梅林庵

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2019年11月21日

バッハ1曲は数年

(8)

カテゴリ：人の話

Thursday, November 21, 2019

　昨夜、鯖を捌きました。残滓を始末しないといけません。菜園の隅に埋めます。野菜屑と、魚の骨や内臓・頭を分別。異なる土中に。植物系は土と混ぜやすいよう浅く、動物系は狢が掘り返さないよう深く、です。これらが土に帰ると畑が肥えます。写真は鍬を持ってたところに近所のA姉。これをくれました。柚子です。有り難い。彼女からは数年前、その苗木も貰いました。植えて、伸び始めたのですが、草刈りの折り、スパッとやってしまいました。勿体なかったです。代わりに、植木市で柚子の苗という触れ込みのものを購入しました。実の生ってみると、日向夏でした。今年は30玉ほどを付け、すでに色づき始めています。

「あなた、今日は蒟蒻を作るの。W子が来るわ。沢山こさえるから、外に湯を沸かしてちょうだい」
　竈を出し、釜に水を張りました。薪は余るほどあります。火を付けて20分しないうちにグラグラ。

　台所で仕込みを終えたものを二人が手で丸めます。余談です。妻の友人はピアノ教師です。モーツアルト、ラベル、ドビュッシーを好きと話してくれました。昼を一緒したのですが、その際、自分は楽譜を読めない、ピアノを弾いたことがないんだけれど、バッハを1曲だけ、弾けるようになりたい、なれますか？訊いてみました。
　彼女曰く
「弾けるようになりますよ。数年あれば」
　だめだこりゃ。

　戻ります。次の写真は丸めたものをその先から煮え湯の中に放り込むの図。この後、30分煮て出来上がり。
　蒟蒻は、使う芋の量からは想像出来ないほど、沢山となります。W子に持たせ、近所にも配りました。写真はその礼にとNのTやんがくれたアスパラ菜です。こんなものがあるとは知りませんでした。調べたら中国野菜2種を交配したものだそうで、サカタのタネが「オータムポエム」という商品名で販売しているとのこと。

　ということで今日は火の番をしただけ。合間合間は書斎に小説材料の仕込みや補完、考証のための資料整理でした。ということで、こんなものも手に取りました。役立つのです。小説家の真似事をしているだけの私が言っても全く重みがありませんが、その時代の1行、写真の1枚を見てと見ないのとでは違う表現になるのです。

　陽の傾いてランニングシューズを履きました。いつものコースに汗をかきました。カメラを持ちましたが、切り取るものはありませんでした。帰宅して汗を流した後はプシュッ。久しぶりにビールを飲みました。当てはこれ。酢を見せただけの締め鯖。どうですか、この色合い。相撲観戦のテレビ桟敷に最高のお供でした。それにしても白鵬のかちあげとそれに続く張り手、よくないですな。