
旧堤防
この上部は巾が20cmぐらい。向こう側は埋立地。
その旧堤防沿いに民家が並んでいる地域がある。そこを歩いていると、前方に家からお婆さんが小さな竹の笊をもって出てきた。そしてその中身を堤防の上に空けた。近寄ってみて見ると食パンの耳だった。鳥を餌付けでもしているのかと思ったが、細かく切らずに5cmぐらいの大きさのままだ。そんな大きさのままでは食べにくいだろうにと思いながら、横目に見て通り過ぎた。
少し行くと前方からカラスがやって来た。私を避けて少し遠くを飛んで、さっきのパンの耳のある場所へ降りた。直ぐにやって来たところを見ると、この事にかなり慣れている様子だ。”なあんだ、カラスか”と納得したようながっかりしたような気分。戻って写真を撮る気にもならない。
思いを振り切って、また歩き出す。暫らくすると、さっきのカラスが私を追い越して飛んで行った。
カラスは前方の道路に降りた。そして、咥えていたものをそこに置いたのが見えた。何をしてるんだろう。歩く方向なので徐々に近づいていくと見えて来た。水たまりがあって、その中に、さっきのパンの耳が幾つも固まって沈んでいるではないか。
そうか、大きくて硬いパンの耳はそのままでは食べにくいので、水に浸して柔らかくしているのだ。ヘェー、アッタマいい!
証拠の写真を撮って、少し離れて様子を見ていた。カラスは直ぐに戻って来て、早速それを食べ始めた。
連れがいたらしくもう一匹加わって、二匹で柔らかくなったパンの耳を味わっている。今日の朝飯はこれでOKだなとか思いながら喰っているのだろう。
何だか良いものを見せてもらったなぁ、という感じ。良いエッセイを読んだ後ような、嬉しい気分でもあった。
黒くて大きく、面白くもない鳴き方をする鳥。生ゴミを食い荒す嫌われもののカラス。その風貌で大きく損をしている。もしこれが白い鳥だったらどうだろうか。
確かにこれだっら、あの不気味な威圧感は感じないし、如何にも賢そうに見える。
アルビノの白いカラス
★
自宅では、四十雀が繁殖のハネムーン。餌を咥えてきて、電線の上で辺りを警戒している。
巣箱に入るところを写真に撮ろうと思って待っていたが、結局中には入らず。盛んに鳴いていたのは、巣箱にいる連れ合いに何か呼びかけている風でもあった。
しかし何の反応もないし、下には人間がカメラを構えている。気分を害したのか、飛んで行っちまった。
◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆ 短歌集 「ミソヒトモジ症候群」 円居短歌会第四歌集2012年12月発行
● 「手軽で簡単絞り染め」
◆ 満10年となりました。 2016.05.07 コメント(2)
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