つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2010年07月20日
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カテゴリ: アート
ブリューゲル.jpg



3連休、最後の休日の3時過ぎ。Bunkamuraのチケット売り場にちらほらの人。混んでいるのかなぁと思い、扉をくぐり、怪物たちの姿のパネルを見ながら、会場に入ると、絵の前にずらっと人が並んでいる。というか、最初の絵まで行列していて近づけない。何しろ細かい版画なもので、絵の直前でじっと見入ってしまうからだ。特に音声ガイドを借りている人。これは仕様がないのだが。壁と壁の間にも動かない行列。これはたまらないと、列の後ろから眺めることにする。後半は、やや列も途切れがちで、絵の前に立つこともできたが、それにしても驚いた。みなさん、忍耐強い。若者カップル多し。チラシの効果が大きいのかもしれない。

最初は、風景画。雄大なアルプスの山々がすばらしい。このあたりは、落ち着いて見られない作品もあり、残念。再度出直すことにする。ブリューゲルというと油絵のイカロスの失墜を思い起こすのだが、今回も版画が出ている。落ちるイカロス。でも、風景はまったく変わらず。


宗教画のコーナーになってくるとまさに異次元世界。チラシの「聖アントニウスの誘惑」「最後の審判」など、もうこれでもかというくらいに、描きこまれた化け物や異形の人々。家畜人ヤプーの世界。ボスの影響が大であることを確認した。

有名な「バベルの塔」がある。いつかブリューゲルの油彩を見たい。

キリスト教の7つの大罪のコーナー。解説を読むとなるほどと分かるが、絵だけ見ていても迫力満点。私は恥ずかしながら映画の「セブン」で、この主題を知ったのだが、当時の人はこういう絵を日常的に見ながら、生活を道徳化していたのだ。日本の地獄絵と同じ。しかし、背景の建築物も斬新で凝りに凝った形で驚いた。

生活の寓意や教訓をテーマにした作品。なるほどと思うものも多し。「大きな魚は小さな魚を食う」は弱肉強食とのこと。裂かれた大きな魚の腹から、デロデロとあふれ出る小さな魚たち。これも現代人の目から見ると少々気色が悪い。でも、当時の人々にとっては、みんな自然なことなんだと改めて実感。

帆船のさっそうとした姿が美しい。ここにもイカロスとダイダロス親子の姿や、海神たちの姿が描かれているものもあって楽しかった。

後半は列も途切れがちで、自由に移動できたが、4時半過ぎに入り口に戻るとまだまだ長蛇の列であった。





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最終更新日  2010年07月20日 06時24分49秒
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