1

なんでこないおもろいん。一穂ミチって関西の人なんや。本屋大賞ノミネートで話題になった「光のとこにいてね」を読んで、食い足りない(読み足りない)気がして、有名な(?)「スモールワールズ」を読んでも何だかなと思い、直木賞受賞作「ツミデミック」もピンとこなかったけれど、この「パラソルでパラシュート」はおもろい。めっちゃはまった。大阪の29歳の契約社員。30歳の定年(?)を前に生活を考える。(以下、Amazonより)”29歳、流されるままの人生の中で、売れないお笑い芸人と出会った。なんてことない毎日がきらめきだす、ちょっとへんてこな恋愛小説。結婚には興味がないし、仕事も食べていけるだけの収入があれば十分。受付嬢として働く柳生美雨が三十歳の契約終了を前に出会ったのは、売れないお笑い芸人の矢崎亨だった。亨や相方の弓彦、シェアハウスの芸人たちと遊んで過ごす中で訪れる「嵐」。周りに合わせて生きてきた美雨が見つける、初めての希望とは?掌編「夜間降下」を特別収録!”(以上、Amazonより)お笑い芸人たちの悲喜こもごも、受付嬢の悲哀を描いて秀逸。家族とお笑いを描き、はかないつながりに温かみを見せる。大げさに言えばチャップリン映画にあるペーソスを感じさせる。そないな本。ああ、大阪はおもうろうて哀しき人情の町。ごっつぁんでした。パラソルでパラシュート (講談社文庫) [ 一穂 ミチ ]
2025.11.27
閲覧総数 23
2

Champagne Problems (2025)「そして恋にはシャンパンを」とは意味不明な題名である。原題の”Champagne Problems ”(シャンパン問題)というのも何か国際情勢のような雰囲気であるけれど、企業買収におけるディーラーの課題だと思えば納得のいく題名である。さて、物語はFilmarksによると”あらすじシドニー・プライス(ミンカ・ケリー)は、強い意志を持った新進気鋭の幹部社員。そんな彼女はついに、大型買収を主導するチャンスを得る。ターゲットはシャンパーニュ地方の中心部にある老舗シャンパンメーカー、シャトー・カッセル。その交渉の一環として、クリスマスの季節にフランスに派遣されたシドニーは、契約をまとめるため、希望に満ちた心で光の都・パリにやって来る。クリスマス間近の魅力あふれるパリの街で一晩だけ休暇を取ることにしたシドニーは、偶然出会ったチャーミングなアンリ・カッセル(トム・ウォズニチカ)と特別な夜を過ごすことに。ところが、一夜にして芽生えた恋心は、実はその相手が彼女が買収しようとしている会社の創業者の息子であると判明して、あっという間に一変する。それでも、創業者ユーゴ・カッセル(ティボール・ド・モンタレンベール)によってカッセル家のブドウ園に招集されたバイヤー候補たちとの穏やかな競争が繰り広げられる中でさえ、シドニーとアンリはお互いにどうしようもなく引かれ合い、芽生え始めた感情を抑えることができないと気づく。Netflixで2025年11月19日から配信開始”とある。軽いタッチの作品なので気休めに見るにはいいかもしれない。(愛憎の深みは感じられない)2025年/アメリカ/99分/監督:マーク・スティーブン・ジョンソン脚本:マーク・スティーブン・ジョンソン出演:ミンカ・ケリー、トム・ウォズニチカ、ティボール・ド・モンタレンベール、ショーン・アムシング、フルーラ・ボルク、アストリッド・ホウェットノールゼイビア・サミュエル原題:Champagne Problems(「シャンパン問題」) お薦め度「そして恋にはシャンパンを」★★★(60%)
2025.11.24
閲覧総数 66
3

(C)2024「碁盤斬り」製作委員会クライマックス、「碁盤斬り」の意味が分かった時に感動する。囲碁のことがわからないので盤上をみてもさっぱりわからないが、見ていて主人公・柳田格之進(草彅剛)が強いということだけはわかった。貧乏長屋に暮らしていながらもこざっぱりとしている浪人、そしてその娘(清原果耶)。置屋の女将を演じた小泉今日子の年齢を感じさせる風貌が役柄と相まってとてもよかった。囲碁大会の胴元親分の市村正親には貫禄があった。萬屋源兵衛の國村隼、跡取りの手代・弥吉の中川大志も良かったなぁ。貧乏長屋に住みながらも凛として小ぎれいな武士・柳田格之進(草彅剛)は清廉な正義漢であり、武士としての矜持を貫く剣士である。その娘・お絹(清原果耶)も清廉な娘であった。真っ当な生き方をしているにもかかわらず、ひょんなことから50両の窃盗を疑われてしまう。武士としてのメンツを気にするあまり、最悪な事態に。プライドのために命を懸け、娘の身まで……。仇討ちしなければならない状況にも追い込まれ、武士としての矜持にとらわれる不条理に見ているこちらはやむにやまれぬ気持ちになってくる。どうにここうにもならなくなってしまう時に情報が得られてギリギリの大晦日に仇討ちの相手と対峙する。クライマックスの大立ち回りは見物であり、その決着も大仰であった。ただ、本当のクライマックスはこのあと、「碁盤斬り」にある。”碁盤斬り”のシーンは見物である。感動ものである。素晴らしくすごい作品であった。ただこのあと、清廉潔白であった柳田格之進の言動にやや納得できないところが出て来るが、それも経験の上でのことなのかもしれない。見ごたえ見どころのある時代劇「碁盤斬り」をお勧めする。必見である。2024年/日本/129分/G監督:白石和彌脚本:加藤正人出演:草彅剛、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、立川談慶、中村優子、斎藤工、小泉今日子、國村隼お薦め度「碁盤斬り」★★★★☆(90%)
2024.05.19
閲覧総数 194
4

あー、まだまだ暑い夏だ。今日は日中、病院に出かけちょっと歩いたのがひびいた。会社にもどると、脱力感でふくらはぎが疲れた=ふくらはぎが水を渇望するようにいたむ。今夜は久々にジムのエアロビに出かけようと思っていたのに、やめようと思った。すると。ちょっと残業しなければならない事態に…。ジムに行けない。そう、思った瞬間、ジムに行きたくなった。しばらくして、虚脱感も癒え、ギリ、仕事もキリをつけ、ジムにダッシュした。なんとか、間に合い、無理しない程度にギンギンにエアロビをした。滴り落ちる汗を拭い、にっこり笑顔でステップ、ステップ!はい!ウォーキン!ステップ!ツーサイド!短い時間だが、思いっきり汗を流した。で、ダッシュで帰宅---と思いきや、ジムを出たところで、ポツポツ。なんとか家までもってくれと思ったが、ダーっと雨、大粒の雨、たくさんの雨。ピカ!!ゴロゴロゴロ。ドッドーン!ザザーン!雨雨雨雨雨大雨大雨大雨----。雨降りやまず、道路は冠水。お池があちこち、いっぱい出来てるよ。ジャバーン、ジャバーン、お池の中を走る車。土砂降りの中、ずぶぬれになりながら、帰りました。
2007.08.28
閲覧総数 9
5

今日はちょっとサプライズがありました。近隣に住む同窓生と10何年かぶりに会いました。たまたま、会社のパートさんが知り合いで、本日ランチを一緒にするというので誘っていただきました。いやー、ひさしぶりに会う同窓生は髪が短くなっていただけで、印象ぜんぜん変わっていませんでした。自身のこと、おばちゃんと呼んでましたけどね。年齢的にはそうかもしれませんが、まったくぜんぜん若かったです。家庭のこと、子供のこと。友達のこと、仕事のこと。昔のこと。ちょっとずつかいつまんでの話。昼の一時間はあっという間に過ぎ、雨が降り出したので、バタバタと分かれてしまいました。また、会えるといいなぁ。******************************TV「女帝」は速水もこみちくんがゲストです。クレジットにもゲストとなっていたから、破格の扱いなんでしょうね。堂の入った、かっこいいもこみち君、夜王ぶりもかっこよかったです。松田翔太の堂の入ったぶりで、堂々もこみち君と渡り合っていたので、いいなぁなんて思ってしまいました。ドラマはあいかわらず、芝居の充実しているところ、陳腐なところ、中途半端なシーンなどチクハグだったので、いいのか悪いのか。良くも悪くもいま、一歩ですね。でも、来週、終わってしまうなんて、さびしいなぁ。いよいよ最終回、ぜひとも見なくては。
2007.08.31
閲覧総数 7
6

