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2010.06.03

テルアビブ（春の丘）ヤッフォにて　ディアスポラたちよ

(6)

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この２０世紀にできたリゾート都市。イスラエルは、エルサレムを首都と言い張るが、国連や日本は、イスラエルの首都をテルアビブとしている。そんなことは世界広しといえ、なかなかなさそうな気がする。
そして、私を含む、テルアビブのイメージはというと、非常に危ないイメージであった。そう、日本赤軍、オカモトコーゾーである。でもそれは１９７２年のことである。

　アラブ、イスラムの世界から隣り合わせのテルアビブに着いたら、いきなりノー天気なアメリカ西海岸状態で驚いた。
中世ヨーロッパって、野蛮でただ生きているだけの人々であった。古代ギリシア文明をすっかり「引き継いだのはイスラムであり、イスラムから見たら、化学も医学も数学も農業知識も遅れたヨーロッパは野蛮で遅れた民族であったのだ。

それが、産業革命とやら、あのあたりから、すっかり強くなったヨーロッパ諸国、歴史を塗り替えてしまった。だから今の現状をイスラムからみたら、くそーっと思っているんじゃないか、この成り上がりらよって。

　そんな感じで、何となくイスラムをメモしておこう。
　インドネシアは、イスラム教徒が一番多い国であり、長距離バスの中で、隣のイスラム教徒の青年が、座席に正座して拝んでいた。
　イランでは、長距離バスが急に止まり、から私以外全員降りて（私もびびって降りたが）、お祈りを始めた。一番後ろでオロオロする私。

　昔（といっても２３年前）、神戸の繁華街近くの公園にテントを貼っていて、西洋人カップルが料理しているのを見かけ、ベロベロに酔っていた私はビールを何本か持って、どうぞどうぞ割り込んで行ったことがあり、そのとき、キミタチイスラエル人なんだ、ああ、じゃあ、ユダヤ人なんだねというと、彼が、彼女はそうだけど、僕は違うよといっていた

　イスラエルを歩いていて、肌が何色であろうが、ユダヤジンとはユダヤ教徒のことがあり、白人系が多いが、いろんな人種がいるのも確かだ。イスラエルが建国された時、イスラム教徒やアラブ人を全員追い出したわけではなく、イスラム教徒は今でも２、３０パーセントはイスラエル国内にいて、まあそれはパレスチナ人とかいわれているが、同時に悲惨なのが、アラブ系ユダヤ人（＝ユダヤ教徒）やエチオピア系（黒人系）ユダヤ人（＝ユダヤ教徒）だろう。ユダヤジン同士なのに、やはり低く見られ、差別されるのだ。

ユダヤジンかどうかは分からないが、現地に住んでいると思われる（ボロバイクに乗っている）アジア人もいた。

宗教か、国家か、人種か？それらから何を一番に選択せねばならないのか、複数のアイデンティティーの優先順位を問われるのがこの周辺地域の課題である。

　それにしても、テルアビブは、見た目、豊かだ。何せ、飼い犬を散歩させている。ジョギングをしている。夜中になっても、まだ人が外でたむろしたり、飲食、エンターテイメントを楽しんでいるのだった。

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