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第 20 回鴎座通信句会 全句データ (互選用)
俳句で免疫力アップ。新型コロナウイルス感染症に負けないで頑張りましょう。第20回鴎座通信句会は42名208八句となりました。選句と講評は鴎座代表、編集長、副編集長・Ⅰ欄同人・顧問などに依頼しました。また投句された方の互選も行います。
●互選選句五句。
(全句のなかから五句を選んでください。互選は任意です。また互選できるのは投句者のみです。句番号と上五、および選句者名をお忘れなく。)
● 選句締切 12月3日24時 必着。 メールまたはFAXでお願いします。メールアドレスは「鴎座」巻末に記載してあります。 句番号はランダムに変換されたものです。(誤字脱字・ 類句 などがありましたらご連絡ください)結果は全投句者にメールまたはFAXでお返しします。また次号「鴎座」に発表するとともにFACEBOOK・BLOGにも発表します。2021 年11月29日 鴎座俳句会 代表 松田ひろむ 〈 第二十回鴎座通信句会全句データ〉
句番号 作品
1 朝寝朝風呂勤労感謝の日
2 七五三 金 精神 の 斎 庭 にて
3 紅葉狩頭を空にする時間
4 女子会の夫を肴にきりたんぽ
5 旧家とはトイレ遠いよ冬が来た
6 日本列島感染ゼロへ黄落期
7 過ぎゆきてまた気にかかる帰り花
8 富士からの入日遮り芒原
9 冬ぬくし先考の居る庭木立
10 「お風呂沸きました」立冬の電子音
11 ときどきは団栗に貸す掌
12 夕暮れてワイングラスで新酒汲み
13 オリオンの数式を解く霜夜かな
14 ずかずかと来る誕生日竜の玉
15 丹精を父に教わる菊の花
16 甘党が揃い茶の花日和かな
17 股倉に似たる大根まだ売れず
18 現世はジグソーパズル斑霜
19 小抽斗し隅のルージュを宇津田姫
20 暮の秋喪中はがきの少なからず
21 守口漬の大根なんと二メートル
22 マトリョーシカ厚着の過去が解されて
23 耳鳴りも長き付き合ひ残る虫
24 人呼べば犬がふり向く冬の道
25 冬紅葉わたしの嘘はあなたの嘘
26 金木犀芳香放てる微風かな
27 かわたれに子規の目線の白障子
28 白障子開けてやんごとなき自由
29 ぜったいに動かぬ目高冬の水
30 寝て起きて動いて食ふて十二月
31 返り花人差し指でささないで
32 ハンドルもブレーキもなく枯野ゆく
33 ひだる神落葉浄土の道なりに
34 十六夜月雲間めがけて走る走る
35 チェーンソーに風花おりる里の山
36 本当は来たくなかった枯野かな
37 縞馬の縞の法則林檎熟る
38 枯れ野きてメダカを道連れしたくなる
39 蜜柑むくもっとも暇な小指かな
40 火に油お詫びメールや十二月
41 暦買う我は 一村 夫はモネ
42 柿食らう風天の猿人滅ぶ
43 一葉の絶たれた恋路照紅葉
44 今日からは暖房点けてお湯出して
45 雪女淋しいときは甘えてよ
46 挨拶よりまずは一献温め酒
47 一握の鬱煮大根のほっこりと
48 どこまでも漂う軽石そぞろ寒
49 銭湯に富士をかくまう神無月
50 幸せは空一杯のいわし雲
51 紅色に光を変えて落葉風
52 山茶花の垣根を高く心にも
53 短景や雨戸の穴の逆さ富士
54 ほどかれてゆく冬帽子細き指
55 退屈な手足日向ぼこの子猫
56 ロシア風のマフごすろりの女の子
57 母の晩年われの晩年烏瓜
58 どぶろくをミルクと幼な飲みたがり
