つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

全て | 徒然 読書 | アート |
2008年12月15日
XML
カテゴリ: アート
東京の空(数寄屋橋附近.jpg


サブタイトル。

1930年というと昭和5年。この朝香宮邸が完成した
のが、昭和8年。先日出かけた国会議事堂は、昭和
11年の完成。どこか同じ時代の雰囲気がある。

この時代は1923年の関東大震災の痛手から東京が
立ち直った時代で、活気に溢れた華やかさがある。

展覧会は長谷川利行の「地下鉄ストア」から、はじ
まる。昭和2年(1927)の地下鉄完成。地下鉄ストア

絵は、ビル壁面の大きな時計が、日差しを浴びて、
明るく描かれており、新しい時代の喜びを感じさせ
られる。彼の描いた新宿駅の雑踏とは異なり、明る
い雰囲気の絵である。

鈴木信太郎という画家は、はじめて知った。ちらし
にある「東京の空(数寄屋橋付近)」のアドバルーン
が上がる不思議な光景もよかったが、隣にあった「靴
屋」の絵が気にいった。オレンジのカーテンに黄色
い壁。その前に多くの婦人靴が段を作って並べられ
ている。今もよく見かける光景。

菊池隆志の「室内」。この日本画家もはじめて知る。

開放感いっぱいである。この屋敷にふさわしい気品
を感じる。もっとも庶民はこんな暮らしはしていな
かっただろうが。

庶民に受けたのは、例えば「東京パック」という雑
誌の表紙の絵。都会の妖しげな雰囲気を漂わせたも

のまで、多種多様。おもしろい。

時代は2・26事件、日中戦争と暗い時代に入ってい
くのだが、当時の写真を見ると、まだ「戦争で儲け
るには」というノウハウの本が売られたりしていて、
人々はそんなに深刻ではなかったらしい。

もう少し当時の絵を眺めていたかったのだが、後半
は朝香宮とこの邸宅にかかわる展示が中心になる。

朝香宮がパリ留学中に自動車事故で重傷を負ったこ
とから、この邸宅ができるきっかけになったこと。
朝香宮妃は、この邸宅ができてまもなく亡くなって
いることなどを知る。

全体的に絵画作品が少なく、物足りない点もあった
が、ぐるっとパスで無料入館だったので、まぁ良し
とする。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年12月16日 04時55分26秒
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: