ら組三番町大安売屋碧眼の魔術士

2005年07月15日
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過去に書いたものを見れば想像はつくと思うのだが、私は公務についている。


しかも現実を忘れる時間を持たないと駄目な程、
役所のなかでも、かなりやっかいな職場に籍を置いている。


行政の執行官である自分は、常に法を基に動かなければならない。


法に定められているから出来ないこと、出来ること。
法に定めがないから出来ること、出来ないこと。

そうした判断を踏まえて、自らの名ではなく大臣の名で行政処分を下す。


法が万能であるはずもなく、中には明らかに国家権力のご都合だけの定めもある。


納得の出来ない処分を下さざるを得ない場合、自分は二つの逃げ道を持っている。


そして、自己の正義観と倫理観にのみ従って、意識して処分をしない不作為という選択。


広義なる法の門番として生きること、これこそが生き甲斐でもある。


ところが、公僕なら当たり前と思って来たこの理念。
どうやら当たり前ではないらしい。


ルーチンワークしかやらない、できない同僚が増えてきた。

民の不利益を誘導して平然とできる神経、私には耐えられない。
法の番人たる自覚が無いなら、アルバイト学生でも入れた方が遥かにマシだ。

税金泥棒はやめちまえ、喉からでかかった言葉を引っ込め、
同僚たちが積み残したままの案件を黙々と片付けていく。



こんな日々の逃げ場としていた場所が、今、精彩を欠いている。


理由は判りきっている。


気にしなければ済むことに違いない。

けれど、日々、数々の言葉を飲み込んでいるように、
楽しむべき場で、何かを飲み込むのもいかがなものかと思う。



自分の心に嘘をついてまでやるべきことなど何もない。


それだけのことだ。





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最終更新日  2005年07月15日 19時08分32秒
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