PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

プロフィール

kapon2

kapon2

バックナンバー

2024年12月
2024年11月
2024年10月
2024年09月
2024年08月

コメント新着

お気に入りブログ

愛用しているヒノキ… New! M-65さん

ノートルダム大聖堂… New! 第三権兵衛丸 漁労長さん

Revell F-4J ウェザ… あずま、さん

アーネム橋上で戦死… mahoroba1234さん

気になったことを調… ASDICさん
2006年10月09日
XML
テーマ: 戦争反対(1190)
 風邪引いて倒れてた所に号外が舞い込んできた。

<北朝鮮>核実験を実施 中央通信報道 地震波も探知(毎日新聞)

【北京・西岡省二】北朝鮮の国営朝鮮中央通信は9日、地下核実験を実施したと発表した。実験の時間や場所など詳細は伝えていない。同通信は「科学的計画と綿密な計算で進められた」と成果を報じ、「放射能漏れはなかった」と伝えられた。日本や米国、中国、韓国など関係各国が情報確認を急いでいる。北朝鮮外務省は今月3日、「科学研究部門が今後、安全性が徹底的に保証された核実験を実施することになる」と宣言していた。80年代から浮上した北朝鮮の核開発疑惑は核実験によって現実のものとなった。核保有国としては、米英仏中露、インド、パキスタンに続いて8カ国目になる。国際社会は北朝鮮への制裁に踏み切るとみられ、北朝鮮の核問題は緊迫した局面を迎えた。


 宣言だけでなく実際に核実験を行った北朝鮮だが、えらく米韓日も舐められたものだ。各国の対応としては、米韓日がすぐさま非難コメントを出したほか、中国、ロシア、イギリスまでもが素早い非難声明を出した。
 さて、これからの展開だが、アメリカホワイトハウスも安倍総理も「国連安保理が速やかな行動」を取ることを宣言しているが、その国連安保理を巻き込んだ速やかな行動とはいかなるものになるのだろうか。

 安保理決議と言えば、すぐさま軍事行動を想起するが、北朝鮮に対しても軍事制裁が行われるのだろうか。一口に国連軍組織と言っても、米国主導でなければ実質的な軍事組織になり得ず、そこに英仏軍がパートナーとなり、独伊その他小国がおまけとなって成立しているのが実情である。ただ、アメリカだけで成立するかというと軍事費、補給等の面でそうもいかない。また、国連という立場上、単一国家による部隊というのも体裁が悪い。単純に考えれば複数国家による連合軍が組織されるのが通例となる。
 そういう目で見れば、対北朝鮮に強硬姿勢なのはアメリカであり、国際情勢も比較的同調的である。第二次朝鮮戦争の勃発の可能性も考えられる。

 先の朝鮮戦争は東西冷戦の縮図という形で発展したのに比して、今回は中国、ロシアも俄に北朝鮮を擁護できない立場にある。いかにも、自由主義陣営側としては戦争に持ち込むチャンスがありそうにも思えるが、逆の考え方もある。先の朝鮮戦争は自由主義国家が赤に染まることを防ぐという大義が存在したが、今回の北朝鮮に対しては核拡散防止、拉致問題、偽金問題など国家が生死をかける大義にしてはいささか不足なものばかりなのである。ちなみに、イラクやアフリカ、パレスチナの問題には石油利権、旧宗主国利権なども絡んでおり、国家介入することに十分な意義が認められる。ところが、北朝鮮の場合、松茸、アサリ位のものだけなのだ。
 アメリカはそれでも大義を見いだすことが上手なので、理由を付けて戦闘状態に入ることが出来るかも知れない。問題はその他の国家の介入である。最も最短距離にいる韓国だが、現政権下において軍事行動に出る可能性はほぼゼロといっていいだろう。たとえ、米軍の強圧があったとしても国内補給程度にとどまるものと思われる。そして、我が日本だが言うまでもなく派兵の可能性はない。補給、後方支援に留まらざるを得ないであろう。となると、あとはどこの国が来る可能性があるか。アジアで目を向ければアメリカ色の強いフィリピンが最も最短距離にいるかもしれない。タイやカンボジア、インドネシアなどは中国の顔色もある手前、大がかりな派兵に応じる可能性は少ないだろう。ヨーロッパに目を向ければ戦力として期待できそうな国として英仏独伊蘭など数多いのだが、北朝鮮という土地柄の利権を考えると、何だかんだと言い訳をして派兵しないのがオチのような気がする。特に、独仏あたりは中国の利権問題が絡んでいるので、中国の顔色次第と言った感じになるのではないか。もちろん、中東、アフリカの面々は知ったこっちゃないのスタンスだろう。あるとすれば、パキスタンやコンゴなどが軍事教練目的で小部隊を送り込む程度か。それにしても、極東に兵を送り込むことに対してはあまりメリットを感じないだろう。
 そこで最も戦力として期待されるのがオーストラリアであろう。同じアジア圏(広い意味で)の国家として、また早くから北朝鮮に国交がありながらも非難声明を出していた手前、米軍に同調する可能性がある。


 北朝鮮はある程度ここまで先を読んでの行動ではないか、と推察する。韓国にさえ直接ちょっかいを出さなければ、国連は軍事行動には出ない。さらに経済制裁と言っても、戦国期の兵糧責めのようなことにはなり得ないし、国家の基幹をなす軍や党幹部への影響はさほど大きくないと踏んでいるのだろう。万が一、危機的な事になった場合は中国やロシア、韓国の人道的援助に期待すればいいのだから。国連や関連諸国の非難声明など馬耳東風を決め込めばそれで済むこと。
 こうして北朝鮮の牛歩戦術は実を結んでいくのだろう。今回の核実験騒ぎも喉元過ぎれば忘れていく。核実験前は核保有の有無が外交カードの切り札だったが、実験後は核実験をするかしないかがカードの切り札となり、明らかにワンランクアップする。戦闘できない関連諸国家をあざ笑うかのように翻弄していくのだろう。

 しかし、何をするかわからないのもアメリカ。いきなり攻め込むかもしれない。血を流すことが出来ない国家としては、アメリカ兵が血を流すことは身を切る思い。できれば、損失の少ない敵重要拠点のピンポイント攻撃あたりが望ましい所だが。
 万が一戦闘状態になったとき、我々日本人は戦時国の一員としての自覚を持たねばならない。遠いイラクの問題ではない、戦争当事国として責任が生じるのだ。ましてや、自らの血を流さない当事国というものがどういう事なのか、改めて実感せざるを得ないだろう。仁義、人道、大義。足をもがれて帰還する外国兵の姿を横目に、何を思うか。しかし、その心構えへの準備はまるでなされていないのが現実である。自分も含めて・・・大丈夫か、おい。

 それとも、北朝鮮に媚びでも売ったほうがマシか?





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年10月09日 20時08分50秒
コメント(12) | コメントを書く
[国際(ミリタリー)時事] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: