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今日、惠子は、算数のテストがある。約数と割り算が主な範囲。教科書を見ながら、模擬テストを作ってあげて、やらせたのだが、答えは全てあっていた。しかし、計算の仕方がとても変。例えば、762÷6 という問題。ドイツでは、 762:6=127 -------------- 720:6=120 42:6= 7と解答するのが正しい。日本のやり方を教えてあげたら、「あっ、そう。」と言うだけ。もちろん、日本式で解いたら、答えがあっていても正解にならないのだが、どう考えてもドイツ式の割り算の仕方は、合理的じゃない。惠子は、毎週木曜日だけ、午後も授業がある。2時間、図工の時間があって、その後補習がある。図工の時間には、今、編み物をしていて、マフラーか何かを編んでいるようだ。補習には、指名された子だけがいけばいい。勉強に遅れている子が指名される。今週の金曜日に、作文のテストがあるので、明日の補習は、作文の練習をするそうだ。先生が、来たい子は来てもいいよ、といったそうで、惠子は、「ママは、ドイツ語の作文なんて私に教えられないでしょ。 だから、私も自主的に行くことにしたの。」と言った。どうぞ、勝手にしてください。昨日の夜から、惠子は、目の痛みを訴えている。腫れているわけでも赤くなっているわけでもなかったので、ほって置いたら、今朝になって、少しはれぼったくなっていた。「痛い、痛い、」としきりに言うので、お医者さんに行く?と聞いたら、もしかしてよくなるかもしれないから、今はまだ行かなくてもいい、と言う。でも、ものもらいっぽいので、そのままにしておくのも良くないと思う。とりあえず今朝は、学校に行ったが、「もっと痛くなったら、いつでも家に帰ってきなさい。」と言っておいた。午後の診察の予約をとることにした。ものもらいは、ドイツ語で何と言うのか調べたら、いくつか単語が載っていて、どれが正しいのかわからない。その中の一つに、「Gerstenkorn」という言い方があった。 直訳すれば、「大麦の粒」。おもしろい言い方をするんだなーと思った。
2006年10月18日
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今朝、近くの老人ホームから、「あなたの応募書類をみました。まだ、興味はありますか?」という電話がかかってきた。私の家の近くには、老人介護士および介護ヘルパーを養成する職業訓練校がある。老人介護士は国家資格で、3年課程、ヘルパーは州認定資格で、1年課程である。老人介護士は、日本で言えば、高卒以上、ヘルパーは、日本で言えば、中卒以上の資格があれば、職業訓練が受けられる。ドイツでは、そもそもどんな職業に就くにも、職業訓練か、規定の学業を修めることが必要。日本で大学を出ていても、文学部出身では、語学教師になるか、日系企業に勤めるか、翻訳のしごとをするか・・というのがほとんどだと思う。私のホームドクターは、「大卒だけど、文学部だから、工場で単純作業に従事するしか仕事がないロシア人をたくさん知っているわ。」と言っていた。そこで、せっかく家の近くにあるのだから、という軽い気持ちで、老人介護士をめざそうかな、と思うようになってきた。どんどんその考えにはまっていって、10月に履歴書の書き方等の研修を受けたときに、その旨を相談してみた。講師には2人とも、「それは、もったいない決断だ。」と言われ、別の方向性を示された。それでも、応募することに決めた。しかし、提出書類が多く、書類をそろえるのに時間とお金がかかった。(たとえば、警察の無犯罪証明書とか医者の健康診断書とか・・・・)学校では、3年間で2100時間の講義を受ける。しかし、ドイツでは、デュアルシステムといって、実習も一緒に行う。規定実習時間は、3年間で2500時間。この実習先は自分で探さないといけない。私はてっきり学校がお膳立てしてくれるのかと思っていたが、学校側は何もしてくれないようだ。しかし、募集広告が出ているわけでもないのに、自分から押しかけていって、実習させてくれ!というのはものすごく勇気がいること。特に、私は未経験者だし、職業訓練校に合格するかどうかもわかっていない。そもそも、職業訓練を受けるのは、18歳ぐらいの「ギャル」がほとんど。アラフォーのおばさんは、肩身が狭い。仕方ないので、とりあえず、履歴書を近くの老人ホームに手渡しに行った。