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昨日のデジカメWatchに、HOYAとRICOH両首脳の記者会見での談話が掲載されましたが、RICOHの近藤社長の発言には色々と含みがあり、興味深いです。
ペンタックスが保有するマウントについては、645、K、Qのいずれも存続させると表明している一方で、RICOH自身の実質的なハイエンドモデルであるGXRについて
「今日は答えを持っていないので、勘弁して欲しい」
と明言を避けた点に、同社の思惑が朧気ながら現れている気がします。端的に言えば、今後GXRへの積極的な投資を控える方向で検討しているのではないかということです。
このことは、
「リコーのカメラは、凄くこだわっているカメラ好きのメンバーが作っており、好きなものしか作らない。もう少し、ビジネスにしなければならないと思っている」
といった近藤氏の発言にも現れていて、ここで言われている対象がGRDやCXではなくGXRであろうことは想像に難くありません。
楽観的に解釈すると、より売れるカメラユニットを提案していくという風にも読めるのですが、「リコーが目指すのは、ペンタックスとリコーブランドの単なるシナジー創出ではない」という説明が成されているように、PENTAXユーザーを喜ばせるためにQマウントやKマウント用のマウントユニットを作るという様な単純な施策は打たないでしょう。
むしろ、より抜本的な対策として、GXRのコンセプトそのものを見直す必要があると考えているかもしれません。例えば、撮像素子の陳腐化が早くレンズを資産として残せない点に批判が集中した「カメラユニット」という考え方そのものを御破算にする、とか。
GXRのコンセプトに共鳴してついてきたRICOHファンは、今さらそんな乱暴な話があるかと怒り出すかもしれませんが、これと同じような選択と集中は、M4/3に傾注するために大元のコンセプトだった4/3の新規開発をほぼやめてしまったOLYMPUSやPanasonicでも行われたことであり、それほど珍しい話ではありません。
そのような決断は短期的にはファンをがっかりさせるかもしれませんが、企業は存続してナンボですから、よりユーザーフレンドリーな規格に生まれ変わった方が、長い目で見ればみんな幸せになれるはずです。
そういう意味で、まずはレンズだけを交換すれば良い一般的なレンズ交換式カメラとしてGXRを再生し、PENTAXの小型化技術を駆使して、当初から望まれていたような広角系パンケーキレンズのラインナップが充実した薄型の交換レンズシステムに仕立てることが出来れば、一定の支持を得ることが出来るのではないか…などと妄想しています。
現実問題、RICOHが今のGXRをそう簡単に諦めるとも思えないんですけどね…。
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