NHK BSシネマで放送される映画の中からおすすめ作品を紹介します。8月おすすめ作品は「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」8/5、「地上(ここ)より永遠に」8/7、「おとうと 4Kデジタル修復版」8/8、「スター・トレック」8/9、「杉原千畝 スギハラチウネ」8/11、「フレンチ・コネクション」8/14、「日の名残(なご)り」8/19、「浮雲」8/20、「エイリアン2」8/25、「陽のあたる教室」8/26、「ケイン号の叛乱」8/28、「クレオパトラ」8/31、(題名の後の日付は放送日)、この作品の中から選んだ5作品はこれら。紹介済みの「地上(ここ)より永遠に」「浮雲」「陽のあたる教室」を省く。(チラシ画像の下のリンクは画像の出展元を掲載)博士の異常な愛情 | ソニー・ピクチャーズ公式「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」2025年8月5日(火)午後1時00分~Dr.Strangelove: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb1964 アメリカ 93分 40年前に映画館で見たのか……。1985年7月13日大毎地下劇場にて鑑賞お薦め度★★★(60%)映画.com ALL TIME BEST「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」映画ポスター おとうと A 市川崑 岸恵子 川口浩の落札情報詳細 - Yahoo!オークション落札価格検索 オークフリー「おとうと 4Kデジタル修復版」2025年8月8日(金)午後1時00分~1960 日本 97分 テレビ放送を見た記憶があるのだが、映画記録長には発見できず……。とても名作だった。市川崑監督作品。お薦め度★★★★(80%)(C)2008 Paramount Pictures. Star Trek and Related Marks and Logos are Trademarks of CBS Studio Inc. All Rights Reserved.「スター・トレック」2025年8月9日(土)午後9時00分~Star Trek 2009 アメリカ 126分 映画館で見ていないし、その後もスルーしていたようだ。初めて未見の映画をお勧めするが、私も見てみよう(笑)お薦め度?映画.com ALL TIME BEST「スター・トレック」日の名残り | スタッフ・キャスト・配信・作品情報 - 映画ナタリー「日の名残(なご)り」2025年8月19日(火)午後1時00分~The Remains of the Day 1993 アメリカ 134 G日本人としては3人目のノーベル文学賞受賞者カズオ・イシグロの初映画化作品。ブログ「日の名残り」お薦め度★★★★(80%)映画.com ALL TIME BEST「日の名残り」エイリアン2 | シネマ係長の秘密基地「エイリアン2」2025年8月25日(月)午後1時00分~Aliens 1986 アメリカ 136分T2とともにシリーズ第2作目が最高傑作と思えるこの作品。衝撃的で壮大で感動的作品である。1986年9月20日北野劇場にて鑑賞お薦め度★★★★☆(90%)映画.com ALL TIME BEST「エイリアン2」
2025.07.31
閲覧総数 160
7

今日も雨、雨といえば、「雨に唄えば」という映画があったなぁ。(とっても素晴らしいミュージカル)『雨にぬれても』も主題歌でも有名な「明日に向かって撃て!」(かっこいい西部劇だったなぁ)「レインマン」といえば、T.クルーズ&D.ホフマン。(いいドラマです)「レインメーカー」といえば、M.デイモンの弁護士物。(いいドラマです)「ブラック・レイン」といえば松田優作の遺作となったハリウッド作品。(異風な傑作です)「シェルブールの雨傘」は切ない若者の風変わりミュージカル(切ないです)「時雨の記」は吉永小百合と渡哲也でみせる大人の哀切。「雨あがる」は武道に長けていながら凡庸な人生を歩んでしまうドラマ。「雨の朝巴里に死す」はE.テイラー。(これまた切ない)などの雨に関する作品を見てますね。***********************J1サッカーに注目しなければいけません。そろそろ終盤ですね。今年はガンバ大阪か浦和レッズでしょうか。ガンバにはがんばってほしいけれど、やはりレッズでしょうか。両者とも今日は勝ったようです。ガンバは鹿島に圧勝、レッズは神戸に快勝。私が応援するジュビロ磐田は1-4で横浜に完敗。がんばってほしいものです。TOTOもBIGもやらない昨今。そろそろ参戦しましょうか。
2007.08.29
閲覧総数 14
8

(C)Aamir Khan Films LLP 2024さて、今日は何を見ようか。ちょうどよい時間に見たい映画がなく、インド映画ということで一抹の不安を抱えつつ新宿ピカデリーに見に行った。シアター2という大箱なのに観客はまばら。この作品を選んで良かったのか?と不安になる。見てみると、警官へのワイロ、結婚詐欺などの問題を提起しておき、物語が進展していくとインドの結婚、農業事情、女子の進学といったインド社会の縮図のようないろいろな事柄を描き出した人間ドラマ。わからなかった真相がわかるにつけ、どうなることかと心配になるがクライマックスには感動が押し寄せて泣いてしまった。大団円となる結末に満足した良作。キャラクターにあった風貌のキャスティングで人が良さそうとか頭良さそうとかずる賢いとかわかりやすくていい。その反面、終盤での真相で見た目だけではないと思えて、深みがあった。松竹富士はいい作品を配給するなぁ。映画『花嫁はどこへ?』公式サイト|2024年10月4日(金)公開 (shochiku.co.jp)2024年/インド/124分/G監督:キラン・カオ原案:ビプラブ・ゴースワーミー脚本:スネハ・デサイ出演:ニターンシー・ゴーエル、プラティバー・ランター、スパルシュ・シュリーワースタウ、ラビ・キシャン、チャヤ・カダム原題:Laapataa Ladies(「追跡不能な婦人たち」)お薦め度「花嫁はどこへ?」★★★★☆(90%)字幕翻訳:
2024.10.08
閲覧総数 159
9

(C)2025「RENOIR」製作委員会+International Partners傑作ならずとも良作を出展してもらえると思いエントリーした(させた)けれどわけわかんない失敗作が出展された。映画祭あるあるである。と思える作品。映画は常々映像で見せるべきものであり言葉で説明するものではないと考える。しかし、これほど何も語らず不明な行動に出る子供を何の説明もなく理解させようというのが無理。冒頭の意味深なごみ置き場。現実と錯覚してしまう夢物語。意味ありげな作文。そして登場してくる親父が健康そうに見える末期がん患者。(リリ・フランキー)夫に冷たい妻。(石田ひかり)いわくありげな更生研修の講師。(中島歩)ロリコン大学生。(坂東龍汰)どのような役柄だったか忘れてしまったが、(河合優実)とこれら有名俳優たちに出演してもらえることで「PLAN75」での評価におごったのか、調子にのったのか意味不明な味の良くない作品を作り出した早川千絵監督。「ルノワール」という表題も絵をもらうエピソードがあるので少女にとって印象深いことはわかるけれど、その「ルノワール」をお題目にするほど作品に関連づけされたものではない。高梨琴乃がかわいく思えて、その母役で西原亜希が出ていて、久々にみるなぁと思った。小学5年生沖田フキ(鈴木唯)の気持ちがあまり理解できず、母(石田ひかり)の気持ちがほどよく伝わってきた。母が理解できるほどフキを描ければもう少し良い作品になったのかも。2025年/日本・フランス・シンガポール・フィリピン/122分/G監督:早川千絵脚本:早川千絵出演:鈴木唯、石田ひかり、中島歩、河合優実、坂東龍汰、リリー・フランキー、Hana Hope、高梨琴乃、西原亜希、谷川昭一朗、宮下今日子、中村恩恵お薦め度「ルノワール」★★★(60%)
2025.06.21
閲覧総数 283
10

(C)2021 STUDIOCANAL SAS - CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATIONつまらない映画に思えた。原題の“The Electrical Life of Louis Wain”からするとディズニー・ランドのエレクトリカル・パレードのような光り輝く(人生)のようなものを想像したが、そうではなくルイス・ウェインの生涯は寡婦の母と妹5人を養うべくイラストを描きまくる孤軍奮闘の大変な生活であった。妹の一人が、統合失調症で精神病院に収容されたこと、また、ルイス自身が晩年統合失調症で収容されたことを思えば神経過敏な家系だったといえよう。“Electrical Life”をググってみると機械的耐久性(機械的寿命)に対する電気的耐久性(電気的寿命)というものであり、通電することによりそのものの寿命が短くなるということ。電気負荷がかかるという意味で、察するにルイスの人生は多くの家族を扶養してとても負荷のかかるものであったということなのだろう。ゆえに神経を病み、貧乏であった。著名な猫のイラストレーターであった彼の人生が、これほど圧迫されたものでありながら、大好きな猫を描くという幸せを享受しながら生き抜いたという話である。著名ではあるが成功者ではなく、また苦労に絶えない人生であった。見てみても面白くも楽しくもない作品であるが、彼に興味を持った人が彼の人生を知り得るものとして見るべきものであるのかもしれない。U-NEXT にて2021年/イギリス/111分/G監督:ウィル・シャープ原案:サイモン・スティーブンソン脚本:サイモン・スティーブンソン、ウィル・シャープ出演:ベネディクト・カンバーバッチ、クレア・フォイ、アンドレア・ライズボロー、トビー・ジョーンズ、タイカ・ワイティティ、ニック・ケイブ原題:The Electrical Life of Louis Wain(「ルイス・ウェインの電気的耐久性(電気的寿命)」)お薦め度「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」★★★(60%)
2025.11.26
閲覧総数 25
11
![]()
「おもいでの夏」今日で夏(8月)も終わり、本当は30日に書くべきなのに、今(31日)に書いている。実は昨日、書こうとPC立ち上げたところ、楽天ブログがつながらず、緊急メンテナンスになったものだから、書けなかったのだ。さて、思い出の映画、「おもいでの夏」。あだち充さんの大ヒット漫画「タッチ」にも登場する、青春というか思春期映画「おもいでの夏」。舞台は1942年夏のニューイングランド。戦火を逃れ、友達二人とつるんでいた主人公は高校生。男三人。戦地に夫を送り出した美しい人妻にあこがれる。そして・・・。といった話。男の子のハートをわしづかみにするほどの胸キュン作品。恋の甘さと性への憧憬。とっても印象的な作品でした。この作品、昔、大学生の頃、大阪にあった名画座・大毎地下劇場の系列で毎日文化ホールで大毎名画鑑賞会という上映会があり、二本立て400円くらいで見た記憶があります。この「おもいでの夏」と同時上映だったのは「草原の輝き」。これも青春時代に見るべき素晴らしいラブストーリーだと思います。ちょっと胸痛いけどね。さて、「おもいでの夏」は素晴らしい評判でもともと見たかったもので、まんが「タッチ」にも載って、ますます見たくなり、たまたま機会をえてみることができました。この作品を見れたときは若妻J.オニールの美しさに見とれ、興奮し、この作品の甘美さに酔いしれました。また、時代背景からして、ある意味、反戦映画でもあります。反戦のことはおもてだってでてきませんが・・・。とにかく思春期・青春期の男の子にはグッとくる作品です。戦時中、美貌の人妻にあこがれる映画としてはモニカ・ベルッチ主演の「マレーナ」やフランス文学のレイモンド・ラディゲ著「肉体の悪魔」を原作にしたマルーシュカ・デートメルス主演の作品があります。「草原の輝き」「マレーナ」「肉体の悪魔」お薦め度「おもいでの夏」★★★★☆(85%)「草原の輝き」★★★★☆(85%)「マレーナ」★★★(60%)「肉体の悪魔」★★★(60%)
2007.08.30
閲覧総数 31
12