そのとき、担当者は不在であった。そして、話は今日の電話につながるわけである。私は面接に呼ばれて振り分けられると思っていたのだけど、「やる気があるなら、どうぞ」という感じだった。そこで、「学校に合格するかどうかはわからない。」「職業訓練は10月からスタートだが、私は未経験者なので、できればその前に、無給でもかまわないので、週1-2回2-3時間程度、手伝わせてもらいたい。」と申し出た。担当者は、「試用期間や実習期間は、夜勤はさせないが、早番か遅番のどちらかをしてもらうことになっている。3月15日から21日の1週間、早番の実習を受けることができるか?」と聞かれた。早番は、朝6時半から午後3時30分までと言われたが、このチャンスを逃したくなかったので、「できます。」とお願いした。ニコちゃんの幼稚園は、7時45分からだから、送り迎えができない。夫に、その週は、予定を入れないで、家で仕事をして欲しい、と頼んだ。「その分、収入が減るね。」と嫌な顔をされたが、しぶしぶ引き受けてもらった。学校のほうからは、手紙が来て、来月面接に呼ばれた。「それまでに、気が変わったのなら、その旨連絡してください。」とあったのが気になる。そのほか、「出生証明書が抜けていたので、当日持参してください。」とあった。婚姻証明書は提出していたが、それだけでは足りなかったようだ。出生証明書を申請するには、わざわざミュンヘンまで行かないといけない、と領事館から言われたので、結婚する前に作成した英文のものに自分の翻訳をつけて持参することにした。それにしても、ドイツで合否をつけられる面接に呼ばれるなんて初めて。どう受け答えしていいのか、まったくわからず不安。夫に、「面接、ぜんぜん自信がないよー」と言ったら、「じゃあ、やめれば?」と冷たく言われた。夫は、私が外にでて働くのに大反対。「子供の面倒はどうする?」とそればかり。介護職は厳しいと聞く。また、ドイツでは、「Altenpfleger(in)」というのだが、これは、日本語では、「老人介護士」以外に、「高齢者看護士」と訳されているようだ。つまり、医薬関係の知識も必要とされる。そのような内容の授業にドイツ語でついていけるかも心配。そのうえ、ニコちゃんにはまだまだ手がかかる。私は果たしてこんな生活をしていけるのだろうか?介護士になりたいと思ったのは、学校も職場も近くにあることが大きいが、ドイツで年を取ることに不安があり、介護の実態を知りたいと思ったことと、社会から必要とされたい、と強く願っているからだ。1月の面接のことを考えると本当に気が重い。基本的には、私のドイツ語能力を試すのだと思う。入学に際しては、試験はなく、書類と面接で決まる。せっかくのクリスマスなのに、あまり楽しむ気分にならない。にほんブログ村にほんブログ村
2009年12月23日
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水曜日の夕方、恵子のバイオリンの弓先が折れてしまった。2本弓を持っている子に借りて水曜日のコンサートはすませたが、昨日の木曜日もコンサート。バイオリン工房に修理をお願いする時間がないので、応急処置として強力接着剤でくっつけた。しかし、木曜日のコンサートの前の練習で、また弓先がとれてしまったらしい。やっぱり市販の接着剤ではダメだった。そこで、2分の1のバイオリンの弓(恵子のバイオリンは現在は4分の4.その前の4分の3のバイオリンは借りていたものだったので、弓がない)を使って急場を凌いだ。この弓は、4分の4に買い換えるときに一緒に買ったもの。3万円だから高価とは言えないが、それでも、半年でだめになるなんてショック。ネットで調べると、バイオリンの弓は、弦を張っている状態だとちょっとの衝撃で先が折れるらしい。今まで、かなり年季の入った安物の古い弓を使っている時にはこんなことはなかったのに、なぜだろう? 使い方が悪かったのか、恵子の腕の力がついてきたのか、弓のつくりがいい加減だったのか?????まあ、それでも、昨日はなんとか無事演奏できた。昨日は、中国の子達のスケジュールは、午前中、恵子とたちと一緒に登校して4時間目まで授業を一緒に受け、その後、隣町の市長を表敬訪問。恵子と一緒にお昼に帰宅。しかし、午後は恵子たちは授業がある。それで、夫がユリア(恵子のクラスメート)の家に泊まっている中国の子も一緒にロットバイルという町に観光に連れて行った。帰宅後、午後5時からわが町の市長を表敬訪問。恵子が付き添った。