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cozycoach @ Re:徳川忠長 兄家光の苦悩、将軍家の悲劇(感想)(11/20) いつも興味深い書物のまとめ・ご意見など…
2011.04.12
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 それぞれの人の経験には必ず時代が反映しています。

 一見してばらばらに見える人びとの経験は、時代の影響を受け時代の共通性を帯びています。

 ”近代社会を生きる―近現代日本社会の歴史”(2003年12月 吉川弘文館刊 大門正克/天野正子/安田常雄編集)を読みました。

 明治維新から1920年代までにわたって、歴史的経験を知るうえで重要と思われる家族、くらし、地城、文化・思潮などの領域が各時代にわたってとりあげられています。

 大門正克さんは1953年生まれ、横浜国立大学教授、天野正子さんは1938年生まれ、東京女学館大学教授、安田常雄さんは1946年生まれ、国立歴史民族博物館教授です。

 都市と村の暮らし、徴兵される人々、南洋に渡る移民たち。さまざまな人生には時代の共通性が刻まれています。

 近代社会は近世以来の社会的結合を強力に解体、再編しようとしました。

 そのもとで人びとは、家族、地域、社会のなかで多様な結びつきをつくることによって生存の方途を編み出そうとしてきました。

 その結びつきはきずなであると同時に、しがらみでもありました。



 脱出願望は階層間の上昇にとどまらず、植民地や満州にもおよびました。

 さまざまな人生を振り返るとき、思い通りにならずあとには辛酸や悔恨、代償が残った人が多かったように見えるかもしれません。

 どのような人も時代の転換と無縁ではなく、近代社会の形成と帝国への膨張、戦争の時代、敗戦が人びとに与えた影響は大きかったです。

 また、家族の結びつきも人の一生を左右した大きな要因でした。

 時代と家族の結びつきが複雑にからまりあい、きずなやしがらみが形成されています。

 歴史のなかにおける人びとの痕跡は、聞取り、写真、記憶、文字史料のなかなどに残されます。

 さまざまな人生はバラバラに存在しているのではなく、多様な痕跡を通して結びつき、その連鎖が歴史を形づくっているように思われます。

1近代社会の誕生
 文明化と国民化 地域にくらす 家/家庭と子ども 軍隊の世界 いのちの近代
2帝国日本とデモクラシー
 帝国日本の地域 無産階級の時代 南洋へ渡る移民たち 家庭という生活世界 改造の思潮 さまざまな人生






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Last updated  2011.04.12 19:21:47
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