109シネマズプレミアム新宿驚いた。まず価格に驚いた。自分自身では絶対に行かないと思える価格。映画鑑賞一本に4,500円。あまりに高すぎる。しかし、物見遊山にというか、何事も経験と言うことで見に行った。世界最良の音質を目指したという世界一レベルの音響を坂本龍一がスタッフともども手掛けたという。その音に感嘆するも映画が始まれば大スクリーンに飲み込まれて音を意識することはなかった。シックな感じの客席広々とした座席。CLASS Aでも右肘掛にカップホルダー付き、左肘掛下に収納(カバンが収まる)。そして、椅子はリクライニング。6,500円のCLASS Sになるとお相撲さんでも余裕で座れるくらいの横幅がある。上映一時間前からLOUNGEに入れて、WELCOME CONCESSIONでたっぷりのポップコーンとソフトドリンクをいただける。どちらもおかわり自由とのことだが、日頃ポップコーンを食べない私は半分を食べたところでおなかいっぱいだ。口コミにあるそうだが、ドギーバッグならぬジップロックなど持参して食べ残したポップコーンをお持ち帰りしたそうだ。通常の映画料金の倍以上の値段に驚くけれど、ドリンク&ポップコーン付きであれば、少しは気持ちも楽になる。日曜日の昼に行ったけれど、広い映画館に私を含めて三組しかいない空間の寂しさよりも独り占め感に酔いしれてマスクをはずして映画の世界に浸りきれた。これはとてつもないぜいたくさを感じることのできる映画館である。
2024.01.15
閲覧総数 1495
13

(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会とても良かった。キムタク効果か山田洋次監督だからか東京国際映画祭センター・ピース作品だからなのか、ほぼ満席。原作を改変する山田洋二監督なので、日本風松竹風にしっとりと仕上げている。小ネタの(笑)もある。電話でワンシーンずつ声だけで出演する明石家さんまと大竹しのぶ。上下に離れてクレジットされたことも微笑ましい。「パリタクシー」では自宅玄関で出会うが本作では柴又帝釈天前だ。松竹だな、山田監督だなと思わせた。「パリタクシー」では登場しない家族が本作では登場。妻を優香、娘を中島瑠菜が演じる。芸達者というか演技巧者が集う中で微妙に感じた。優香の演技には隙が、中島瑠菜はつたなく感じた。ググると二人とも出演作は多く、それは単に私が二人を見慣れないせいかもしれない。キム・ヨンギ役のイ・ジュニョンにも違和感を持った。韓国なまりの日本語を話す在日二世はいなかった。生粋の日本人のような日本語を話してた。あとの出演者はみな素晴らしかった。倍賞千恵子もキムタクももちろん、蒼井優もういうことなし、迫田孝也も存分に演じていたし、神野美鈴もマキタスポーツも笹野高史も小林稔侍も良かった。東京大空襲に触れ、変わらない下町と変わってしまった千住と雷門や渋谷スクランブル交差点や秋葉原や東京スカイツリーや外苑銀杏並木や不忍池の池や都庁などなど各所を巡った風景であった。クライマックス、終盤の出来事については忘れていて、衝撃を受けると共にグワンッと感動した。涙した。いい映画である。2025年/日本/103分/G監督:山田洋次脚本:山田洋次、朝原雄三原作映画「パリタクシー」監督:クリスチャン・カリオン出演:倍賞千恵子、木村拓哉、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、神野三鈴、イ・ジュニョン、マキタスポーツ、北山雅康、木村優来、小林稔侍、笹野高史佐田(声)明石家さんま、圭子(声)大竹しのぶお薦め度「TOKYOタクシー」★★★★☆(90%)
2025.11.22
閲覧総数 59
14

告白(2023年) (imdb.com)題名に騙された。いや、邦題に騙された。「永遠の愛を誓う」とは何?全然、誓ってないじゃん。原題の”告白”が作品を表している。”籔の中”ではないが、年配の夫婦が散歩の途中、崖から妻が墜落死した。事故とのことだが、真相は……。5分で説明がつく内容をあちらあこちらと話をややこしくして、とどのつまりの真相は夫が語ることで終わり。なんというドラマを見てしまったのか。途中退屈して、どうにもならないと視聴を諦めかけたが、カトリーヌ・フローが出演していることもあり、期待をかけて見続けた。見終ってみれば、断念しても良かったと思える作品であった。amazon prime video にて2023年/フランス/86分/監督:エレーヌ・フィリエール原作:ジョン・ウェインライト脚本:エレーヌ・フィリエール、クロード・スカッソ出演:ローレン・ゲラ、カトリーヌ・フロ、ダイアン・ルゼ、アントワーヌ・デュレ、テオ・オジェ、ローラ・デオー、ギヨーム・アルノー原題:UNE CONFESSION(「自白」)お薦め度「永遠の愛を誓う」★★★(60%)
2024.07.07
閲覧総数 696
15

(C)2022 ZABRISKIE FILMS SL BASQUE FILM SERVICES SL SYGNATIA SL UPON ENTRY AIEこれは話題作である。アメリカトランプ大統領が仕掛けた移民規制のせいなのかどうかわからないが、スペインからアメリカへの移民が空港で足止めを食う。婚姻関係にない結婚の形。グリーンカードに当選したスペイン女性とベネズエラ男性でベネズエラ男性に過去の不手際、秘密があった。二次調査、そして、個別の聞き取りと徐々に悪い状況になっていくエンドレスな緊張感。このままスペインへ送還されてしまうのかとか考えだしたり、エンドレスな感じの中……突然終わる。終了。このぶったぎる結末にがっびーーーん!見られて良かった(笑)2023年/スペイン/77分/G監督:アレハンドロ・ロハス、フアン・セバスティアン・バスケス脚本:アレハンドロ・ロハス、フアン・セバスティアン・バスケス出演:アルベルト・アンマン、ブルーナ・クッシ、ベン・テンプル、ローラ・ゴメス原題:Upon Entry(「入場時」)お薦め度「入国審査」★★★☆(70%)字幕翻訳:
2025.08.03
閲覧総数 43
16

(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会妻夫木聡主演「宝島」を期待して見に行った。「国宝」よりいいか悪いか。見た結果「国宝」のほうが良い。「国宝」の175分は息をつかせない見どころの連続。「宝島」の191分は見どころは多いが必ずしも必要ではないのかもしれないシーンがあると思えた。「宝島」と思って見始めたところ邦題「宝島」に英語題名”HERO’S ISLAND”と表示されて、「ななだ、宝島じゃないじゃん」と思ってしまった。原作を読んでいないので登場人物を知らずグスク、ヤマコ、レイ、オンの4人の物語かと思ったが、早い段階でオンが姿を消し、3人の物語となった。中盤から終盤にかけての激昂と慟哭の演技を妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝が見せ、圧巻の演技に飲み込まれる。オンの永山瑛太の登場シーンが少ないのは残念であった。脇を固める塚本晋也や中村蒼の演技もすごかった。演技以上にすさまじい暴動のシーン。やりたい放題に沖縄、琉球人を踏みにじる米兵たちに楯突いた時、とんでもない熱量で銃声にもびくともしない意気軒高で荒ぶる魂、実力行動は圧巻のうえにも圧巻であった。知らなかった沖縄がある。踏みにじられてきた沖縄がある。反抗、抵抗してきた沖縄がある。それらを絵としてスクリーンを通してみるとアメリカを嫌いに、いや恨みに思う感情が出てきた。沖縄の海と空と土地だけでなく、日本全国に散らばっている米軍基地周辺では空を取り上げられて日本の飛行機は飛べない。そんなことを思い出し怒りが増した。そして、地位協定の見直しに思いを馳せる。米兵と日本人は平等でないから。米兵と日本人女性の混血児ウタが物語をややこしくしているが、ラスト彼はどうなったのだろうか。推察はできるけれど映画では明示していない。ひょっとして明示しているけれど説明がないので私にはわからないのかもしれない。ヤマコ(広瀬すず)は3人の男から愛される。そうなってしまうことは悲しいようにも思える。なにかのテレビ番組で見た米軍機が小学校に墜落した事故のシーンがあった。ここだ!と思ったのに長くない、もっと言えば経費も手間暇もかかったであろうに短いと思えた。もっといろいろと長々と描いても良かったのに…。デモのシーンも思ったより短かった。たぶんこれらは作品全体としての尺の都合と映し出すシーンのメリハリを考えてのことだろう。舞台裏を知ってるともったいなく思ってしまった。2025年/日本/191分/PG12監督:大友啓史原作:真藤順丈脚本:高田亮、大友啓史、大浦光太出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧、岸木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮、デリック・ドーバーお薦め度「宝島」★★★★(80%)
2025.09.21
閲覧総数 107
17