その後、そのまま学校に行き、午後6時からコンサートリハーサル。7時半からコンサート開始。昨日のコンサートは、夫と賢浩が見に行った。オーケストラの出番は一番最初だから終わったらすぐに戻ってくるかと思っていたのに、恵子と賢浩が帰ってきたのは9時30分ごろ。ビーナスちゃんは、中国人の友達ともっとおしゃべりしていたかったようで、コンサート会場ではなく、別の場所で中国人のお友達とおしゃべりをしていたらしい。「もう帰るけど・・」と恵子が声をかけたら、「私はもう少しここにいたいから・・」と言われたらしい。ビーナスちゃんは夫とともに10時ごろに帰宅した。恵子は、帰宅してから急いで夕飯を食べ、宿題に取り掛かった。しかし、ニコちゃんが恵子と遊びたがり、泣き喚く。仕方なく、恵子はニコちゃんを膝に乗せてあやしながら宿題をしていた。ビーナスちゃんたちは、まったくの「夏休み」だが、恵子たちは、学期末のあわただしい中で、毎日中国の子達の相手をしなくてはならず、本当に大変。中国人生徒の受け入れは、学校あげて、というわけではなく、オーケストラの子供だけが関係していることだし、家にホームステイさせているのも、ほんの一握りの子供達だけ。しかし、ホームステイの受け入れ先になっている子供は、宿題やテストや授業が免除になったりするわけではないので、負担が大きすぎる。中国側の子供たちは、ほとんど英語ができず、各ホームステイ受け入れ家族は苦労している。また彼らには、ドイツのことをもっと知りたい、とか、異文化に触れたい、という積極性がほとんど見られない。中国人同士でおしゃべりしているのが一番楽しい時間のようだ。これで国際交流になっているのだろうか???
2009年07月10日
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10年以上海外で生活しても、挨拶の時に抱擁されたりキスされたりすることに慣れない。ドイツでは、親しい間柄(つまり、Duで呼び合う関係)でなければ、挨拶は、たいてい握手だから、助かっている。家族間では、Hug & Kiss 当たり前で、「行ってきます」や「ただいま」と言う代わりに、親子で抱擁したりキスしている場面をよく見かける。先日、夜の山歩きのプログラムに参加していた惠子を迎えに行ったら、ミリアムのママも迎えに来ていた。ミリアムは、ママを見つけるなり、「ママー!」といいながら、走って飛びついた。たかだか、2-3時間離れていただけなのに、大げさな・・と思ってしまった。私と惠子は、日本人らしく(?)、ベタベタしない親子関係。しかし、夫(および夫の家族)は、「おはようのキスは?」「おやすみのキスは?」といちいち子供に強要する。そういわれて、惠子は渋々パパにキスする。「ママにはしなくてもいいから。」と私は言ってある。でも、賢浩は、何もいわなくても、「ママ、お休み」といって、いちいちキスをしに来る。拒否するのも悪いと思うが、私がキスしたいなーと思うのは、ニコちゃんだけ。大きくなってくると、そうしたいと思わなくなってくるから不思議。惠子は私に似てとってもドライな子だなーって思うけど、賢浩は、ベタベタするのが好きな、甘えん坊。だから夫とも相性がいいのかもしれない。昨夜、「ママ、僕、疲れているんだけど、心配事があって、眠れないの。」といって、私のところに来た。「クリスマスに、僕達がみんな日本にいっちゃったら、パパは一人でどうなるのかと思うと、心配で眠れないの。」「パパは一人で、ご飯とか、どうするんだろう?」「誰がパパのお世話をするの?」「やっぱり、僕はパパがかわいそうだから、日本に行かないで、ここに残るよ。」・・・・・・惠子には、そういう発想はない。「日本に行くの、楽しみ!」「何をしようかな?」「あれもこれも食べたい!」同じ兄弟でも随分違うなー。
2008年09月05日
