趣味の漢詩と日本文学

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January 1, 2007
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カテゴリ: 漢詩・漢文
發越州赴潤州使院留別鮑侍御 劉長卿
對水看山別離、孤舟日暮行遲。
江南江北春草、獨向金陵去時。
【韻字】離・遅・時(平声、支韻)。
【訓読文】
越州を発し潤州の使院に赴かんとして鮑侍御に留別す。
水に対し山を看て別離すれば、孤舟日暮行くこと遅し。
江南江北春の草、独り金陵に向かつて去る時。
【注】大暦五年(七七〇)暮春越州にての作。

○潤州 江蘇省鎮江市。
○使院 浙東節度使の役所。
○留別 旅立つ者があとに残る者に別れを告げる。離別の情を詩に託して別れる。
○鮑侍御 未詳。「侍御」は、官吏の違法を糾弾したり、宮中の文書を掌る官。
○孤舟 ただ一艘のふね。
○江南 長江中下流域の南岸地域。
○江北 長江下流の北岸地域。
○金陵 ここでは潤州をさす。
【訳】
越州から潤州の節度使の役所に赴任するにあたり、鮑侍御に別れを告げる詩。
川をば前に山眺め君に別れるさびしさよ、後ろ髪をば引かれつつ夕暮れ一人船に乗る。





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Last updated  January 1, 2007 08:09:34 PM
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