(C)2019 STUDIOCANAL SAS ALL RIGHTS RESERVED.ん?うむ?何だろう、ちょっと物足りない。息子を殺された復讐にかけるのであれば、もっと必死さがあっていいものではないか。腕っぷしの強さとアクションを見せるリーアム・ニーソンであればこそ期待したのだが。私のお気に入り女優ローラ・ダーンが妻役で出ている。で、テンションあがったけれど、ローラは見せ場もなくサッサと消えて…。終盤になって気づいたが、映画「オペラ座の怪人」でヒロインを演じたエミー・ロッサムが出ているではないか。かわいさ可憐さは残しながらも大人の女性になったんだと感慨が。あ、これノルウェー映画「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」のリメイクなんだ。リメイクならもっと作りようがあったのにと思うけれど。オリジナルがわからないけれど、アメリカ原住民(インディアン)を登場させているのだったらもっと怒りを表現させてもよかったのではと主人公の怒りについても思った。内なる怒りはあるにせよ、表向き淡々としすぎなのではないだろうか。それが、手に汗握るドラマとなっていない理由のような気がする。Amazon Prime Video にて2019年/アメリカ/119分/PG12監督:ハンス・ペテル・モランド原作:キム・フップス・オーカソン脚本:フランク・ボールドウィン出演:リーアム・ニーソン、ローラ・ダーン、トム・ベイトマン、エミー・ロッサム、ジュリア・ジョーンズ、ウィリアム・フォーシス、トム・ジャクソン、ジョン・ドーマン原題:Cold Pursuit(「冷たい追求」)お薦め度「スノー・ロワイヤル」★★★(60%)
2022.06.16
閲覧総数 143
18

意欲作だと思う。タラヨウという樹が手紙代わりに使われたと知り、真偽はともかく面白く読んだ。これはミクジという猫が登場するおみくじのようなものがタラヨウの葉っぱに一言言葉を載せて降ってくる。そのことばを与えられれた登場人物が新しい一歩を歩む、ちょっとほっこりするような話。青山美智子が書く物語は温かい。とても心温まる気がする。彼女の本をもっと読みたいな。猫のお告げは樹の下で (宝島社文庫) [ 青山 美智子 ]
2022.09.08
閲覧総数 97
19

(C)2024 – AGAT Films & Cie – France 2 Cinema展開の早い物語に、なんなの?って見ていたら、大ヒット作品としたらかったるくて、失業やストライキといったフランスの内実を見せてくれて、庶民の暮らしのリアルさ。映画の中で音楽かサッカーと言っていた弟。音楽をたしなんだのは遺伝なのだろうか。絶対音感の持ち主の弟であったが1日15時間練習する英才たちには手も足も出ない。兄の指揮者が全否定する弟の挑戦。出会った兄弟の関係はどうなっていくのか、と、映画の出来としても心配した。クライマックスはエンディング。感動した。兄が自作の曲の演奏。終わると拍手の嵐にカーテンコール。すると……。フランスは音楽の国だと感じた。音楽好きのフランス人がこぞって見に行った結果、3週連続1位となったんだろうなぁ。2024年/フランス/103分/G監督:エマニュエル・クールコル脚本:エマニュエル・クールコル、イレーヌ・ミュスカリ音楽:ミシェル・ペトロシアン出演:バンジャマン・ラベルネ、ピエール・ロッタン、サラ・スコ、ジャック・ボナフェ、クレマンス・マサール、アン・ロワレ、チャーリー・ネルソン原題:En fanfare(「華々しく」)お薦め度「ファンファーレ!ふたつの音」★★★★☆(90%)字幕翻訳:星加久実字幕監修:前島秀国
2025.09.23
閲覧総数 72
20

漫画「愛と誠」はよく読んだ。当時大人気で、確かコミックスも買ったように記憶している。テレビドラマの池上季実子主演作品は見ていたので、テレビドラマの主題歌と冒頭のナレーションが耳に残っている。主役太賀誠は誰かと言えば、夏夕介。太賀役としてはシュッとしたイケメンすぎるかな。西城秀樹の方がワイルドさと甘さがあり、より太賀誠らしく思える。石清水弘は中島久之とのことだが、石清水役としては顔が濃すぎたのでは。まぁ、池上季実子も早乙女愛としては小柄だし、目がたれすぎている。この映画「愛と誠」を見て、監督なら三池崇史だと思ったらリメイク作品で三池監督が演出している。この新作「愛と誠」では太賀誠は妻夫木聡。彼の柄ではないと思うが。早乙女愛は武井咲であるが、彼女の役としては温かみと優しさが足りないのでは。また、石清水弘の役は斎藤工とある。斎藤もこの役には顔が濃すぎるし広すぎる。もっとシュッとした秀才タイプのはずだが。新作についで、旧作に続編があり太賀誠の俳優がかわっているので、チェック。続編「続・愛と誠」では南条弘二.ちょっとやぼったくて線が細い感じがするが。高原由紀役は多岐川裕美とある。適役に思える。続々編「愛と誠・完結篇」では加納竜が太賀誠。役に近いイメージがあるけれど、ちょっとチャラいかも。旧作での早乙女愛役は早乙女愛だった。早乙女愛のイメージからするとややかわいらしすぎるかも。もう少しすきっとしたシャープさが必要だったかも。それにしても、この旧作映画「愛と誠」の山根成之監督も早乙女愛も病気で亡くなっている。西城秀樹も亡くなった。さて、作品だが、今見ると一言で陳腐と言ってしまいたくなるくらい出来はよくない。よくこのような作品で公開されたものだと思わずにはいられない。しかし、二本立て興行が通常だった当時、これぐらいの出来でよかったのかもしれない。太賀誠と早乙女愛の二人のシーンがわりと多く。セット撮影での西城秀樹と早乙女愛の演技未熟さが作品の質にも影響していると思う。しかし、この作品は大ヒットしたようで原作者:梶原一騎がテレビ・映画製作に乗り出したとのことである。西城秀樹自らが映画化したいと手をあげた「愛と誠」初主演映画として、記念すべきである。1974年/日本/89分/監督:山根成之出演:西城秀樹、早乙女愛、仲雅美、織田あきら、高岡健二、鈴木瑞穂、穂積隆信お薦め度 「愛と誠」★★★(60%)
2018.08.16
閲覧総数 833
21

「夜のピクニック」を読んで、恩田陸は素敵な作家に思えた。映画「夜のピクニック」も良かった。そんな遠い思い出に原作を読んでから、この作品を見たかった。けれど、先に映画作品を見てしまった。原作を知らないのですべてが新鮮で次に起こることも予見できずに、興味を持って見た。素晴らしかった、良かった、いい作品だと思った。感動したところはあちらこちら、ところどころで涙を流し感じ入ってみた。神童や天才と呼ばれる若きピアニストが超一流のプロピアニストを目指してピアノコンクールでしのぎをけずる話。主演松岡茉優。ショートボブの髪型からして、20歳の女の子であれば広瀬すずでよかったのではないかと思えた。当代一のスター女優・広瀬すずが最適ではないか、映画のヒットも考えるとそう思えた。松岡茉優であればしらない観客も多いのではないか。事実、知人は松岡茉優を知らなかった。しかし、知らない分、役柄・栄伝亜夜として存在した。広瀬すずでは広瀬すずが認識されて、栄伝が感じられないかもしれない。私が、松岡を知ったのはNHK朝ドラ「あまちゃん」でのアイドルグループのリーダー役だった。アイドルを目指す十代の女子がタレントとして集められたなかでピンでは無理だからグループで売り出すという方針。その中でのリーダー役。美人でもかわいくもなく、この子はアイドルにはなれないな、だからリーダー役、そう思った。アイドルとして売れることはない、と思った。松岡茉優はスターにもアイドルにもなることはなかったが、この作品を見て、女優になったなと感じた。テレビドラマ「やすらぎの郷」のバーテンダーや映画「ちはやふる」のクィーンなど、私が見る松岡はチョイ役であった。TVCMにも出ているので人気もあるのだろうけれど、彼女の女優度を感じたことはなかった。この作品を見て栄伝として栄伝を演じきった松岡を見て、いい女優になったなと思った。共演の森崎ウィンも新人の鈴鹿央士もいい演技をしていた。松坂桃李は芝居がヘタだと思っているが、今作では引き出しを増やしたんだなと人気者として作品に出演し続ける経験値を知った。ブルゾンちえみはブルゾンらしい役どころで、片桐はいりも彼女が似合う役どころと見えた。眞島秀和の役どころはいい役者としてはもったいない使い方に感じた。平田満はいい味出してるいい役どころである。鹿賀丈史の役どころも申し分なく。斉藤由貴を審査委員長としてキャスティングしたことは芝居巧者の彼女に託したことは大成功だと思える。彼女とともにいる審査員の外人が素晴らしかった。審査員としての自然な演技で英語でのやり取り、それにともなう字幕を読んでいるとまるで外国映画を見ているような錯覚にとらわれるほど。この役者アンジェイ・ヒラはよかった。光石研もいい芝居してました。映画を見て、後追いになるけれど原作を読んでみたいと思った。みなさまにお薦めする映画作品です。2019年/日本/119分/G監督:石川慶 出演:松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、鈴鹿央士、臼田あさ美、ブルゾンちえみ、福島リラ、眞島秀和、片桐はいり、光石研、平田満、アンジェイ・ヒラ、斉藤由貴、鹿賀丈史お薦め度 「蜂蜜と遠雷」★★★★☆(90%)<ネタバレ>本当にこのような子供がいるのだろうか。音のならない鍵盤で板で演奏の練習をする者が。そこが大きな疑問ではあるが、若き若者だけが持つ怖いもの知らずの強さ。そして、大聴衆に恐れをなさず楽しめるすごさ。母を亡くした苦しみから立ち直るべく7年を要し、最後の挑戦としてチャレンジャーとして出戻ってきた主人公・栄伝亜夜。彼女の苦しみも悲しみも必要最小限しか描かれない。それを見て彼女の慟哭をくみ取っていくしかない観客。音の世界。音楽の世界。プロの境地。それを映像化できた具現化できた作品である。もちろん、観客にわかるように演者の表情や行動やしぐさで、うまくいった、失敗したを表現したいささかの残念さあるけれど、いたしかたないこととも思えた。この作品のためにピアノレッスンを何カ月も続けた出演者は素晴らしい演奏演技として結実していたと思える。原作にあるのかないのか、不要なものや不敬なものに見えたふたつのシーンがある。不要なものは審査員が客席で演奏中にホットドックをほおばるシーン。不敬なものは審査員長と審査員が演奏中に私語を交わすシーン。演奏中に言葉を発するなんてあってはならないと思うのだが。片桐はいりはいい味を出していたが、彼女のシーンはあえて入れなくても良いのではないだろうか。冒頭、クライマックス、エンディングと登場する馬。馬は何を意図するのか。私にはわからない。心地よく何度もリフレインしてしまう、人を酔わせる曲や演奏よりも、超絶技巧にとんだ連弾のほうが評価が高いなんて、コンクールというものはそういうものだということを忘れていた。フィギュアスケートがどんなに優雅に素晴らしくすべっても、4回転みごとに跳んだものが優勝するように、胸に響く歌を歌うより低音から高音まで、はては他人が出せないハイトーンで歌うものが優勝するように、きざみこむ奏法を完璧にこなすものが優勝するピアノコンクール。それを魅せてくれた。コンクールの結果は、エンドロールの始まりであった。
2019.10.23
閲覧総数 389
22