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今月から、惠子の歯の矯正費用の自動引き落としが始まった。向こう3年間、毎月40ユーロ強(約7000円弱)を払い続けることになる。昨日は、歯の矯正器具(ワイヤーブリッジ)を装着し、今後は約3年間、毎月1回、治療に通うことになる。午前11時の予約だった。どのように矯正器具を装着するのか見たかったのだが、装着前に歯のクリーニングもするため、1時間近くかかると言われたので、その時間は買い物に出かけることしした。1時間後に戻ったら、診察室に呼ばれ、惠子とともに、歯みがきや食事の注意を受けた。・電動歯ブラシは使ってはいけない。・毎食後歯みがきをすること。・ワイヤーに食べ物かすが詰まったままの状態になると、口臭のもとになるので、気をつけるように。・リンゴを大きいまま齧ってはいけない。リンゴは、かならず小さく切ってから食べること。・パンの耳は避けること。・スペアリブなど骨付きの肉にかじりつかないこと。・モモやプラムなど、果物の種にもかじりつかないこと。・キャンディー、ヌガー、ナッツ類、サラミ等は食べてはいけない。ワイヤーによる締め付けで、2-3日は痛みがあるかもしれないと警告された。その場合は、痛み止めを飲んで下さい、ということだった。惠子は、ワイヤーの締め付けによる痛みは感じないが、ワイヤー固定器具が口びるの裏側に当たって痛い、と訴えた。小さな容器に入った専用ワックスを渡され、それを少量、器具に塗るようにアドバイスされた。そのほか、虫歯予防用の薬の処方箋をもらった。これは歯磨き粉みたいなものなのだが、週2回、歯の上で泡立て、その後は、泡を吐き出すだけで、うがいはしないように言われた。ワイヤーがあると、どうしてもうまく歯みがきができないので、虫歯になりやすい。そのために、このような薬が必要になるのだろう。昨日は、午後1時からラテン語の個人レッスンの日だったので、惠子は昼ごはん抜きで、家庭教師の家に行った。お腹ぺこぺこ状態で戻ってきた惠子のため、柔らかめの麺類を用意しておいた。夕飯は、パンプキンスープ、トマトとモッツァレラチーズのサラダ、ソーセージ、パン、と食べやすくて惠子の好きなものを用意した(夫はは不評だったが・・・)。硬いものはないけど、とても食べづらそうだった。噛むと、違和感があって、痛いのだそうだ。「そんな状態じゃあ、せっかく年末に日本に帰るのに、おせんべいなんて食べられないねー。イカ焼きなんかも絶対無理だし、かわいそー。」と同情したら、「なんで、矯正なんて始めてしまったんだろう・・」と心底後悔しているように見えた。「でも、納豆は食べられると思う?」と聞くので、「絶対に大丈夫。」と太鼓判を押してあげたら、ホッとしていた。ワイヤーブリッジをよく見ると、結構細い。簡単に壊れてしまいそう。固定器具は、歯に特殊な糊で固定してあり、気をつけていないと、固定器具がずれたり、ワイヤーが取れてしまうこともママあるそうだ。そうすると、また取り付け直さなくてはならず、期間と費用がよりかかってしまうことになる。食事制限はあるし、痛いし、弟には笑われるし、いまのところ、矯正していいことは何にもなし。でも、矯正し終わった人はみんな、「矯正してよかった」と胸を張って言ってる。惠子にも、早くそんな日が来るといいナー。
2008年08月28日
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昨日は、朝9時半に、幼稚園でお泊りをした賢浩を迎えに行き、今年卒園する園児たちによるパフォーマンスを見て、写真撮影をしたりした後に、解散の予定であった。しかし、8時ごろに幼稚園から電話があり、賢浩が朝から何度も戻しているので早めに迎えに来て欲しいという連絡を受けた。急いで幼稚園に駆けつけてみると、他の子供達はみんな大広間で朝食を食べているところだったが、賢浩だけは、トイレにこもっていた。先生の話によると、昨日の夜はなんともなかったが、暑くて寝苦しいこともあり、みんな寝たのが、1時ごろであったらしい。そして、早朝から、賢浩は、嘔吐を繰り返しているそうだ。熱はなさそうだったし、もう吐く物が胃の中に残っていないようだが、吐き気はおさまらなかった。家に連れ帰ったら、よっぽど疲れていたのか、ソファーに横になってすぐに寝てしまった。単なる疲れのせいかな?と楽観ししていたのだが、午後になっても、気分が回復せず、頭痛と咽喉の痛みを訴えたので、週末になると医者も休みになってしまうこともあり、とりあえず小児科に連れて行った。すでに、午後4時を過ぎていたが、電話をして説明したら、すぐ来てください、と言ってもらえ、小児科でも、待つことなく、結構すぐに診てもらえた。医者は、賢浩の咽喉の粘膜を培養して何かの検査をしてくれた。説明してくれたのだが、あまりに早口で、最後まで何の検査をされているのかわからなかった。結果は、「ネガティブ」だったし、小児科の先生は、本当に忙しいので、ゆっくり説明を求められなかった。本当は、賢浩のホクロのことも、セカンドオピニオンを聞きたかったのだが、聞く暇を与えられなかった。