一日があっという間に過ぎてゆく。
今日一日を無為に過ごして、時間だけが確実に過ぎていく。
西行の歌
♪ 春風の花を散らすと見る夢はさめても胸の騒ぐなりけり
今日が明日になる頃は、こんな歌が脳裏をよぎる。
はらはらと散る花びらを思い、盛りは過ぎて後は散るだけしかないのだろうか。
西行は、兵法に通じ射術の腕もたった優れた武者で結婚して子供もいたのに、23歳の時突然に出家得度してしまったという。
厳しい修行もする一方で、歌を詠みつづけ歌人としての名を高めた稀有の僧侶。
「山家集」に、仏教の帰依者としてまた抒情詩人として、美意識に富んだすぐれた歌をたくさん残している。
上の歌も、情景が目に浮かび、美しくも儚い思いが湧きあがってきて、いつまでも余韻が残ります。達観した透徹の僧侶にしか出来ない歌の数々。端的でありながら奥深い。
明日はもう立秋だ。
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