昨日の夕方、夥しい鴉がひと処に集まって総会でも開いているような場面に行き会った。こんなにたくさんの鴉が集まっているのをあまり見たことがない。
頭のいい鴉ですから”烏合の衆”とは訳が違います。何やら厳粛な会議でもあって、遠くからその代表者が一堂に会したという風情です。
何年かに一度の重要な会のような感じもあり鳴いて騒ぐ者もほとんどいない。その印象は不穏という感じよりもやくざの総会のようなちょっと緊張した感じです。
赤ならぬ黒装束の集まりというのはやはり穏やかな感じはしません。
コンクラーベでも始まりそうな、何か特別なことがありそうな雰囲気とでも言ったらいいのか、非常に興味深い夕暮れ前のひと時でした。
「Conclave」とはバチカンの「鍵を掛けられた部屋」にこもって新しい教皇を決めるという、映画「天使と悪魔」でおなじみのあの儀式です。
2005年5月にローマ法王であるヨハネ・パウロ2世が亡くなられ、
ベネディクト16世(ヨゼフ・ラッツィンガー枢機卿)が選出された。
鴉たちの新しいドンは果たして無事に決まったのでしょうか・・・・・
集まってから既にある程度の時間が経過しているらしく、間もなく会は分散を始め四方へと飛び去っていくところでした。
集団から離れた一羽が大声で鳴きながら頭上を飛んで行った。
やがて夕日は落ちて静かな晩秋の里に戻っていった。
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