以前通っていた小児科の先生は、「他に何か心配ごとはありませんか?」と一人一人の患者さんをとても丁寧に診てくれたが、この町の小児科医は、必要最低限の時間しか割いてくれない。 待ち時間が長くても丁寧に見てくれるお医者さんがいいか、機械的ではあるが、すぐに診てくれ、的確な診断をしてくれるお医者さんがいいのか、難しい問題である。日本では、嘔吐や下痢が激しい時には、「おかゆ」を食べさせたりするのが一般的だと思うが、ドイツでは、「ツビーバック」と呼ばれる、小さなトーストのようなビスケットを食べさせることが一般的。 ちょっとパサパサしているが、スナック感覚で食べられる。賢浩は、前日、キャンプファイヤーで、マシュマロを棒の先につけて、火にあぶって食べたのが、吐いた原因だと思っている。数ヶ月前も、マシュマロを食べた後に、ドライブに行って、もどしてしまったことがあるので、マシュマロを食べると吐く、と信じているようだ。因果関係はないと思うのだが、もしかしたら、賢浩の心の中に、「あー、うっかりマシュマロを食べちゃった。 吐いたらどうしよう・・・」という強迫観念があって、戻してしまったのかも知れない。昨日、夫は、イギリスのヘッドハンターから、来週インタビューを受けに来てくださいという連絡を受けた。3ヶ月ほど前にも、別のイギリスのヘッドハンターから、話をもらっていたのだが、その時は、今と状況が違い、断った。どうやら、同じ会社の同じポジションの話らしい。面接の招待をうけることはうれしいが、イギリスの会社・・・。夫は、ドイツ語も仕事に問題なく使えるのだが、英語は、ネイティブレベル。ドイツでは、英語も堪能な人は山ほどいるが、イギリスで、ドイツ語も堪能な人は、そんなにいないと思う。だから、イギリスで働く方が、よりチャンスがあると思うし、コミュニケーションによる誤解も生じないと思う。先日、コーラスグループで、誰かが、スペイン人は、排他的で、外国人を受け入れない、という話をしていた。そうしたら、イタリア生活の長かったAさんが、イタリア人なんて、もっとひどい、と言い出した。イタリア人なんて、人なつっこくて、陽気な人たちだと思うのだが、仕事になると、ものすごく差別的だという。Aさんは、「東洋人は、雇わない。」と面と向かって言われたこともあるそうだ。ドイツでも結構そうで、会社の中枢で外国人が活躍することを嫌う。しかし、イギリスやアメリカは、移民が多いので、そういう差別は少ないのではないかと思う。そんなこともあって、イギリスで働くことを以前から勧めていたのだが、夫は、何故かドイツに残ることを選択した。今更、夫がイギリスに単身赴任なんてことになったら、どうなるんだろうか?まだそんなことを考えるのは早すぎるが、やっぱり考えずにはいられない。
2006年07月22日
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昨日仕事が終わり、いつものように駐車場から車を発進させようとした。マンションの脇の駐車場は2台分で私とマンションの下の診療所の受付をしている若い女性の二人がいつも使っている。とても狭い場所でしかも道路に面しており、その道路も大して広くないのに向こう車線にいつも2台縦列駐車してある。車の行き来も結構あるので、駐車場からの出し入れをもたもたしていると迷惑になる。しかし何度も切り返しをしないと私のような下手くそには駐車が難しい。いままで1度マンションの壁でこすったことがある。昨日も大変な状態で、後ろの縦列にとめてある車を気にしながら何度も切り替えてようやく駐車スペースから抜けることができた。しかし、縦列で止まっている車に私の車のお尻が当たってしまった感触があった。まずいと思った。すぐに車を止めて後ろを振り返った。40代ぐらいの女性が「ご愁傷様」とでもいいたげな顔で立ち止まって私を見ていた。急いで縦列駐車中の白いAudiに駆け寄った。しかし幸い傷もへこみもなかった。そのまま家に帰った。でもあの女性の顔が何かいいたげだったのが気になって家に帰ってから自分の車を点検してみた。お尻の部分は何も変わったことはなかったが、フロント部分に大きな傷があった。それが以前こすったときについた傷だと思った。しかし、だんだんと時間が経つにつれ、もしかして何度も切り替えしているうちに駐車場の隣の車をこすってしまったのではないのか?と心配になってきた。そうだとすると、あの女性の顔も合点がいく。夫に相談すると「やったかやってないかわからないことで悩む必要はないでしょ。