59 柚子実る十三年は短くて
60 靖国の英霊 水 漬 く 背 美 鯨
61 冬はじめ黄色の薔薇を探索に
62 国破れ物乞ひマスクし道に座す
63 見においでぶどう紅葉と富士の山
64 掘り返す浅間泥流雪蛍
65 空残し寒灯入る石畳
66 修繕の足場に揺らぐ寒昴
67 式部の実思いでぽろぽろ飛び出して
68 捨てられし 人形 ぷかぷか冬の海
69 舌頭に生まれる一句薬喰
70 倦怠と無聊を隠すマスクかな
71 ぜんざいの甘味さっぱり冬うらら
72 寝で待ちて病棟ロビー冬曙
73 寒けれど芋チップスに恋の列
74 計るたび縮まる体あんぽ柿
75 雪椿海坂藩の母ならば
76 高速と新幹線に売る冬田
77 おでん煮るまた筆順を教えつつ
78 自分史に林檎の蜜を少し入れ
79 寂聴逝く憲法に似る丸き顔
80 骨のみにあらず煮凝のするどきは
81 挨拶はまだまだだけど蜆蝶
82 銃口の遠き照準烏瓜
83 甘酒屋昼から人の声むせて
84 まほろばのチャペルの鐘や憂国忌
85 現世とあの世の境日向ぼこ
86 喜寿過ぎて遊びせんとや雪蛍
87 混じり合う鯨の涎汚染水
88 地下街の人も鼠も冬支度
89 フライパンオムレツ作り今朝の秋
90 山粧う針葉広葉織りなせり
91 一日が短編小説雁渡る
92 梟や俳句の知恵を借りました
93 ウェディングフォトの一団芒原
94 百均の暮らしに慣れておでん鍋
95 真知子巻どんな海苔巻冬ぬくし
96 どうしても金の溜らぬ冬の鵙
97 菊花展そっとスマホに持ち帰る
98 シャリシャリと米研ぐ音の新しき
99 秋刀魚焼くただ焼くだけと言いながら
100 草もみじ土竜除けには悩まされ
101 七五三親子とけあう第一歩
102 古里の秋継ぐや継がぬや修行僧
103 連ドラの盛られし初回おでん鍋
104 手袋のどの掌たりとも皆違う
105 川音を塗り替えて行く錦秋
106 鳩居堂に香を求め時雨傘
107 寒き朝体に響く骨の音
108 新牛蒡母の匂いの台所
109 白秋忌孫の来て良し帰って良し
110 最終便風邪のウイルス乗って来る
111 映えという言葉あやつりカイロ貼る
112 秩父夜祭口が見上げる屋台かな
113 冬の雷妻の言葉を聞き違え
114 縁側の息の合わない蜜柑二個
115 幾度の寒雷胸に白寿尽く
116 枯芙蓉甘え上手になれぬまま
117 黒海鼠掴めないけど食べられる
118 油揚がうどんに二枚冬に入る
119 秋がない取り越し苦労のひまもない
120 飴一つ喉のムズムズ咳止める
121 アララギの歌人の書斎冬ぬくし
122 外は木枯らし期限の切れた非常食
123 日の短か腰痛のあり頭痛あり
124 古包丁の切れ味勤労感謝の日
125 無数のガス漏れ十二月八日
126 一葉忌過ぐ珈琲は粗挽き派
127 帰る子に蜜柑もたせる日曜日
128 手袋の拳の形崩さざる
129 人間に臍じゃがいもにクレーター
130 晩年といわるるは死後シクラメン
131 マンモスの吐息連山紅葉す
132 クエ鍋に誘われて父若返る
133 生きるとは好きで嫌いで着ぶくれる
134 カップ麺カップ焼きそば文化の日
135 耳痛く風からからと枯芭蕉
136 尾白鷲子は仰向きて口を開く
137 天神様朱の太鼓橋池に映え
138 来る秋を信じつつじの伸びさかん
139 手の届きそうなところに烏瓜
140 レトルトのおでんの夕餉夫の留守
141 煮凝や先の見えない頼りなさ
142 冬のメダカ確かめに来る原発廃炉
