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cozycoach @ Re:徳川忠長 兄家光の苦悩、将軍家の悲劇(感想)(11/20) いつも興味深い書物のまとめ・ご意見など…
2022.02.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 そもそもクルマとは人が移動するためのもの、もしくは物を運搬するためのものです。

 その中で「寝る」ことを目的に作られてはいません。

 ”カラー版 やってみよう!車中泊”(2021年7月 中央公論新社刊 大橋 保之著)を読みました。

 いま注目を浴びている車中泊について快眠のための装備、あると便利なアイテム類、車中泊にオススメの場所、知っておくべきマナー、季節ごとの対策、一歩上の愉しみ方なののノウハウを紹介しています。

 1769年にクルマが誕生してから約250年経ちますが、当初は馬4頭でひく馬車を超えるために、5馬力を目指したという話を読んだことがあるといいます。

 その後、すさまじい発展を遂げて現在に至るわけですが、そもそもは「寝る」ためのものではありません。

 クルマが発展してきたなかで、キャンピングカーのように車内で生活するために考えられた専用車両もあります。

 しかしおおよその一般車の場合は、快適かつ安仝に運転、同乗できること、もしくは荷物がたくさん載せられることが、車種を選ぶポイントです。

 スポーツカーなどは、そこに運転して楽しいという要素も入ってきて、最近では自動運転などの技術も発展しています。

 クルマで寝る車中泊は苦痛ではないかという疑問がありますが、クルマで寝る車中泊は楽しいといいます。

 ただし、クルマに合った適正な就寝人数か、正しい寝方をしているか、車中泊場所はどうか、季節や環境に合ったアイテムを準備しているか、ある程度の事前知識と準備が必要です。

 これらの快適に寝るための条件を踏まえておけば、楽しい車中泊ライフを楽しむことができます。

 大橋保之さんは1972愛知県生まれ、2010年からサッシ「カーネル」の編集に携わり、2015年から編集長に就任しました。

 レジャーとしての車中泊、緊急時の車中泊避難について、クルマメーカーと協力してセミナーも開催し、「Car寝る博士」と呼ばれています。

 2019年にカーネル株式会社を、資本金950万円で東京都品川区に設立しました。

 旅する出版社として、雑誌「カーネル」、WEBメディア「SOTOBIRA(https://sotobira.com)」にて、車中泊やクルマ旅、アウトドア情報を展開しています。

 「カーネル」は車中泊を楽しむ雑誌で、年に6回発行しています。

 「カーネル」で取り扱う主なテーマは「旅」で、特にクルマ旅や車中泊をメインコンテンツとして、日本そして世界を旅するメディアを目指しています。

 車中泊とは自動車または電車内で夜を過ごすことですが、正確な定義は団体や媒体などでばらつきがあり定まっていません。

 多くは、通常移動手段として用いている自動車や鉄道車両を宿泊施設の代替として用いて、そこで就寝することとされます。

 大別すると、自動車(自家用車・大型トラックなど)を駐車スペースに停めて、その車内で就寝するものと、移動中の公共交通機関(列車・夜行バスなど)の車内で就寝するものに分けられます。

 前者は、自家用車の場合は基本的には駐車場などに駐車して行われています。

 自動車での車中泊は、自動車での旅行や、災害などで住居を失った場合の車上生活などの形態として見られます。

 後者は、船で旅をしつつ船内で泊まる船内泊や、飛行機で旅をしつつ飛行機内で泊まる機内泊などがあります。

 なお、列車が事故や災害などで運行休止を余儀なくされ、道中の駅または線路上に停車中の車内で一夜を明かすことも車中泊と表現することがあります。

 編集長を務めている「カーネル」では、車中泊とは、豪華なキャンピングカーから、ベッドなどを自分で設置したDIYカー、そして無改造の一般車まで、クルマで寝ればすべて車中泊と広く定義しています。

 とはいえ、すべてが同じ車中泊かというと、そうではありません。

 なかでも大きく分けられるのが、キャンピングカーと一般車での車中泊でしょう。

 就寝&生活のための設備が常設されたキャンピングカーと、そういった設備を何ももたない一般車では、やはり寝方は大きく変わってくるからです。

 そして、現在、車中泊ブームを牽引しているバンライフも忘れてはいけません。

 生活の一部に車中泊を取り入れて、多拠点で仕事をするライフスタイルや、生活や旅の行程を発信していくインフルエンサーが多いのも特徴です。

 また、各地で仕事+休日を楽しむというワーケーション(ワーク+バケーション)や、リモートワークに車中泊を活用する人も、今後はさらに増えていくことが予想できます。

 自動車での旅行行程での車中泊は、所有する乗用車やワンボックスカー・ステーションワゴンなどに寝具を用意し、あるいはあらかじめ寝具がセットされたキャンピングカーの車内で就寝します。

 車中泊のために車両を停める場所は、一般道路上の道の駅や高速道路上のサービスエリア・パーキングエリア、あるいは専用に整備されたオートキャンプ場などです。

 そもそも道の駅やサービスエリア・パーキングエリアで認められているのは、あくまでも安全運転のための仮眠、もしくは長時間の休憩のみです。

 そこで車中泊を行うことは、仮眠の延長程度までであれば認められているともいえます。

 しかし、明確に宿泊を目的とした駐車あるいは施設を利用した炊事やゴミ・汚水の処理などを行うことは、施設管理者や周囲の車両とのトラブルの原因ともなり、マナー違反とされています。

 国土交通省道路局の道の相談室では、道の駅駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいていると明言しています。

 一般社団法人日本RV協会(RV=Recreational Vehicle)では、連泊など長期滞在を容認し、電源やトイレ、ゴミ処理施設などが整備された駐車スペースをRVパークとして認定する活動を行っています。