木曜日に出勤したときに相手の車を確認して傷があったら、素直に申し出ればいいんじゃないの?もしひどい傷だったら、相手も誰がやったかわかるんだから、君の社長に抗議するか、警察に届けるんじゃないの?向こうから連絡があってから心配しなよ。」と言われた。でも、考えてしまうと寝れなかった。私の車の傷は結構ひどかったので、相手の車も相当ダメージを受けているのではないか?当て逃げは悪質で警察に事情聴取されるかもしれない、もしかして法を犯したので、研修先もクビになるかもしれない、相手はわたしのことを不誠実だとものすごく腹を立てているか、傷がついた車を見てものすごく悲しんでいるかもしれない等々、いろいろと悪いことばかりを考えてしまい、とにかく何も手が付かなかった。今朝はまず保険会社に電話をした。保険会社に「勤め先は知っていますが、名前は知りません。それに傷をつけたかどうかはまだわかりません。もし付けてしまっていた場合はどうすればいいですか?」と聞いてみた。親切に色々と教えてくれた。たぶん私の声が相当落ち込んでいたのだろう。「このままでいたら当て逃げの罪に問われますから、とにかく相手と話してみてください。その後の相手とのやり取りはこちらが引き受けますから大丈夫ですよ」と励ましてくれた。ニコちゃんが学校から帰ってきてから、一緒に車で30分離れた職場の駐車場に行ってみた。彼女の車はなかった。診療所もしまっていた。ちょうど近くに派出所があったので、思い切ってドアベルを押してみた。「私がぶつけたかどうかわからないので確認したかったのですが、本人がいなかったので、もしかして届け出が出ていないかと思い、ここに来ました。」と事情を話した。警官はその診察所に電話をしてくれたが、診療時間は午後は4時からという留守番電話になっていた。「私なら4時になったら電話をして聞いてみますね。」と言って診療所の電話番号を教えてくれた。「もしかしてご存じないかもしれませんがドイツでは車でぶつかったときには必ず警察に報告する義務があるんですよ。それを怠った場合は、罰金刑か免停になる場合もあります。あれ?と思ったときは、これからは必ず確認するようにしてくださいね。」と言われた。私がかなり落ち込んでいたので「大丈夫ですよ。そんなにひどいことではないですよ」と慰めてくれた。そのまま帰っていいような雰囲気だった。私から「住所や名前をいわなくてもいいのでしょうか?」と申し出ると「そうですね。じゃあ、身分証明書を見せてください」といって私の名前、住所、電話番号を聞いた。そばにいたニコちゃんが「電話番号なら僕が言える」と口を挟んだ。警官はニコちゃんに色々話しかけてくれた。「この子は将来警官になりたいと言っているんですよ」と伝えると「そうか、じゃあ頑張ってAbiturを受けないとね。」と警官はニコちゃんに言った。「スポーツもいっぱいするのはいいことだよ。」とも付け加えていた。すごく優しい人だった。警察に報告したことでちょっと肩の荷が下りた。でも彼女に謝らないといけないので、4時まで約2時間あったが、近くで時間をつぶした。4時過ぎに戻ってくると、彼女の車があった。近くに行ってみてみると、5cmぐらいの傷があった。それが私が付けたものかどうかはわからない。もしかしてドアが凹んでいたらどうしようと思っていたのだが、目立たない傷でちょっと拍子抜け。一瞬これなら向こうが言ってくるまで黙っておこうかな?と思ったが、とりあえず診療所の中に入り、彼女を呼び出してもらった。「車に傷をつけてしまったかもしれないのですが?」と切り出すと「えっ?いつ?」という反応をされた。一緒に駐車場に行って車を見たのだが、「この傷のこと?それともこれもかな?」とこすり傷をさした。彼女はそれを指でこすりながら「これぐらい大丈夫よ。わざわざ報告してくれてありがとう。もしなんかあったら連絡するわ。」と言った。これで一件落着なのだが、ちょっとスッキリしない。もしかして私はぶつけていなかったのかもしれない。わざわざ警察や保険会社に連絡する必要はなかったのかもしれない。彼女の車も新しいわけではなく、結構色々と傷がついている。だからその傷が私が付けた傷かどうかはわからない。何かあったら連絡するってどういうことなんだろう?もしかして彼女の知り合いに「折角のチャンスだから、相手の保険で修理してもらいなよ」とか入れ知恵をされて私にたかってくるのではないだろうか? 夫は私のネガティブ思考にあきれている。「問題が起きてから対応策を考えればいいのに、いつも必要ないことで悩んでいて馬鹿みたい」としょっちゅう言われる。確かにそうだと思う。私は損な性格なのだろう。
