中心とする対ロシア工作のためのチームを編成し、その中には統合参謀本部、CIA、国務省、そして財務省の代表が参加している。12月にはどのような工作を実行するか話し合い、2022年初頭にはCIAがサリバンのチームに対し、パイプライン爆破を具申している。

 ノルウェーの海軍はアメリカと連携、デンマークのボーンホルム島から数キロメートル離れたバルト海の浅瀬で3本のパイプラインにプラスチック爆弾C4を設置、2022年9月26日にノルウェー海軍のP8偵察機が一ソナーブイを投下、信号はノード・ストリーム1とノード・ストリーム2に伝わり、数時間後に爆発した。

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【​ Sakurai’s Substack ​】






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最終更新日  2025.01.02 00:00:13


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