本屋に行ったら、学習法のコーナーができてました。
う~ん、ブームなんですね。
科学寅も、それこそ、学習法だ~いすき。
いかに楽して成果を上げるかってこと自体、こんなに「楽しい」ことはない、と思ってます。
そして、人の思いもつかないことをして、得意がる!
この性格は、今の科学実験教室の動機そのものだ!
そっかあ、私は、小学生の頃から、全然変わっちゃいないんだ。
ところで、苫米地さんの(い~っぱい最近本を出し過ぎてますよね)
何とか学習法を立ち読みしました。(立ち読みがモットーです。)
そこで、スコトーマというキーワードが使われてます。
「盲点」です。
だったら、盲点と日本語でいえばいいじゃないか、ってのはオイトイテ。
人間は頑張れば、頑張るほど、スコトーマを大きくしてしまう
っていう見方、大賛成です。
現代の学校教育は、スコトーマを大きくする方向にばかり働きかけている
ってのも、大納得。
スコトーマを小さくするのが、本来の教育だと考えると
それこそ、我々の教育上の「スコトーマ」がはずれますね。
認識論からいっても、
人間は、何かのフィルターをもっていないと
何も認識できません。
でも、それは両刃の剣で、
自分たちの価値観や世界観とまったく異質なものは、見えないのです。
気になる気にならないというどころか、本当に見えないのです。
有名な逸話ですが
マゼランが世界一周航海を続けていたとき、
文明から長い間隔離されていた南の海の孤島では、
そこに住む人たちの目にマゼランの船が「見えなかった」そうです。
彼らの想像を絶する巨大な船が、水平線に姿を現わしても、
それを誰も船と認めることができなかったのです。
ではどう映ったのでしょうか?
「見えなかった。」
ただそれだけなんだそうです。
だから、 とうとう船が島の入り江に入ってきて、
その巨大な姿を間近に見せたときに初めて、
住民たちは驚愕したというのです。
よく振り返れば、私たちは、
「突然の出来事にびっくりした」
という社会現象に出会いますが、
実は、見れども見えずだったことが、ほとんどじゃないでしょうか?
会議でも、耳を傾けてもらえません。
それどころか、発言さえ許されないことがほとんどですが。
これは、目や耳が無いことと同じです。
じゃ、この対策は何か?
それは、視点を常に動かすことです。
複眼でものを見る訓練ともいえるでしょう。
そもそも 盲点のメカニズムは生理学的にははっきりしています。
人間の網膜には無数の視細胞が張り巡らされていますが、
視神経が通っている場所に視細胞はありません。
だから、目線を動かさない限り、どうしても見えない部分がつねに存在し続けるのです。
つまり、一点を凝視すればするほど、盲点が生まれるのです。
だから、一つのことに凝り固まってはいけないのです。
何かに熱中することは、素晴らしいことです。
しかし、同時に視野が狭くなるという副作用をもっていることを
絶対に忘れないようにしなければなりません。
偏狭な宗教やイデオロギーのように
一つの考えにこだわってしまうと他のものが見えなくなって
犯罪さえ犯してしまいます。
逆に考えさせたり、
頭では認めたくないことでも、ありのままの現実を受け入れる大切さや、
ものごとをさまざまな角度から見つめる訓練をする必要があるのだと思います。
私は、こういった訓練を真正面から取り上げているのが
科学教育だと(本来の)思っています。
「常識や先入観にとらわれないこと」
「ものごとをうわべだけで判断せずに、裏側や陰の部分にも注目すること」
ここに科学の本質があると思うのです。
ものごとをさまざまな角度から見つめるというのは、
好奇心がなせる技でもあります。
だから、科学と好奇心は、切り離せません。
そして、好奇心があると、人は明るくなります。
ストレスに強くもなります。
困難にぶつかっても、別の見方もできるから
行き詰りません。
そして、多角的な見方を訓練するには、
自由に話し合える「オバカ」な仲間が絶対に必要です。
自分ひとりで、スコトーマをはずそうなんて、無理です。
違った発想をしてくれる人がいるから、
そして、そこでぶつかりあえるから、見えてくるのです。
「オバカな意見」を大切にする授業風土を作っていきたいものです。
と同時に、自分自身に対しても、
オバカな自分の心の声を常に大切にしていきたいと思います。
ちなみに、私が最近使っているスコトーマはずしは、
複数作業を同時にするということです。
今、掃除をしながら、打っています。
それこそ、何を隠そう、この科学寅こそ
熱中人間で、のめり込んだら、隣でどんなにおいしいものを食べてようが
気がつかないアホなのです。
だからこそ、強制的に、一つのことを継続しないようにしなければ
スコトーマだらけ、穴ぼこ人間になってしまうからで~す。
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