2017年02月14日
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昨日、惠子たちの学校で、「アビシュトライヒ」があった。先週の木曜日に、「今日は、アビシュトライヒがあったのだけど、それは本物ではなく、ダミーなの。」と惠子が話してくれた。「アビシュトライヒ」とは、アビトゥアと呼ばれるギムナジウム卒業試験が終わった後、試験を受けた生徒は、1日羽目をはずして何をしても許される日があるそうで、その日をいうらしい。実行日は秘密にされているそうだが、兄弟がいたりすると、そこから噂がもれる。先週の木曜日は、試験終了者たちが、水鉄砲で先生をぬらしたり、ギムナジウムの隣の敷地にサーカスが来ていて、そこからラクダを借りてきて、校内を歩かせたりしていたそうだ。「ああ、今日がアビシュトライヒなんだ。」と思わせるのがねらい。しかし、それはフェイントで、安心させた所で、昨日、本物のアビシュトライヒがあった。隣のミリアムのお兄さんも今年アビトゥアを受けていて、惠子はミリアムから前日に「明日は、アビシュトライヒがあるから、着替えとタオルを持参するように」との警告を受けていた。 朝、普段どおりに学校に行くと、校門の前に、ビールケース400箱でバリケードが築かれていたらしい。車を押して、そのバリケードを崩し、中に入ってきた生徒や先生たちに水鉄砲や水風船で攻撃。ほとんどの人がびしょ濡れになってしまったそうだ。昨日は、いいお天気ではなかったのに・・・・。で、授業はほとんどなく、1日バカ騒ぎ。日本の中学の卒業式に、先生に対して、「お礼参り」という名の暴力を振るう生徒がいるけど、そのような陰湿な行動は、こちらでは聞かない。惠子にとっては、初めての経験で、(私自身もアビシュトライヒなんて言葉、初めて耳にした)、濡れてしまったけど、おもしろかったらしい。さて、今日の夜は、いよいよ、ドイツ対トルコの準決勝戦。ドイツには、ものすごい数のトルコ人がすんでいるので、試合内容によっては、暴動になるのではないか、とまで言われている。近年、ドイツでは、「integration」ということがよく議論になる。ドイツに永住を希望するのであれば、郷に入っては郷に従えで、ドイツの言葉・習慣を学ぶべきだ、という考えである。今回の試合は、ドイツ在住のトルコ人が、どれだけ「integration」できているか試される時、などと、昨日のニュースでは報道されていた。賢浩のクラスでも、トルコ人の子が数人いて、みんなトルコを応援しているそうだ。でも、そのほかの子は、もちろん「ドイツ」派。私はどちらでもいいのだけど、今日、買い物に行ったら、道路を渡るとき、トルコの旗をつけた車が止まってくれた。「トルコ人って、やさしいじゃないか!」って、それだけで、トルコを応援したい気持ちになった。まあ、平和であれば、どちらが勝っても構わないというのが本音。
2008年06月25日
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週末には、いろいろなスーパーの翌週の売り出しのチラシがはいる。たくさんのスーパーで、今週は、自転車関連の商品の売出しがある。春のような陽気が続き、サイクリングにでも出かけようか・・という気分になる頃。恵子の自転車は、20インチで、すでに小さい。今ではもっぱら賢浩が乗っている。大きい自転車を買ってあげる、と去年から約束しているのだが、なかなか買えずにいた。買っても家まで運んでこれないからだ。小さい子供の自転車なら、車のトランクに収まるが、20インチより大きくなると、車には詰め込めない。だから、いいなーと思う自転車があっても、どうやって持って帰るかを考えると二の足を踏んでしまっていた。ところが、家の近くのスーパーでも、今日から売出しがあったので、この機会を逃がすまい、と思い、ニコちゃんが寝ているうちに、朝早くスーパーに車で出かけた。多少、トランクからはみ出しても、紐で固定すれば、車で家まで1-2分の距離だから問題はないと思っていた。でも、予想以上に大きくて、どうやって積み込もうかとお店の人と思案していたら、見知らぬ女性が、「あなた。どこに住んでいるの?」と聞いてきた。住所を言うと、「それなら帰り道だから、私の車で運んであげるわよ。あなたの車(セダン)では無理よ。