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2006年10月26日
地下鉄 (メトロ) に乗って
テーマ:
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『地下鉄(メトロ)に乗って』
浅田次郎の同名原作を「命」「深呼吸の必要」の篠原哲雄監督が映画化したファンタジー・ストーリー。地下鉄の不思議な出口を通じて過去へとタイムスリップしてしまった主人公が、若き日の父と出会うことで確執を抱えたままの父と和解していく姿を描く。主演は「ALWAYS 三丁目の夕日」の堤真一、共演に岡本綾、常盤貴子、大沢たかお。
監督: 篠原哲雄
原作: 浅田次郎 『地下鉄に乗って』(講談社文庫・徳間文庫刊)
出演: 堤真一 長谷部真次
岡本綾 軽部みち子
常盤貴子 お時
大沢たかお 小沼佐吉
田中泯 野平啓吾
笹野高史 岡村
北条隆博 小沼昭一
吉行和子 長谷部民枝
浅田次郎の「地下鉄に乗って」 (メトロにのって)映画化
↓ とってもネタバレしちゃってます
タイムスリップは、兄の命日から始まった
長谷部真次(43歳)は、ぱっとしない営業マン。
仕事帰り、地下鉄で携帯の留守電を聞くと、”父親が倒れた”と弟からのメッセージが。
父との確執は根深いものがあり、伝言を無視する。
昭和39年 東京オリンピックの年
地下鉄を出た真次は、昭和39年、子供の頃に過ごした東京・新中野の地下鉄出口に立っていた。しかも、日時は兄の亡くなる数時間前。真次は兄の命を助けるため町中を探し回ります~。真次は兄の命を救えるのかしら~、、と思うのですよね。
みち子もタイムスリップ
軽部みち子は真次の恋人
タイムスリップは真次だけかと思ったら、
何故か不倫相手のみち子もタイムスリップするようになるのですね。
何故、彼女も一緒なのだろ~?と不思議感が漂います。
しかし、たしかに竹内結子サン似かも。あの人は寂しげな美人に弱いのか~。。
この敗戦後の 日本の闇市の風景はちょっとしたものでした。皆生きるのに必死な時代だったんだな~っと、いう熱気と汗がものすごく感じられましたね。このめちゃくちゃに混乱していた時代を経て、真次の父親がのし上がっていたのだわ~っ、家族を養うのにがんばったんだわね~。、著者の浅田さんも、このシーンはご満悦だそうですね。
アムールという男と出会う
この男が ”小沼佐吉”。真次のお父さんなワケだけど、真次はしばらく気がつかない。 満州からの帰還兵で、闇市でかなりヤバイことしたり、パンパン(売春婦)に間違えられたみち子を助けてくれたりするんだけど、ギラギラの眼光が鋭くてね~。アムールは、真次にアメリカ兵から闇の品物をゲットするための取引の片棒に狩りだしたり、酒を飲んだり、同年代の男同士の会話をする。
父と息子 確執 自分探し
若い頃の父親と、同じ目線で話したり、出会うのってどんな感じなんでしょう。。若い頃の父とキャッチ・ボールする
「フィールド・オブ・ザ・ドリーム」
のシーンや、ほら話ばかりする父にイラつく主人公の
「ビッグ・フィッシュ」
とか、父と母の仲を取り持つ
「バック・トウ・ザ・フューチャー」
なんかを思い出しちゃいます。
実際、こんなことって有り得ないファンタジー。気が合って、意気投合できれば言うこと無いです。 父を、人として見る機会を得られたのは、幸せなことだと思いましたが。。憎んでいた父を受け入れること、愛人との関係の清算 などなど<自分探しの旅>だった。
その後も続くタイムスリップ
その後も、アムールの仕事のパートナー?の ”おとき”(常盤貴子)という女性に会ったり、戦争に出征する時の清清しいシーンや、満州での塹壕で子供を助けようとする勇敢なシーンなどいろいろ見れます。 どの年代の大沢さんも違和感無く見れましたね~。 しかし、出征の時に二人敬礼しあうシーンは涙ものでした。タイムスリップした息子が自分の年齢より若い父を見送るって図にはたまりませんでした~。
真次は 大嫌いだった父親の様々な時代の顔を知るようになるのですね。
堤さんは、昨年大ヒットした「ALWAYS 三丁目の夕日」に続き、昭和の日本を描く作品への出演でしたね。
衝撃のラスト
やがて 兄の死には隠された謎があったことを知るのだけど、衝撃はそれだけではありませんでしたね~。
なぜ真次とみち子の二人がタイムスリップしていたのかも。また、その結果二人はどうなってしまうのか。
ただ、みち子の結末には、思わず「ちょっと、ちょっとちょっと~!」(双子芸人タッチの一発芸)と思っちゃいましたよ~。著者の浅田さんの理想の女性象は、聖母的なイメージと肝っ玉かあさん的イメージがあるそうなんですね。しかし、みち子の選択は悲しすぎるわぁ~(T T)
タイムスリップというファンタジーの手法でしたが、親子や男女の直球ドラマ。見に行ってよかった♪
■著者 浅田次郎
自衛官、アパレル業界など様々な職につきながら投稿生活を続け、1991年、『とられてたまるか!』でデビュー。当初の作品傾向から悪漢小説を中心とした作家としての認知が先行したが、1995年に『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞を受賞した後は、清朝末期の宮廷を舞台に宦官を主人公として時代を活写した大作『蒼穹の昴』が1996年に直木賞の候補作となり、さらに翌年『鉄道員』にて直木賞を受賞するなど、作品の範囲は劇的な展開を見せている。
受賞歴
1995年 『地下鉄に乗って』で第16回吉川英治文学新人賞
1997年 『鉄道員』で第16回日本冒険小説協会大賞特別賞・第117回直木賞
2000年 『壬生義士伝』で第13回柴田錬三郎賞
2006年 『お腹召しませ』で第1回中央公論文芸賞
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最終更新日 2006年11月11日 12時14分59秒
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