なんとつまらない映画なんだ。前半を見たときにはそう思えた。保安官として仕事はできるのかもしれないが、うさん臭く暴力的で汚らしい風貌の輩。こんなやつがヒーローであるわけがない。とんでもなく、ドンパチをやるだけの作品なら見るべきものはないと思えた。しかし、途中でやめるには随分と見てきた。その時間も惜しくて、最後まで見ることにした。銀行強盗の話が、何やら変な心理戦?になってきてしまった。そうか、捜査の裏をかいて、こんな策略を考えていたのか。不思議に感じる変なシーンはあったけれど、車の渋滞で始まる銃撃戦に集中した。意識が持っていかれた。クライマックス、終結。と、思えたところにひとつの謎解きが。凝りに凝った後半にくらべ、あまりにもつまらない前半。評価はしがたい作品である。2018年/アメリカ/140分/G 監督:クリスチャン・グーデガスト 脚本:クリスチャン・グーデガスト 出演:ジェラルド・バトラー、パブロ・シュレイバー、オシュア・ジャクソン・Jr.、カーティス・”50セント”・ジャクソン、メドウ・ウィリアムズ、エバン・ジョーンズ、カイウィ・ライマン、モー・マクレー、ブライアン・バン・ホルト、モーリス・コンプト 原題:Den of Thieves(「泥棒の巣」) お薦め度 「ザ・アウトロー」★★★☆(70%)
2020.03.15
閲覧総数 78
23

大人の家族映画。恋愛あり、仕事あり、家族あり、そして人生がある。楽しいことをしなさいという母の教え。船乗りという父、一年のうち9か月船に乗っているという父は冒頭にしか姿を見せなかった。建築家として大手設計会社に勤務する建築家の女性。上司は同棲している彼。彼を彼が大好きな売れっ子キャスターに引き合わせたことから…。仕事をクビになり、失意の中、実家に戻ると、姉は市長で、もう一人は生まれたばかりの赤ちゃんの子育て中、弟はゲイで、甥はシニカル、そして母は・・・。地元に戻ってのあれやこれや、すったもんだ。うまくいったりいかなかったり。いろいろなハプニングが彩を添える…。オープニングに流れていたにぎやかな名曲が、エンディングにも流れる。悪意のある人が出てこない作品であった。いざこざはいっぱいあったけれど、ね。クライマックスに感動。映画の世界(世界の映画を見る機会)を広げてくれたのはNetflixかもしれない。Netflixにて2019年/スペイン/97分/監督:パトリシア・フォント原作:ラウラ・ノートン脚本:ダリオ・マドロナ、カルロス・モンテーロ出演:クララ・ラゴ、アレックス・ガルシア、アレクサンドラ・ヒメネス、カルメン・マウラ、パウラ・マリア、フェルナンド・ゴラー、カルロス・キュバス、ヌリア・ガゴ、マルタ・ベルモンテ、エデュアルド・フェレス、フェラン・ヴィラホサナ、エバ・アガルテ、フリア・ジベール、ヴィクトル・ビダル原題:Gente que viene y bah (「なんて、ここに来る人々」)英語題名:In Family I Trust (「私が信頼する家族」)お薦め度「この場所からもう一度」★★★★☆(90%)
2021.06.06
閲覧総数 298
24

Amazon | ロサンゼルス女子刑務所 [DVD] | 映画性犯罪の映画を見てみたかったのか、見てしまった。見るまではヌード重視なのかなと思っていた。もちろん、ヌードは頻繁に出てくるし、原題にある”Jailbait”(性交渉をもつと○○罪とみなされる承諾年齢に達していない女(男)子)の意味を知って驚くけれど、刑務所の中がこんなにも無法地帯というか管理者・所長の好き勝手になっていていいのかと思えた。チェロを弾いていた女子高生(?)が継父に襲われそうになり、抵抗した反動で殺害してしまう。傷害致死の罪なのかもしれないが、正当防衛でもあり、無罪、もしくは書類送検か執行猶予になるべく案件のはず。しかし、実母の継父側にたった証言により、複数年服役することとなってしまった。優等生が悪ガキ、いや悪行三昧の少女たちの中に放り込まれ、身も心もズタズタとなっていく。助けとなるべく所長には快楽のサービスを求められて…。悲惨というか壮絶というか、生きるか死ぬかの生き地獄を結局は彼女自身の力で切り抜けていくしかなかった。その救いのないこと。この作品の描いた世界は惨憺たるものであったが、出演した彼女たちもいい役をもらっても裸になったことがトラウマにならなければいいけれどと思わずにはいられなかった。Netflix にて2013年/アメリカ/90分/監督:ジャレッド・コーン脚本:ジャレッド・コーン出演:サラ・マラクル・レイン、エリン・オブライエン、スティーブ・ハンクス、アンドレイ・ジョンソン、ジョネファー・ジェイコブス、サマナサ・カルド-ナ、ロバート・シスコ原題:Jailbait(「性交渉不可年齢」)お薦め度「ロサンゼルス女子刑務所」★★★(60%)
2022.06.05
閲覧総数 938
25

1231tw_20221231153101.jpg (1219×590) (cocolog-nifty.com)普段、私はホラー映画を見ない。台湾映画に興味を持って、昨年のヒット作を検索したところ、この「呪詛」がダントツの一位であることを知った。何が大ヒットを生んだのか。実際の事件をもとにしたオリジナル作品ということで興味が湧いた。見てはいけないもの、見せてはいけないものをクライマックスで果敢に映像として映している。その心意気は買うが、果たして効果はどうなのか。見せても見えないものの方が効果は抜群だったのではないだろうか。恐いもの見たさで見る人が多いのだろうけれど、あまりにもおどろおどろしい内容で、主人公を助ける意味で念仏を唱えたり、心の中で言ってみたり。しかし、それは自らを呪わせるおまじないだと知った時、戦慄が走る。恐ろしい映画である。大ヒットしたから、皆がその呪いを分け合ってくれると考えられるが、幸福感とは真逆の不幸感満載である。なんという作品を見てしまったのか。踏み入れてはいけない中に踏み入れてしまった後悔が残った。Netflix にて2022年/台湾/111分/監督:ケビン・コー脚本:ケビン・コー、チャン・ジャウェイ出演:ツァイ・ガンユエン、ホアン・シンティン、ガオ・インシュアン、ショーン・リン原題:咒英語題:Incantation(「呪文」)お薦め度「呪詛」★★★☆(70%)
2023.02.04
閲覧総数 516
26

(C)2021 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.テフロン加工のフライパン。焦げ付かなくて良いということで我が家でも使っていたけれど、熱しすぎるとテフロン加工がダメになってしまって使わなくなった。CMも見なくなり、評判も聞かなくなり、どうしたのかなと思ったけれど、忘却の彼方の代物であった。それが、こんなことになっていたなんて、この映画を見るまで全く知らなかった。テフロン加工の会社、デュポン社が発ガン性のある有害物質であることを認識しながらもアメリカ環境省が指定した有害物質でなければ、自己申告によるという法律を逆手にとって申告しなかった。申告しないのみならず、水をはじく耐性があるという特性を活かした製品を売り込んで大儲けをしていた。デユポン社のあるウエストバージニア州は”カントリー・ロード”で歌われる郷愁あふれる素敵な州であった。そのとある牧場で内臓が肥大し、変形し、次々と発病して牛が死んでいった。その数190頭。地元の弁護士にかけあうも大企業の恩恵に浴しているのか、誰も相談に乗ってくれない。業を煮やし、ウエストバージニア州出身の大都市著名弁護士事務所の共同経営者にならんとする弁護士に突入し・下駄を預ける。弁護士はやむなく話を聞きにウエストバージニア州を訪れ、その現状に驚き、力を貸すことにした。それが、主体的になり、何年も何年も何年も調べ続け、訴え続け…。と描くのがこの作品。主演マーク・ラファロがプロデユーサーを務め、妻役にアン・ハサウェイを迎え、上司にティム・ロビンス、協力者にビル・プルマンらが出演する。ジョニー・デップの「MINAMATAミナマタ」は日本で相当話題になった。本作もテフロン加工でよく知る企業による公害で健康問題なので話題になってもおかしくないのに、そうではなかったのはどうしてだろう。見てみる価値のある1本だと思える。”この映画は、ナサニエル・リッチによる2016年のニューヨークタイムズマガジンの記事「デュポンの最悪の悪夢になった弁護士」に基づいています。”(https://en.wikipedia.org/wiki/Dark_Waters_(2019_film)より)U-NEXT にて2019年/アメリカ/126分/G監督:トッド・ヘインズ脚本:マリオ・コレア、マシュー・マイケル・カーナハン出演:マーク・ラファロ、アン・ハサウェイ、ティム・ロビンス、ビル・キャンプ、ビクター・ガーバー、メア・ウィニンガム、ビル・プルマン原題:Dark Waters(「暗い海」)お薦め度「ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男」★★★★(80%)
2023.03.18
閲覧総数 96
27

「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」を見逃して、後追いで一挙見をしたようにならないように、気が進まないながらこのドラマを見た。松岡茉優出演の作品は見逃したくない気持ちもあり、見ることとする。どんな決着、終着になるか疑問と期待を持ちながら見た。見終った感想としては、なんなんだ、といったところだろうか。再生して二回目の人生を送り、前回のような1年、結末を迎えたくないので、「何でもします」と言った先生。どのような生き様、対応を見せてくれるかと思ったのだが。物語としては尻すぼみだったと思う。いきなり主人公の先生が殺されるところから始まり、再生して2回目が始まる。これはもうファンタジー、いや悪夢の世界である。そして、いじめによる閉塞感で窒息しそうな展開を鵜久森(うぐもり)さんで見どころ多く見せてくれた。彼女が死ぬまではドラマに求心力があったと思う。ただ、その後の彼女の死の真相、またいじめ側であった人間の改心、または人の良さを描くことによって急速にドラマの恐怖は消え去り、悪者は誰なのか、先生の刺客は誰なのかという注目しかなくなり、それまで誰かを疑って見ていたものの誰も疑えなくなってしまった。それと同時に、インパクトを与えるためか、予想できない突発的出来事で視聴者を翻弄し、さらに混乱させることとなったと思う。混沌としてわけのわからない状況のまま、卒業式を迎え、突き落とされるべき場所に行く。このこと自体がもう理解に苦しむ。なんのためにあの渡り廊下というか鉄橋で佇んでいたのか、いるのか。そして、突き落とされようとする。うまく難を逃れるけれど。犯人というか刺客が誰であるかわかった時点で話し合いをすべきであろうと思うのだが、それもなく、襲撃されることを望んだ。一緒に死んでくれという生徒の申し出もわけが分からず、生徒の色のない世界が色のある世界になったということも台詞としてあるだけで、実感が伴っていない。これは役者の力不足というよりも演出の問題と思え、ひいては脚本の問題と思える。また、夫が妻の安否を気にして警護、後をつけていたとするならば、最初に襲撃された時に救護に入っているだろうと思える。刺客の生徒が今まさに落ちようとしているときに手助けするのは、刺客の生徒を見守っていた人のとる行動である。このように矛盾というか不思議な行動が挟み込まれるが、これは視聴者に”意外”と思わせるためだけに作ったシーンと思える。このあと、先生が刺されてしまうシーンもあれだけのことがあったのだから、夫が寄り添い、また、感謝してくる生徒たちの輪の中にいて、ドラマのように団体の最後尾で簡単に刺されてしまうというのは、都合が良すぎる。また、この刺されるシーンも視聴者に”意外”を思わせるためであって、それ以外の意味はほぼ見出せない。本来なら、彼が刺すべき相手は先生ではなく、彼を見限った後輩生徒であったろうと思えるから。余談だが、松岡茉優が演じた先生の衣装はなぜあんなに大きめなのだろうか。服に着られているように思える。それゆえ精悍なイメージでなくダボダボ服同様野暮ったい感じがしたが、ファッションが気になったのは私だけだろうか。
2023.09.24
閲覧総数 613
28

(C)2013 Somewhere Else, LLC. All Rights Reserved.うー、合わないな、私にこの映画。何を描きたかったんだろう。無軌道な若者か?三流高校に通う、無自覚な窃盗犯となった彼と彼女たち。実際の事件を元に描かれた映画。何を表現したかったのかなぁ。罪の意識のない若者を見て、何を思えばいいのか…。U-NEXTにて2013年/アメリカ・フランス・イギリス・日本・ドイツ/90分/R15+監督:ソフィア・コッポラ原作:ナンシー・ジョー・セールズ脚本:ソフィア・コッポラ出演:エマ・ワトソン、レスリー・マン、タイッサ・ファーミガ、クレア・ジュリアン、イズラエル・ブルサード、ケイティ・チャン、マイカ・モンロー原題:The Bling Ring(「派手な指輪」)お薦め度「ブリングリング」★★★(60%)
2024.04.11
閲覧総数 50
29

(C)2024映画「グランメゾン・パリ」製作委員会昨日のスペシャルドラマ「グランメゾン・東京」からの続きの展開が映画にあると思っていた。ところが、パリの舞台はその数年後、まったく「グランメゾン東京」の話は出てこない。三ツ星を取れず、二つ星で悪戦苦闘、孤軍奮闘の空回りとなっている尾花夏樹(木村拓哉)を映し出し、映画の前半はとてもつまらなくて私は憤慨していた。見に来なければよかったとさえ思ったほどだ。ところが、火事以降、その時の対応をフランス人たちは好意的に見てくれてそれまで苦戦していた仕入れが好転する。すると尾花夏樹(木村拓哉)はこれまでのスタイルを捨てフレンチに縛られていた料理をスタッフ一同の力を結集し、グローバルなものとして新作を作り出した。結果は見てのお楽しみ。フレンチの概念を変える創作といえるかも。40年ほど前、フランスを旅行し、あちこち海外に行きコース料理を食べた時、フランス料理はソースの料理なんだと認識した。パリは内陸にあるため新鮮な食材が入ってくると思えず、フォアグラなど手間暇かけたものでロッシーニという料理があった。料理のコンテストで異色のうまさを引き出した醤油を使った時なんかは邪道とされ敬遠された。現代のフランス料理は他国の調味料を拒絶しないものとなっているようである。素材の良さを生かすというのは和食における最たるものであるが、それがフレンチでもできるようになったということなのだろう。映画の後半、グランメゾン・パリが手掛けたコース料理を目で堪能させてくれる。お肉が渾然一体となった味は想像しにくいが、終わってみれば、感動し涙した私がいた。見に来てよかった。2024年/日本/117分/G監督:塚原あゆ子脚本:黒岩勉音楽:木村秀彬出演:木村拓哉、鈴木京香、オク・テギョン、正門良規、玉森裕太、寛一郎、吉谷彩子、中村アン、冨永愛、及川光博、沢村一樹お薦め度「グランメゾン・パリ」★★★★(80%)
2024.12.30
閲覧総数 355
30

NHK BSシネマで放送される映画の中からおすすめ作品を紹介します。5月おすすめ作品は「E.T.」5/1、「さらば、わが愛/覇王別姫 4K」5/3、「M:I-2」5/5、「シックス・センス」5/7、「ミッドナイト・ラン」5/8、「Wの悲劇 4Kデジタル修復版」5/10、「M:I:Ⅲ」5/12、「スパイ・ゲーム」5/27、「シャイン」5/28、「タクシー・ドライバー」5/29、「アラビアのロレンス 完全版」5/31(題名の後の日付は放送日)、この作品の中から選んだ5作品はこれら。紹介済みの「E.T.」「シックス・センス」「ミッドナイト・ラン」「Wの悲劇」「スパイ・ゲーム」を省く。(チラシ画像の下のリンクは画像の出展元を掲載)(C)1993 Tomson Films Co.,Ltd.(Hong Kong)「さらば、わが愛/覇王別姫 4K」2025年5月3日(土)午後9時00分~覇王別姫 Farewell My Concubine 1993 中国・香港・台湾 172分 1994年4月9日ル・シネマ1にて鑑賞お薦め度★★★★(80%)映画.com ALL TIME BEST「さらば、わが愛 覇王別姫」写真提供:アマナイメージズ「M:I-2」2025年5月5日(月)午後1時00分~Mission: Impossible II 2000 アメリカ 124分 2000年7月30日新宿スカラ座にて鑑賞お薦め度★★★☆(70%)映画.com ALL TIME BEST「M:I-2」写真:Album/アフロ「シャイン」2025年5月28日(水)午後1時00分~Shine 1995 オーストラリア 105分 1997年4月6日シネマカリテ2にて鑑賞お薦め度★★★★(80%)映画.com ALL TIME BEST「シャイン」タクシードライバー : ポスター画像「タクシードライバー」2025年5月29日(木)午後1時00分~Taxi Driver 1976 アメリカ 114分 PG12映画.com ALL TIME BEST「タクシードライバー」写真:Album/アフロ「アラビアのロレンス 完全版」2025年5月31日(土)午後9時00分~Lawrence of Arabia 1988 アメリカ 227分 (映画.comより)”1962年に初公開され第35回アカデミー賞7部門を制覇した名作。監督は「大いなる遺産」「ドクトル・ジバコ」のデビッド・リーン、主演は「おしゃれ泥棒」「ラ・マンチャの男」のピーター・オトゥール。アラブ国民からも英雄と称えられるイギリス人考古学者であり軍人のT・E・ロレンスの半生を描いた壮大なスペクタクルの歴史映画。初公開から20年以上を経た88年にオリジナルより約20分長い完全版が製作され、日本では95年に劇場公開。2008年にはデビッド・リーン生誕100周年、コロンビア映画創立85周年を記念してニュープリント版がリバイバル公開された。”1982年2月1日通常版を戎橋劇場にて鑑賞お薦め度★★★★☆(90%)
2025.05.01
閲覧総数 406
31

