歌 と こころ と 心 の さんぽ

歌 と こころ と 心 の さんぽ

2009.09.10
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テーマ: 短歌(1718)
カテゴリ: 游歌

やることのなくてひと日の過ぎてゆく
                陽を見ぬままのベッドの上で


   ♪  沈黙の時は止まりて情動の扉を閉ざす午後の病室


入院も4日目ともなると迷路のような病室にも慣れ、退屈が足元から上って来るようになる。初め足首あたりに留まっていたものが、徐々に上へと上って来てこの頃には頭の先まで占領している。

お茶をすすり(中待合に行けば入れたての煎茶・ほうじ茶・白湯がいつでも飲めるようになっている)、ラジオを聞き、短歌をひねったり日記を付けたりするが、直ぐにそれも飽きてくる。

すべて俯き姿勢が基本なので疲れてしまうということもあり、集中力は全くと言っていいほどなく、同じ状態を続けることが出来ない。

たまに横向きになって”短歌はメタファーだ”などと考えていると、いつの間にかうつらうつらしている。
そしてすぐに時間を持て余し、普段よりもトイレに行く回数が増えたりする。

どうせならと、プッシュアップなどして見る。
あまり力むようなことはまずいのでソロリソロリと20回ほど。ついでに腹筋、スクワットなどもやっちまうことにする。

総合病院のように動けるエリアはないので、院内を散歩するわけにもいかない。歩きたい思いが募るってくるが、オリの中の熊の心境となって陽のあたる表通りを夢想するしかない。


アイケア名古屋は街中の眼科 ということで土日が休みとなり、月曜日入院の金曜日退院というシステムが出来上がっている。

週単位で完結するドラマのように、新しい患者に入れ替わるというのは、そこで働くスタッフにとっては新鮮なことだろう。どんなに嫌な患者でも金曜日には出ていくし、次はどんな人が入って来るのか・・・。

尤も、高齢者が多くて若い入院患者は少ないらしい。60歳の私がしきりに若い若いと言われたぐらいだから想像がつくというもの。
今、どこの病院の何科へ行っても、本当に高齢者が目立つね。

あと一日で退院だと思うと、悪い環境にも馴染んできたこの体がちょっと愛おしい。
とは言っても、やっぱり退院は嬉しいのだ。





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最終更新日  2020.05.16 11:13:00
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

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