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不安の広がり (2)
しかし、不快な情緒経験が多いために、不安になりやすい人や痛みを感じやすい人は、サボテンの針が刺さった時の不快感が情緒的記憶として残ることになります。すると、後で、サボテンを見た時に情緒的記憶がよみがえり、不快感を覚えることになります。サボテンの針の知覚によって条件反射が起きたと言えます。ただ、サボテンを見なければ、不安感は起こらず、精神的には安定した状態を続けることになります。
さらに、サボテンの針に刺さった時の痛さを強く感じると、サボテンの針を頭の中に思い浮かべるだけで、不快感を覚えるようになります。サボテンを見なくても、不快感が起きてしまうのです。サボテンのイメージと不快感が結びついた段階です。この段階で、緊張性の情緒が優勢な人は、サボテンに注意を集中させやすくなり、サボテンのことをつい考えてしまうことが多くなってしまいます。サボテンを思い浮かべることが多くなり、サボテンを思い浮かべるだけで不安になるわけですから、常に精神的に不安定になったと言えるでしょう。
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