Exterritorial (2025)アフガニスタン従軍で壊滅的戦場からひとり生き残ったサラはPTSDから立ち直り、アメリカの大手警備会社に従事するために5歳の息子とアメリカ領事館を訪れる。手続きの最中に子供が行方不明に。さらに、子供とは来ていない、サラの妄想だと言われて……。孤軍奮闘するサラは強い。領事館の警備をくぐりぬけ息子を探す内に軟禁されていた女性を救出することになるが……。状況が変わりゆき、行方不明の子供を探すことや密輸のことなどもあり、見るべき点は多い。領事館の警備相手の捕物は見どころである。なかなか緊張感のある見どころあり作品であった。Netflixにて2025年/ドイツ/109分/監督:クリスティアン・チューベルト脚本:クリスティアン・チューベルト出演:ジャンヌ・グルソー、ダグレイ・スコット、レラ・アボバ、カヨデ・アキニェミ、アナベル・マンデン、ヒクソン・ガイ・ダ・シルバ、ラダ・レイ、タヨ・シャフラート、クリス・サドラー、ニーナ・リウ原題:Exterritorial(「領土外」) お薦め度「エクステリトリアル」★★★☆(70%)テリ
2025.05.04
閲覧総数 337
32

是枝裕和監督が全編iPhone 16 Proで撮影した短編映画「ラストシーン」が公開! 主演は仲野太賀、主題歌はVaundyの「まじで、サヨナラべぃべぃ」 | AOI Pro. Inc.iPhone16で撮影したものを映画とは言えないと思い、ドラマレビューとしたが、短編映画となっている。映画なのか?映画館で上映されないものを映画と呼ぶには抵抗がある。とはいえ、Netflixの作品が映画賞を獲っていたりするので、配信ものが映画ではないと言い切れないけれど、ハリウッドのアカデミー賞に限れば最低二週間の映画館での上映が条件だったと思うので、その点からもここではドラマレビューとさせていただく。良かった。率直な感想である。短編であるがゆえ重厚さとか深遠さはないものの、表現している主題の壮大さはあった。意外だったのは福地桃子の登場だ。彼女の名演技というか仲野太賀のものまねの上手さに驚いた。めっちゃ似てた。もちろん作品の中では孫として登場した福地桃子が祖父とする仲野太賀の真似をするのだが、これが本当めっちゃ似てた。仲野太賀という役者がこのような行動(演技)をするものだという認識があってこそ似ていると思えるので、そこそこ知られている俳優でないと対象にはならない。そして、その特徴を捉えてみごとに表現している福地桃子に脱帽した。人気・注目は多くないけれど演技力を持つ女優なのだろう。観覧車が将来なくなってしまう、かもと一抹の寂しさを感じながらの終幕はノスタルジックで良かった。とてもいい感じの作品である。iPhone 16 Proで撮影 | 是枝裕和監督作品「ラストシーン」 | Apple
2025.05.10
閲覧総数 1248
33

本当に続編だった。何を勘違いしたのか、一作目「ストロベリームーン」と同時期の高遠麗を描いていると思って二作目を読んだ、読みたかった。しかし、続編というだけあって桜井萌の死後の日々を描いている。コールドムーンあり、修学旅行ありの高遠麗、そして佐藤日向。佐藤日向が遭遇する家屋倒壊という事故はあまりに無茶苦茶な感じがするけれど、受け入れるとしよう。とはいえ、あまりに未練があるので、その未練に関して深堀したほうが物語に入り込めたかもしれない。「ストロベリームーン」のクライマックスに匹敵するような慟哭がなかった点、やや物足りない気がした。コールドムーン [ 芥川なお ]
2025.09.24
閲覧総数 465
34

Lost Girls (2020)気になっていた「ロストガールズ」をNetflixで見た。実話ネタである。”実在の未解決事件「ロングアイランドの連続殺人鬼」を題材に、失踪した娘を探す母親が真実と正義を求めて闘う姿を描いたミステリードラマ。”(映画.com)とある。警察の不手際は言うまでもないが、訴えでなければ捜索もしてもらえない、いや訴えても捜索してもらえないもどかしさも描いている。貧しく派遣娼婦となって100キロ以上離れた遠路の私有地住宅まで届けられた娘が消息を絶つ。母親が必死になって訴えるも……。警察犬のウンチきっかけで人気のない海岸線に4つの遺体が発見される。その中に娘はいない。娘は……。こういった実話ネタを作り上げるのに配信(Netflix)は適しているように思える。Netflixにて2020年/アメリカ/95分/監督:リズ・ガルバス原作:ロバート・コルカー脚本:マアイケル・ワーウィー出演:エイミー・ライアン、トーマシン・マッケンジー、ローラ・カーク、ウーナ・ローレンス、ディーン・ウィンタース、ミリアム・ショア、リード・バーニー、ケビン・コリガン、スタン・カープ、ガブリエル・バーン原題:Lost Girls(「消えた女たち」) お薦め度「ロストガールズ」★★★☆(70%)
2025.10.18
閲覧総数 51
35

NHK BSシネマで放送される映画の中からおすすめ作品を紹介します。11月おすすめ作品は「エレファント・マン」11/1、「或る夜の出来事」、「英国王のスピーチ」11/4、「暗くなるまで待って」11/5、「エルヴィス」11/6、「黄色いリボン」11/7、「八甲田山」11/10、「ワーロック」11/14、「ボーン・アイデンティティー」11/15、「タクシードライバー」11/18、「ボーン・スプレマシー」11/22、「波止場」11/24、「ブレードランナー ファイナル・カット4K版」11/24、「ジャッカルの日」11/26、「西部戦線異状なし 完全版」11/27、「荒野の用心棒」11/28、「ドクトル・ジバゴ」11/29、「ボーン・アルティメイタム」11/29、(題名の後の日付は放送日)、この作品の中から選んだ5作品はこれら。紹介済みの「英国王のスピーチ」「暗くなるまで待って」「ボーン・アイデンティティー」「タクシードライバー」「ブレードランナー ファイナル・カット」「ドクトル・ジバゴ」を省く。(チラシ画像の下のリンクは画像の出展元を掲載)Yahoo!オークション - 洋画チラシ【エレファント・マン (1980)】A デヴ...「エレファント・マン」2025年11月1日(土)午後9時00分~The Elephant Man 1980 アメリカ・イギリス 124分 マスクの下の主体は!?その素顔を見ることだけで話題になった傑作。お薦め度★★★★(80%)映画.com3.9/Filmarks3.8チラシの手帖: 或る夜の出来事(77R)「或る夜の出来事」2025年11月3日(月)午後2時30分~It Happened One Night 1934 アメリカ 105分 名画座で見た時の衝撃。素晴らしく素敵なラブストーリー。ロマンチック・コメディの素晴らしさ。クラーク・ゲイブルの存在感を大いに感じた。お薦め度★★★★☆(90%)映画.com4.3/Filmarks4.0波止場【1973年再公開版】 | 映画チラシ・フライヤー・パンフレット販売 大辞典「波止場」2025年11月24日(月)午前9時30分~On the Waterfront 1954 アメリカ 108分 名匠エリア・カザン監督とマーロン・ブランドが再タッグを組み、1955年・第27回アカデミー賞で作品賞・監督賞・主演男優賞など8部門に輝いた社会派ドラマ。私が映画を見始めた頃には過去の映画スターとなっていたマーロン・ブランド。その彼が全盛期の話題作。名画座で鑑賞。お薦め度★★★☆(70%)映画.com3.5/Filmarks3.7 映画チラシサイト:ジャッカルの日「ジャッカルの日」2025年11月26日(水)午後1時00分~The Day of the Jackal 1973 イギリス・フランス 142分 フランスのドゴール大統領暗殺を請け負った孤高の殺し屋ジャッカルと、それを阻止しようとする警察を描いた社会派サスペンス。テレビでしか見ていないけれど、その衝撃はジャッカル演じるエドワード・フォックスの顔と名を脳裏に刻み付けた。お薦め度★★★★☆(90%)映画.com4.0/Filmarks3.8蔵臼金助・『荒野の用心棒』&マカロニウエスタン連載コラム 最終回: 荒野の用心棒 完全版 製作50周年 Blu-rayコレクターズ・エディション 公式ブログ「荒野の用心棒」2025年11月28日(金)午後1時00分~Il magnifico straniero 1964 イタリア・スペイン・西ドイツ 99分 見たという記録はなく見たという記憶が残る遠い昔。クリント・イーストウッドをスターにしたマカロニ・ウエスタンの傑作。お薦め度★★★★(80%)映画.com3.8/Filmarks3.7
2025.11.02
閲覧総数 112
36