 日本RV協会はキャンピングカーの普及促進に向けて横浜市港北区に設立された一般社団法人で、キャンピングカービルダー、ディーラーで結成されている業界団体です。

 次に、災害時に家屋損傷などの理由で自宅での寝泊まりが困難になった場合、やむを得ず自家用車で車中泊を行うことがあります。

 かねてより、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などの、家屋損傷が大規模に発生した地震災害の際にも見られました。

 しかし、災害対策基本法においては避難の形態としての車中泊は想定されていませんでした。

 2016年の熊本地震の際、避難所の耐震性への不安やプライバシーの問題などから、半ばやむを得ず車中泊を選択するものが少なからずいました。

 長期間の車中泊を続ける人たちの中に、エコノミークラス症候群が多発し、それに起因するとみられる死亡者が発生して社会問題とされました。

 これについて、平成28年6月7日受領答弁第309号において、政府は災害時に自動車内に避難した者を車中避難者と位置づけ、災害対策基本法第86条の7の「やむを得ない理由により避難所に滞在することができない被災者」に該当するとされました。

 そして、日産自動車とオーテックジャパンは、車中泊避難やレジャーなどの需要に対応するため、車中泊仕様車を発売しました。

 2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症の拡大により、車中泊による避難が注目されています。

 車中泊のメリットは、1日の時間の有効利用、宿泊費の節約、柔軟なスケジュールの組み立て、渋滞など混雑の回避などです。

 しかし、デメリットには、快適な睡眠をとりにくい人もいること、設備面が十分とは言えない場合があること、寒暖の点で対策が必要であること、人数が多い場合は不向きであることなどがあります。

 同じクルマで寝るだけでも、年齢、性別、季節、場所、天気によって快適度は大きく変わります。

 もっといえば、同じ人であっても数年後に同じクルマで同じ場所で車中泊をすれば、きっとその感じ方は変わっているはずです。

 車中泊にゴールはなく、進化と深化は絶え間なく続いているということです。

 車中泊の人気の秘密は、幼い頃にやったことのある押し入れ体験と通じるものがあります。

 押し入れは暗闇で狭いのに、なぜかワクワクした自分だけの秘密基地でした。

 大人になって、あの胸躍る気持ちを感じることができます。

 しかも、お気に入りの場所に行ってみて、そこであの気分が味わえるのです。

 そもそも車中泊が日本全体で広まったのは、1980年代後半から1990年代前半のスキーブームが大きく関係しています。

 当時、大混雑のスキー場で、朝の駐車場待ちとリフト待ちを少しでも回避する方法のひとつが、車中泊で前泊して朝イチから滑り始めることでした。

 そうしてアウトドア・アクテイピテイを早朝もしくは夜に楽しむために、前泊や後泊の手段として、車中泊は自然と広がっていきました。

 現在でも、アウトドア・アクティピテイを楽しむ人は多いですが、時代とともにさらに多種多様化しています。

 会社を定年退職した60代以上の方々が、数年前から車中泊ユーザーに定着し、ソロもしくは夫婦がほとんどで、観光の手段として車中泊を活用しています。

 数週聞から1ヵ月という長期間のクルマ旅を楽しんでいる人が多いです。

 焚き火やBBQといったキャンプ行為を加えたハイブリッド型もいま人気です。

 1990年代にオートキャンプブームを家族で過ごした世代がメインで、ときにテントでのキャンプを楽しみ、ときに車中泊+焚き火なども行います。

 少し特殊な例としては、ただ単純にクルマで寝る(+出先で名産を食べるなど)という非日常を感じるためだけに、車中泊へ出かける人も現在増加中です。

 さらに、レジャーではなく緊急時の対応のひとつとして、車中泊避難というスキルにも、災害が日常化しつつある現在、大きな関心が集まっています。

 ここに挙げただけでは、車中泊とは何かなんて書ききれません。

 まずはマイカーを使った車中泊をファーストステップとして楽しんでもらい、そこからステージを上げていき、自分なりのスタイルを確立していってもらうのが、やはり妥当な道のりでしょう。

 本書では、一般車の車中泊をメインにしたノウハウやアイテムを紹介しつつ、適宜、キャンピングカーも含んだ車中泊全体の話を入れて進めていきたいといいます。

 多くカラー写真が掲載されており、カーネルが推奨する車中泊マナー10力条が掲載されています。

 ルールのあるところではルールに従う。
 周囲にいる人たちに迷惑をかけない。
 その場所の所有者・管理者の意向を推察し、それにこたえる行動をとろう。
 近隣の住民や通行者への配慮をしよう。
 日本中で車中泊を楽しんでいる人への配慮をしよう。
 あとから利用する人へも配慮をしよう。
 車中泊を認め、便宜を与えてくれる人々への感謝の気持ちを忘れない。
 マナー違反やマナーに欠けていたと気づいたら率直に謝り、改めよう。
 迷ったり判断しかねたりしたら、とりあえずやめておこう。
 最後に、よかったことやうれしかったことは分かち合おう。

 これ以外にも、アイドリングストップや騒音に注意すること、リードを着けていないペットなど、具体的な細かなマナーもあります。

 まずは車中泊公認の駐車場で行うこと。そして判断に迷ったら、施設の管理人に質問して確認してほしいといいます。

第1章 そもそも、車中泊って何?/第2章 マイカーで快眠するための基本と装備/第3章 旅を成功に導く安心・安全な場所選び/第4章 クルマ旅の基礎知識/第5章 季節によって変わる車中泊/第6章 車中泊をさらに充実させるために/第7章 車中泊の新しい活用法

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Last updated  2022.02.26 07:20:33
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