143 また変える座右の銘や神の留守
144 初霜や天気予報士季語を添え
145 太陽を浴びて自由な赤とんぼ
146 やわらかきギターの調べ落葉降る
147 印影の 縁 の欠けたる憂国忌
148 不景気をおかめが笑ふ酉の市
149 寄せ鍋に今日一日を語り出す
150 七五三パーテーションでお参りし
151 老うたびに打算が消える鰯雲
152 少年は解を求めて冬銀河
153 わさわさと息しらしら枯蓮
154 眼を病んでこころ開いて石蕗日和
155 ややこしい姉妹であれば花八手
156 ぐずる児も黙る太鼓や七五三
157 マスク以外 なんにもせずにひと日 過ぐ
158 錦木の昭和が消せぬ男の背
159 髪巻きて夜長の老いをさらしけり
160 逆さまの箒勤労感謝の日
161 点滴と二人三脚冬温し
162 枯蟷螂愛が無償になる前に
163 紅葉散る真・行・草に変異株
164 冬温し病気自慢を聞いてやる
165 銀杏降り積む自分史は袋綴じ
166 改憲の闇が咳き込む冬の雷
167 幼子のつぶらな瞳冬帽子
168 陽の匂い地べたの匂いふかし芋
169 四苦八苦人はときどき凍蝶に
170 焼き芋の二分の一の熱さかな
171 針穴をゆっくり通り冬の富士
172 日向ぼこここが夫との指定席
173 風花や好きな服から捨ててゆく
174 病棟の小さな鏡冬の揺れ
175 風呂吹は自己流だけど夫婦の日
176 奪衣婆も一息つくや小春空
177 冬青空二十三区を走る猿
178 校舎よりブラスの響き冬銀河
179 後ろ手にエプロン結び鰤起し
180 冬帽子一寸斜めに町に出る
181 冬温し老犬ひがなうとうとと
182 立冬や朝の薄茶の旨かりき
183 ネーミングで勝負している冬苺
184 ひとつとして同じものなき朴落葉
185 見せられぬ素顔マスクが外せない
186 白鳥を数え喪中欠礼を数え
187 都心へ通う禅寺塒の冬鴉
188 身にしむや散歩の道も人避けて
189 日記果つ小さな文字まで読み返し
190 中傷の北窓塞ぐNETの世
191 ゆびきりは嘘のはじまり日記買う
192 我が魔女に毒りんご焼く妙な老い
193 日向ぼこAB型の五黄の寅
194 冬の陽に牛のゲップのメタンガス
195 あるときは人に疲れて七五三
196 味見する栗の入りし菓子の数
197 皇帝ダリア すっとく立ちて 咲きにけり
198 補聴器をはずししじまの深き秋
199 黄葉にぽつり踏切現れぬ
200 枯芙蓉喧嘩するよう枯れている
201 一陽来復八十過ぎもサユリスト
202 小春日のスロージャズなら踊る猫
203 花に替へ散歩帰りのほうれん草
204 毛糸玉は地球のひ孫そのひ孫
205 デイサービスのバスを降 ろされ冬夕焼
206 熱燗や荘内なまり心地よく
207 湯豆腐の静まりに息動かざる
は、ウイズコロナ時代の新しい句会のあり方として注目されています。昨年四月以降一年余りの開催の結果、新しく通信句会に参加される方などもあって予想以上の大きな成果が生まれています。今後も「 鴎座通信句会
」は独自の会として発展させて行きたいと思います。みなさんのご協力をよろしくお願いします。★締切は 毎月二十六日
です
。
ご注意!「コロナ」は病名でも感染症名でもありません。太陽の光冠のことです。
第40回鴎座通信句会の締切は24日です 2023年07月22日 コメント(2)
第37回鴎座通信句会全句データ(互選用) 2023年04月27日
第34回鴎座通信句会選句結果< 2023年02月02日