ある生物は「衣食住」全てにおいて人の生活に係わり、かつ役立っている。
日本の至る所にあり、成長が早くてほぼ無尽蔵。育てるのも簡単なため安価。加工が容易でその種は数多。鑑賞にも耐え独特の風情を持って楽しませてくれる。
こんな優れたモノは他にない。
その正体は「竹」。
世界で600種とも1200種とも言われる。日本には150種、あるいは600種があるといわれる(いずれも学説によって異なる)。
主なものは、真竹(まだけ)、孟宗竹(もうそうちく)、黒竹(くろちく)、篠竹(しのちく)、根曲竹(ねまがりたけ)、圏紋竹(けんもんちく)、矢竹(やだけ)、淡竹(はちく)、布袋竹(ほていちく)、亀甲竹(きっこうちく)、蓬莱竹(ほうらいちく)、業平竹(なりひらだけ)、唐竹(とうちく)、寒竹(かんちく)、四方竹(しほうちく)等など。
「衣」
竹繊維によるTシャツ、ストール、ソックスなどが販売されている。
ファイバーとしてプラスチックと組み合わせた場合、その強度はグラスファイバーを混ぜたものより優れていることが注目され、フォーミュラーカーのボディなどへの応用の研究が進められている。
バンブーファイバーを使った強化プラスチック
携帯端末のボディ、車の内装材、ボート、竹繊維振動板をつかったスピーカー
竹紙も中国など開発され使用されている。日本でも造っている 工房 がある。
「食」
筍が一番。他にメンマ(シナチク)にも。お茶。
「住」
竹小舞(和風建築の塗り壁の素地)、竹釘、床材、すだれ、建築外部足場、冬囲いの材料、竹垣、樋、天井、窓枠(茶室)、 愛知万博の日本館
「その他」
様々な用途の筒、竹製管楽器(尺八、篠笛、能管、龍笛、笙、篳篥など)
樽のたが、ざる、籠、花入・花籠・花生け、箸・菜箸、楊枝、耳掻き、串、行李、茶筅、茶杓、柄杓、しゃもじ、竹ナイフ
竹箒・熊手、箕、易の筮竹、青竹踏み、バッグ、孫の手、すのこ、竹ひご、竹シーツ、うちわ・扇子の骨、和傘の骨、提灯・行灯の骨、鉄道踏切の遮断機
白熱電球のフィラメント(トーマス・エジソンが開発に使用)、レコード針、竹ペン、筆の軸、ものさし、 竹製キーボード 、 自転車
釣り竿、魚籠、生け簀、竹刀、和弓と矢、 竹人形
竹炭
消臭・脱臭、除湿・調湿、浄水・ろ過、風鈴、アクセサリー、
竹酢液
消臭、殺菌・防菌、防虫
バイオ燃料、エタノール
静岡大学で研究中。国内には約9300万トンの竹があり、年間330万トンまでなら採り続けても生態系への影響はない。これで燃料を作れば目標消費量の約10%を賄えるという。
5月9日のNHK「アインシュタインの眼」で、竹の特集をやっていました。
*竹林の根は全部繋がっている、
*2か月も経たないうちに20メートルにも達する「竹はどのようにして成長するのか」、
*強化プラスチックへの応用で「何故竹ファイバーは強度を増すのか」、
*竹林の「葉摺れの音は何故心を落ち着かせるのか」、
*釣りの「和竿は何故強さを発揮できるのか」などを、
特殊なカメラを使って説明していました。
竹の能力はまだ潜在したままの部分があるかもしれない。
京都の同志社大学では「竹の高度利用研究センター」があり、“竹は地球を救う!”をポリシーに多角的に竹の研究している。
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