第83回アカデミー賞長編アニメーション部門にエントリーされ長編アニメ 「SW(サマーウォーズ)」 を観た。昨年封切りされ、今年8月に金曜ロードショーでも放映されたらしいが、アニメにはあまり興味がないので気が付きもしなかった。
今回はアカデミー賞にノミネートされたということで、物は試しと思い早々にDVD借りて来た。これがなかなか面白かった。
観た人も多いでしょうから内容には触れませんが、「つながる」をテーマに大家族を舞台しながら、ネット上のバーチャル世界「OZ」を仲立ちとして世界中が繋がっていること、「諦めない事」をからめながら大いに楽しませてくれた。
筋立てやストーリーはありきたりだと言ってしまえばそれだけだけど、今の日本には薄くなった家族の絆や、威厳と滋味あふれる家長の存在の意味などのテーゼは共感を覚えた。
目に見えないバーチャルの世界をビジュアル化してみせる表現力。
日本のアニメをはじめとするサブカルチャーは、そのアイディアの「多様性と完成度の高さ」「ち密さと美しさ」は世界中で称賛されている。「SW」も日本人の感性や心情、美意識や価値観がストレートに表現されていることが、アカデミー賞でも評価されることになるのだろう。
デジタルな空想世界に着物姿の美女が立ち向かうという、日本アニメならではのビジュアル感覚。
外国を意識してそれを真似る時代はとうに過ぎ、日本的なものを堂々と自信を持って出していけば充分通用する時代になった。
アポロ11号の月面着陸の同時通訳をやった「鳥 飼 玖 美 子」さん曰く、日本人は英語に細かい事を言いすぎる。LとRの発音なんて気にすることはない。前後の文脈で分かるんだからと・・・・
「もっと自信を持って、日本的英語で話せばいいのに」と言っています。
♪ 豊穣の日出ずる国や四方の海ひかりあふれてありにけるかも
今必要なのは、「 どれだけオリジナルで本物か 」というこ、と元ソニーの社長の出井伸之氏は言う。
ローカルで閉鎖的な地域で醸造された独自の文化が、世界に躍り出た時、逆に普遍的価値が生まれる。ローカルに徹してこそグローバルに開かれるわけで、それを「グローカル」という言い方で表現する。
ここに日本の生きる道がある。日本の文化は層が厚く、奥が深い。争い事を好まない和の精神、伝統に裏付けされたクオリティーの高さ、繊細な美意識やきめの細かさ、礼節や礼儀を重んじる丁寧な暮らし。
これらの「良さ、悪さ」を点検し、再確認し再認識すべきであると。
全く同感です。
総合的に言って、世界中でこんな優れた文化を持った民族はいないと言っても過言ではないでしょう。
国内でも方言が見直され、大分県日田市出身の「コージー大内」という歌手は日田弁で 「角打(かくち)ブルース」 を歌う。ギターの上手さがそのスピリットの裏付けとなって、異例のヒットをしているらしい。 オヤジブギ 。
近いところから「日本人の良さ」を知って行くというのも良いんじゃないかな。
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