大丈夫、持ち逃げなんかしないわよ。私が買い物を終わってからになるけど、ちゃんと届けるわよ。」と言ってくれた。その女性の車は、8人乗りぐらいの大きなバンだった。それで、お願いすることにした。しかし、実際積み込んでみると、ドアが閉まらないことがわかった。仕方ないので、車を駐車場において、自転車を押して家まで帰ることにした。自転車は、全部組み立ててあるわけではないので、乗って帰ることはできない。ニコちゃんを家においてきて大正解。家まで歩いて10分もかからないので、なんとか家まで無事たどり着いた。家の近くで買って本当に良かった。恵子に買ってあげたのは、26インチの自転車。恵子には大きすぎて、足が届かない。でも、お友達はみんな26インチサイズの自転車だそうで、友達の家で乗せてもらったら乗れた、というし、売り出しのサイズは26インチか28インチしかなかったので、26インチにした。玄関前で試乗してみたら、大丈夫そうだった。ドイツの子供たちは、3-4歳でもう自転車を乗りこなし、小学校低学年で20-24インチ、中学年で24インチー26インチぐらいの自転車に乗っている。体の割りに大きい自転車に乗っているなーと思うことがよくある。でも、自分の子供だと、やはり足が届かないような自転車にのって遠出させるのは心配。でも、恵子は大喜び。これで、喜んで、パパとのサイクリングも嫌がらずに出かけるかな?
2008年03月03日
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昨日から、夫とニコちゃんと私の3人だけの生活が始まった。上の子二人がいないと家の中はとても静か。家の中をどたどた走り回り人もいないし、散らかす人もいない。昨年夏に二人がアメリカに行ってしまった時は、夫と一日中家の中で顔をつき合わせているのが退屈で苦痛だったけど、今回は、ニコちゃんがいて、適度に私の仕事があるので、寂しいと思うこともない。余裕を持って、赤ちゃんのいる生活を楽しめる。ニコちゃんは、日中寝ている時間が長いし、泣いても可愛げがある。でも、ほったらかしにしていると、泣き声が悲鳴に変わる。こんな小さい体からよくこんな大きな声が出るなーと感心するほどうるさい。身体を真っ赤にして、痙攣寸前の感じで、泣き叫ぶ。そうでもしないと、普段は、上の子二人の圧倒的存在感に負けてしまうから、ニコちゃんなりの自己主張の仕方なのだろう。しかし、あまりにうるさいと、みんなにすぐ「おしゃぶり」を口にいれられてしまう。ドイツでは、赤ちゃんを黙らせるために「おしゃぶり」を口に突っ込むのは、常套手段。病院でも、ナースステーションに赤ちゃんを預けて、受け取りに行くと、必ずおしゃぶりを口に突っ込まれていた。赤ちゃんは、「吸いたい」という欲求が強いの、まあまあの確率で、黙らせることができる。おしゃぶりを加えながら眠りに付くこともある。ドイツでは、おしゃぶりを使用している赤ちゃんは、本当に多く、2歳や3歳になっても、おしゃぶりを手放せない子も少なからずいる。そういうのは、正直、みっともないなーと思う。でも、まさに、生まれた時からの習慣だから、一朝一夕には、直らないのだろう。ところで、病院では、ベットの脇に転がっている前日使ったおしゃぶりをそのまま平気で使っていた。いちいち煮沸消毒しなくて大丈夫なのだろうか?と思っていたが、他の赤ちゃんもみんなそのように、同じおしゃぶりを何度も何度も使用していたが、問題は何もなかったようだった。それで免疫ができたのか、家でも、賢浩が平気で、その辺に転がっているおしゃぶりを、ニコちゃんの口に突っ込んでいるが、いまのところ、ニコちゃんは、元気にスクスク育っている。なるべく、熱湯で消毒するようにしているのだが、すぐにおしゃぶりを口から吐き出してしまうことが多いので、いちいち気にしていられなくなった。もちろん、床に落ちたものは使わないように、と賢浩にも強く言い聞かせているが、日本の育児書に書いてあるように、神経質にならなくてもいいのではないか?と思うようになってきた。ズボラな私には、ドイツ式の大雑把なやり方の方があう、というか、自分の都合のいいように何でも解釈している。そして、そういう考え方の方が、育児ノイローゼになったり、産後鬱になったりするのを防ぐのにいいのでは・・などと自分を正当化している。
2007年04月04日
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