(C)2025「ブルーボーイ事件」製作委員会何も前情報を知らず映画館で予告編を見た時から見たいと思った。現代の話だと思っていたが、見始めて昭和37年の新聞が映し出されて次々と新聞が上書きされて昭和40年1965年となった。男女と蔑まれた「ブルーボーイ」と呼ばれた性転換手術を施した者たちにその手術を施した医者の裁判ものである。といっても被告である医者はほとんど出ず、証人証言者となる「ブルーボーイ」を描いた作品である。(以下、映画.com)”主人公・サチ役のキャスティングにあたってはトランスジェンダー女性を集めたオーディションを実施。ドキュメンタリー映画「女になる」に出演経験はあるが演技は初挑戦の中川未悠を、主演に抜てきした。サチのかつての同僚たちをドラァグクイーンのイズミ・セクシーとシンガーソングライター・俳優の中村中、弁護士・狩野を錦戸亮が演じた。監督は「フタリノセカイ」などトランスジェンダー男性というアイデンティティを反映させた作風で国内外から注目を集める飯塚花笑。”(以上、映画.com)主役はトランスジェンダーの中川未悠である。演技未経験者である未熟さぶりが感じられるけれども心、気持ちが十分伝わってくるものであった。アー子役のイズミ・セクシーはドラァグクイーンというだけあって男を感じさせるものがあったし、シンガーの中村中はメイ役で女性と見まごう女性っぷりが板についていた。アンミカを彷彿した。演技巧者よりも存在重視と思える中で弁護士を演じた錦戸亮もなかなかの出来であったが中川未悠の相手役で足の悪い婚約者を演じた前原滉がとても良かったと思う。そして、何よりその母役、梅沢昌代が最良だった。年老いた母を見事に演じ、田舎者であること、ただただ息子の幸せを願って多くは言えない老婆の胸中をセリフにすることなくふとんを挟んで息子の彼女に頭を下げるhシーンに涙がにじんだ。その後、裁判を含むいりいりなシーンで気づくと私は泣いていた。涙が両眼から伝っていた。泣いていたのは私だけかもしれない。男とか女とかではなく私自身をその存在を感じさせてくれたサチ(中川未悠)の弁論は最高だった。2025年/日本/106分/G監督:飯塚花笑脚本:三浦毎生、加藤結子、飯塚花笑出演:中川未悠、前原滉、中村中、イズミ・セクシー、真田怜臣、六川裕史、泰平、渋川清彦、井上肇、安藤聖、岩谷健司、梅沢昌代、山中崇、安井順平、、錦戸亮お薦め度「ブルーボーイ事件」★★★★☆(90%)
2025.11.15
閲覧総数 98
37

(C)2025 スタジオ地図期待はずれ、そう思ってしまった。復讐に命を懸ける王女の話と思っていた。確かにそうなのだが、描かれる世界はあの世とこの世の狭間。地獄門の手前。三途の川を渡る、渡らない世界。荒涼とした原野だったり、砂漠だったりでラクダの一団が盗賊たちに襲われる状況をよく理解できない。死後の世界も現世のように階級や生活レベルの差がそのままにあるのだろうか。納得のいかない設定で生前の場所はデンマークだと知る。シェイクスピアのハムレットをもじっているのかアムレットという王をはじめ、似た設定なのか?「ハムレット」を把握していないのでよくわからない。仇敵を狙う、アムレット王の仇討ちを果たさんとするスカーレットであるが、生死の狭間で徒歩で荒野を歩く。そこに、現代日本の救命士が突如、現れる。ただひとり、何ゆえに?そして、なぜか渋谷スクランブル交差点でのダンスシーンもあったりして、戸惑う。見終えてしまえば、理解充分とは言えない解決。隣国との融和、安寧を願い貧しい人々を救おうとする。頭では理解できても感情が納得しない作品に思える。「サマーウォーズ」「時をかける少女」「そばかすの姫」といった傑作を世にはなっているのに、「バケモノの子」や「おおかみこどもの雨と雪」や「未来のミライ」のように納得できない作品に思える。これは監督の表現力が足りなかったのか、表現を間違ったのか。作品の内容としては成功したものとは思えないけれど、配役キャスティングは素晴らしくて、著名俳優が名を連ねる。兄王・アムレット(声:市村正親)、弟王・クローディアス(声:役所広司)という大御所が演じ、スカーレットは芦田愛菜。彼女の正義感みなぎる声は役柄と合っていると思えた。加えて歌も素晴らしい。エンディングの歌唱は見事であった。救命士・聖の声は岡田将生。終盤に登場する少女はこどもの声と感じたが演じたのは白山乃愛である。東宝シンデレラ・グランプリの将来期待の女優である。ときおり見かけるドラマではどれも素晴らしい演技だ。本編の評価は高くないと思えるがクレジットでの芦田愛菜の歌声は有終の美である。2025年/日本/111分/G監督:細田守原作:細田守脚本:細田守声の出演:芦田愛菜、岡田将生、山路和弘、柄本時生、青木崇高、染谷将太、白山乃愛、白石加代子、吉田鋼太郎、斉藤由貴、松重豊、市村正親、役所広司、宮野真守、津田健次郎、羽佐間道夫、古川登志夫、波岡一喜、内山昂輝、斎藤志郎、上田麗奈、種﨑敦美お薦め度「果てしなきスカーレット」★★★☆(70%)
2025.11.22
閲覧総数 65
38

(R), TM & (C) 2024 Lions Gate Ent. Inc. Borderlands is a trademark of Gearbox. All Rights Reserved.映画館へ見に行こうと思った作品だからprime video で見つけたので見てみた。ケイト・ブランシェットとジェイミー・リー・カーティスが出演していたので、どれほどのものかと期待したが、それほどのいい作品ではなかった。賞金稼ぎが出て来るドンパチものとして割り切ってみればそれなりに楽しめたのかもしれない。また、原作(?)がアメリカのビデオゲーム「Borderlands」ということで知名度、人気は申し分なかったのだろう。出来栄えがそこそこというのは仕方のないことなのだろうか。さて、物語は娘が誘拐された父親が賞金稼ぎの手を借りて娘奪還に動くという話であったが、実は娘は組織再生されたクローンで暗黒の世界に立ち入る鍵を持っているので娘を作り上げた男(父親)が兵隊を投入してまで取り戻そうとしているということであった。娘を拉致したもの、賞金稼ぎが仲間となって父親に対抗するようになるがクライマックスの予想外の展開に驚くことになる。映画館で見れば銃撃戦などスペクタクルに目を見張り楽しめたかもしれない。amazon prime video にて2024年/アメリカ/101分/監督:イーライ・ロス原案:イーライ・ロス脚本:イーライ・ロス、ジョー・クロンビー出演:ケイト・ブランシェット、ケビン・ハート、(声)ジャック・ブラック、エドガー・ラミレス、アリアナ・グリーンブラット、フロリアン・ムンテアヌ、ジャニナ・ガバンカー、ジーナ・ガーション、ジェイミー・リー・カーティス原題:Borderlands(「どっちつかずの境界点たち」)お薦め度「ボーダーランズ」★★★☆(70%)
2025.10.18
閲覧総数 58
39

(C)2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会吉永小百合主演映画というのになぜこんなに観客が少ないのだろうか。エベレストに女性で初登頂した田部井淳子の話なのに、「南極物語」や「植村直己物語」となにが違うんだろうと思いながら見ていた。「南極物語」は犬のタロー、ジローの物語であり高倉健主演で大いに喧伝されたいた。「植村直己物語」は遭難した植村直己が大々的に取り上げられて、その興奮が冷めやらぬ中での映画製作で話題をよんだと記憶する。さて、今作「てっぺんの向こうにあなたがいる」は文章が題名となっていて田部井淳子物語としていない。モデルとしただけでフィクションの部分が多かったのか。とも思ったので田部井淳子さんのWikipediaを見ると七大陸最高峰への登頂までもやりとげたすごい人ではないか。映画ではそのことを描かず、エベレスト登頂とその後の癌と併存した生活にスポットを当てている。若い時はのんが演じ、後半生は吉永小百合が演じる。後半生の場面ではことあるごとに私は涙した。泣きながら見ていたといってもいい。いい映画にいい作品に出演されて良かったな、と思った。若い時ののんの見かけは良くて歳をとると吉永小百合の感じになるなと思えたし、夫の工藤阿須加は適役であった。後年の夫役の佐藤浩市は工藤程似合ってはいなかったが、いつもの強面を引っ込めて妻を支える献身的な部分をよく演じていた。新聞記者の北山悦子(青年期)茅島みずき、(後半生)天海祐希も良かった。若い時と後半生を行きつ戻りつするので理解するにはしっかりと見ていなくてはならない。ラストシーンにひと言いいたい気もするが、泣きながら見ていい作品だと思えるので、コメントしないでおこう。いい映画でした。2025年/日本/130分/G監督:阪本順治原案:田部井淳子脚本:坂口理子出演:吉永小百合、のん、木村文乃、若葉竜也、工藤阿須加、茅島みずき、和田光沙、円井わん、安藤輪子、中井千聖、長内映里香三浦誠己、金井勇太、カトウシンスケ、森優作、濱田マリ、浅見小四郎、天海祐希、佐藤浩市お薦め度「てっぺんの向こうにあなたがいる」★★★★(80%)
2025.11.01
閲覧総数 117