つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2009年09月14日
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カテゴリ: アート
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生憎と企画展の「栄光のルネサンスから華麗なロココ」
は、20日からと、準備中であったが常設展を楽しんだ。

常設展の目的は、マグリットの「大家族」。以前、「シ
ュルレアリスムと美術」展で見たことがあるが、本家
の宇都宮美術館で出会うのは初めてである。

大家族はあまりにも有名なあの絵。荒天の海上で、羽
を広げるハトは、雲の漂う青空の文様になっている。
見えるものと見えないはずのものが実際に同居して見

初めて見たときから、はじめてこの画家の名前を知り、
魅了されている絵だ。日本の宇都宮美術館が購入した
というニュースを聞いた時から、一度、この美術館に
出かけてみたいと思っていた。

カンディンスキーの絵も4点ある。鮮やかな色彩で描
かれたミジンコのような生き物?の絵。訳が分からな
いのだが、見ていて楽しい。

日本の近代画家の作品。数はわずか13点しかないが、
どれも力作ぞろいで感動する作品ばかり。

高橋由一の「中州月夜の図」は、日本の油絵で初めて
「夜」を描いた作品とのこと。逆光の月明かりに浮か


海老原喜之助の「雪」は、目が覚めるような美しい山々。
パレットナイフで置いた規則正しいブルーの山肌が、
心地よい。スケート遊びをする豆粒な様な子どもたち
もかわいい。

川村清雄という画家ははじめて知った。展示されてい

が、実は明治の近代洋画の先導的人物とのこと。あの
篤姫の「天璋院肖像」も描いている。展示されている
「静物」もとても昭和3年作の絵とは思えないモダン
な感覚の絵で驚いた。

そのほか、浅井忠、長谷川利行、安井曾太郎、松本竣
介、ジョルジュ・ビゴー、岸田劉生、国吉康雄、清水
登之、川口軌外、山口薫の作品があり、どれも見どこ
ろに溢れた銘品であった。

日本の美術のコーナーは、向こうの情景・情景の外と
いうタイトルが付いており、そのキャプションにこう
いう文章があった。

絵画は、異世界への開口、あるいは向こう側との界面
であり、絵画という表現形式にはそうした性格がもと
もと備わっている・・・・

なるほど、私が絵画を喜んで見るのは、異世界をのぞ
き込む楽しみがあるからなのだと、この文章を読んで
再確認した。

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黄花コスモスが満開であった。





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最終更新日  2009年09月21日 08時03分03秒
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