つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2009年01月13日
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カテゴリ: アート
寿ぎと幽玄の美 国宝 雪松図と能面.jpg


あまり興味ないなぁと思って二の足を踏んで
いたのだが、ぐるっとパスの期限が切れない
うちに出かけることにした。

ところがいざ出かけてみると、茶道具にしろ、
屏風にしろ、さすがに三井、素晴らしいライン
アップ。ずっと見ていても飽きないようなもの
ばかり。食わず嫌いはいけないなぁと思いながら、
会場を廻る。


されている。長次郎の黒楽「俊寛」は対決展で
見たばかり。今回はノンコウの「鵺」。赤楽の
側面に怪しげな黒い影がもわっと広がる。
まさに夕闇の中に現れた妖怪。偶然か意図的か
分からないが、とにかくスゴイ。九代了入が
写しを作ったのも頷ける。

もう一点、瀬戸橋姫手水指の「有明」。
暗い照明の中で見る角度によって、釉薬が
鈍く銀色に輝く幻想的な雰囲気。これも
橋姫の執念のようで怪しく、そして美しい。

国宝「雪松図屏風」は見慣れたので軽くあいさつ

ピンク色は、ほのぼのと春の雰囲気を醸し出す。

さて、メインの能面のコーナー。能は一度も
舞台を見たこともないのだが、一度その幽玄な
雰囲気は味わってみたいと常々思っている。

今回は能面の種類など色々知ることができて、

ものであった。

蛇.jpg

死者を表す面、鬼を表す面などそれぞれの
強烈な彫りに圧倒された。
特に道成寺のみに使われる「蛇」の恐ろしさには
度肝を抜かれた。かろうじて頭頂部に人間の
女性であった痕跡を残しているものの、あとは
妄執に取り憑かれた鬼の姿。かえって人間で
あった頃の名残が哀しい。

子どもの頃読んだ楳図かずおの漫画で、顔に
張り付いた能面が外れなくなり、肉もろとも
引き剥がすというような恐ろしいシーンが
記憶に残っており、ちょっと引いてしまった
のだが、孫次郎(オモカゲ)など女面の美しさ
にはじっと見とれてしまった。

こりゃ、能舞台出かけるしかないかなぁと
思ったのだが、きっと眠ってしまうだろうと
考え直し、あきらめた。







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最終更新日  2009年01月14日 19時36分10秒
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