つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2025年09月11日
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カテゴリ: アート


とをテーマに企画された展覧会。チラシもポスターも作らず
ひっそりと公開されている特別展。
普段、東近美の戦争画のコーナーで見慣れている藤田嗣治な
どのアメリカからの無期限貸与の作品を中心に当時のポスタ
ーなどの周辺資料も多数あり、見ごたえがありました。
第2章 アジアへの/からのまなざし
一見戦争とは無関係のような作品をあらためて時代の文脈の
中で見直す必要があると紹介されていました。
福沢一郎の「牛」は、満州の大地が舞台となっていたことは
はじめて知った。ピンクの大地にたたずむ牛はボロボロ。満
州の現実を批判したものだそう。梅原龍三郎の「北京秋天」
は、印象派風の明るい空が大好きだったのだが、描かれた時
代を考えると単純に美しさだけに浸っていられないのですね。
第3章 戦場のスペクタクル
山口蓬春の「香港島最後の総攻撃図」このブルーはとても美
しい。市街地に上がる炎も美しい。このように美しく描くこ
とで戦争は美化されてしまうのです。



第4章 神話の生成
藤田嗣治の「アッツ島玉砕」。この絵の前に賽銭箱を置いて
実際に藤田自身が立って、お金を入れてくれた人に対して、
お辞儀をしたとのこと。今度は絵画の目的が仇討や追悼になっ
てきている。
第7章 よみがえる過去との対話
この章のほとんどは広島平和記念資料館が1974年に一般から
収集した原爆の絵。これらの絵が、今回の展覧会でいちばん
衝撃的だった。そこに描かれている文字を読みながら、涙が
溢れてきました。
あの時代、アートも大きなうねりの中では、個人の自由も飲み
こまれ、美も芸術も戦争に協力せねばならなかったという本末
転倒の凄まじい状況だったということに思いを馳せ、現在の平
和の尊さを深く感じました。(8/27)





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最終更新日  2025年09月11日 20時18分23秒
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