つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2008年03月30日
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カテゴリ: アート
平成館の2階展示場をゆったりと贅沢に使って薬師寺の寺
宝を展示している。お目当ては、やはり日光・月光菩薩像、
聖観音菩薩像。そして、はじめて見る吉祥天女図である。

日光月光菩薩.jpg

薬師寺には、何回か訪ねて聖観音像や日光・月光観音を拝観
したことがあるのだが、寺院の伽藍の中にあるのと、この
ように博物館内に展示されるのとでは、まったく風情が異
なって感じる。

展示方法も工夫されていて、スロープになっており、かな
り高い位置から全体像を眺めることができる点と、やはり

最大のポイントである。だから、これが、あの日光・月光菩
薩だったかと改めて知ったことが多い。

まず、中尊の薬師如来坐像がないため、日光・月光のシンメ
トリーの美しさをよりいっそう味わうことができた。それ
ぞれの背面も、一筋の瓔珞(ようらく)が掛かっているだけ
で、非常にすっきりとしている。聖観音象は逆にいろいろ
な飾りが背面までびっしりとついている。

日光・月光像の優雅な腰のくびらせ方。そのため、お腹がぼ
っこりと膨らんでいる様なんて、なんと見事な写実表現な
ことか。

最後は、最大のお目当て、吉祥天女画像。これは、薬師寺

月くらいしか見ることができない。数年前に東博に来た時
も見逃してしまったので楽しみにしていた。

吉祥天女画像.jpg

とにかく、最後の一室は、ビデオ映像やパネルでの解説を
含め、この吉祥天女画像一枚のみのために設けられたもの
となっている。おまけに目と鼻の先の距離でじっくりと眺


三日月眉毛にふっくらとした顔立ち。これが、日本の美女
の伝統なのだろう。右手に掛かる透明な衣の表現など実に
見事である。足元の風にそよぐ衣装の様子もしっかりと描
かれている。これが1,300年前に描かれたものかと思うと
恐れ入るばかりである。(3月27日観覧)





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最終更新日  2008年03月30日 22時41分58秒
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